『日本沈没』がオーディオブックに
小松左京が1973年に発表したSF小説『日本沈没』がオーディオブックで登場。Amazonが提供するオーディオブックのAudibleで2022年5月27日(金) より上巻が配信され、6月24日(金) に下巻が配信される。朗読を担当したのは声優の田尻浩章。ラジオドラマさながらの重厚な語りで『日本沈没』を聴くことができる。
小松左京『日本沈没』<あらすじ>
鳥島の南東にある無人島が、一夜にして海中に沈んだ。深海潜水艇の操艇責任者の小野寺 は、地球物理学の田所博士とともに、近辺の海溝を調査し、海底での異変に気づく。以降、日本 各地で地震や火山の噴火が頻発。自殺した友人を京都で弔っていた小野寺も、地震に巻き込ま れ、消息不明になるが、ある日突然、ナポリの消印がある辞表が会社に届く。どうやら田所の個 人研究所と関係があるようで……。日本SF史に輝くベストセラー。
『日本沈没』は2020年に湯浅政明監督によって『日本沈没2020』のタイトルで初のアニメ化。Netflixで配信されている。2021年にはTBS日曜劇場にて小栗旬主演で新ドラマ版『日本沈没ー希望のひとー』が放送された。今回のオーディオブック化も『日本沈没』にとって初の朗読コンテンツになる。また、2022年は小松左京のSF作家デビュー60周年にあたり、2023年は『日本沈没』の刊行と初映画化から50周年という節目でもある。
Audibleでは、海外翻訳SFとして異例のヒットを記録した劉慈欣『三体』をはじめ、様々な書籍がオーディオブックとして配信されている。利用したことがないという方は、この機会に試してみてはいかがだろうか。
『日本沈没』のAudibleはAmazonで2022年5月27日(金) より上巻が6月24日(金) に下巻が配信開始。Audible会員プランの聴き放題タイトルの対象になる。
Audible版『日本沈没』の元になっている角川文庫版の小説『日本沈没』は上下巻で発売中。地震の専門家である山岡耕春による「解説」と、小松左京の次男 小松実盛による現実とフィクションの間に生じる作者としての葛藤を記した「角川文庫版にあたって」が収録されている。
なお、東京都現代美術館で開催中の「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」では『日本沈没』(1973)に登場する「わだつみの」ミニチュアの追加展示がはじまり、大阪のあべのハルカスでまで開催されている庵野秀明展では、庵野秀明がデザインした『日本沈没』(2006)のN2爆薬のミニチュアが展示中。共に6月19日(日)まで開催されている。こちらの詳細は小松左京ライブラリで紹介されている。