スパイダーマン新シリーズ「ライフ・ストーリー」発表 第一弾はベトナム戦争を描く

ライター

スパイダーマンがアメリカ現代史に向き合う

長く愛されてきたスパイダーマンならではのコンセプト

マーベルは米時間12日、「スパイダーマン」の新たなコミックシリーズ、『スパイダーマン: ライフ・ストーリー (原題: Spider-Man: Life Story)』を発表した。同シリーズでは、スパイダーマンが誕生した1962年から、「もしスパイダーマンが実際の時間の流れに沿って歳を重ねていたら」というコンセプトで、各時代でのスパイダーマンの活躍が描かれる。年代ごとに歴史的な事件を絡めたストーリーが展開されるため、若い世代の読者には、スパイダーマンを通して現代史を学ぶこともできるだろう。50年以上の歴史を持ち、長く愛されてきたスパイダーマンだからこそ成り立つシリーズだと言える。

第一弾の舞台はベトナム戦争期

Marvel Entertainment

発表された第一弾のタイトルは「The ‘60s」。表紙では、スパイダーマンが両腕の糸で引っ張られるおなじみのポーズをとっている。だが、その糸の一端が結びついているのは軍用ヘリコプターだ。もう一方は地上に向かって伸びているが、スパイダーマンは、アメリカからベトナムへ出兵しようとする米軍を止めようとしているのだろうか。マーベルのプレスリリースによると、同作の舞台は1966年。ベトナム戦争によって疲弊していくアメリカで、スパイダーマンことピーター・パーカーは自身の能力をどのように使うのだろうか。

シリーズでおなじみの二人が作画とストーリーを担当

同作で画を担当するのは、「アメイジング・スパイダーマン」、「アルティメット・スパイダーマン」のシリーズで知られるマーク・バグリー。「ピーター・パーカー:ザ・スペクタキュラー・スパイダーマン」のチップ・ズダースキーがライターを担当する。「スパイダーマン」シリーズではおなじみの二人だ。

発表同日、新シリーズがスタート

実は、ちょうどのこの新シリーズの発表と同じ日に、アメリカでは『マイルス・モラレス: スパイダーマン #1』が発売された。マイルス・モラレスとは、映画『スパイダーマン: スパイダーバース』(2019年3月8日全国公開)の主人公でもある黒いスーツのスパイダーマンだ。既にマイルス・モラレスを主人公としたシリーズはいくつか発表されているが、「マイルス・モラレス: スパイダーマン」では、新たなチームによって彼のストーリーが再び描き直される。これは、元祖スパイダーマンのピーター・パーカーが何度も通ってきた道でもある。

ピーター・パーカーだから果たせる役目

時代の流れや流行、商業的な事情に合わせて慌ただしく生まれ変わるのがスーパーヒーローの性であり、ピーター・パーカーも世代交代の時を迎えている。だが、『スパイダーマン: ライフ・ストーリー』のポイントは、ピーター・パーカーが歴史の案内人の役目を担うという点だ。同作は、スパイダーマンを通して、改めてじっくり歴史に向き合おうという試み。“アメリカ現代史の案内人”という役割は、50年以上、アメリカで愛されてきたピーター・パーカーだからこそ担える役目だと言えるだろう。

60年代の社会にスパイダーマンが存在したら、彼はどのような行動をとったのか。そして、ウォーターゲート事件やオイルショックに揺れた70年代を始め、現代に至るまで、スパイダーマンはどのようにアメリカ社会と向き合ったのだろうか。第一弾の『スパイダーマン: ライフ・ストーリー 1 The ‘60s』は、アメリカで2019年3月に発売される。

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via: Marvel Entertainment

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