マーゴット・ロビー率いるラッキーチャップが制作会社に
2024年に開催された歴史ある新作映画発表イベントのシネマコンで実写映画版『モノポリー』の新情報が明らかになった。世界的大ヒットボードゲーム「モノポリー」の実写映画の制作を製作会社ラッキーチャップが担うことを米The Playlistが報じた。製作会社ラッキーチャップと聞いてもピンとこない人は多いだろう。だが、こう言い換えたらわかりやすいかもしれない。ラッキーチャップはあの実写版『バービー』(2023)を製作した会社である。
ラッキーチャップを率いるのは『バービー』で主演も務めたマーゴット・ロビーだ。実写映画『モノポリー』の制作によって、マーゴット・ロビーのプロデューサーとしての地位は盤石なものになると考えられている。
元々、実写映画『モノポリー』の映画化権利はライオンズゲートが取得したことを米PR Newswireが2023年12月27日に報じている。ライオンズゲートは一度、モノポリーの権利を有しているハズブロのエンタメ会社Entertainment One(eOne)を買収したことが2023年8月4日に米IGNから報じられており、今回はハズブロのグローバル・コンテンツ・プラットフォームeOneを買収したことにより、実写映画化の権利を完全に取得したことになる。
ライオンズ・ゲートはハズブロからグローバル・エンターテインメント・プラットフォームeOneを3億7500万ドルで買収したと発表している。その中含まれていたのがハズブロの人気商品であるモノポリーの映画化権利だ。このことに関し、ライオンズゲートのジョン・フェルトハイマーCEOは以下のようなコメントを発表した。
eOneの買収は、ライオンズゲートとSTARZの分離独立に向けたスタジオ事業の強化という戦略を実行し続けた多忙な1年を締めくくるものです。 統合計画を遂行する中で、私たちの分析により、私たちの信念が再確認されました。
頓挫し続けたモノポリーの実写化
今回、ライオンズゲートの買収により映画化の可能性が真実味を帯び始めたモノポリーだが、映画化の企画は初めてではない。2007年には『エイリアン』(1979)で有名なリドリー・スコットがコメディ・スリラーとして制作に興味を持っているとの報道もあった。
このリドリー・スコット版『モノポリー』は数年の間は比較的順調に進み、いくつかの脚本も出され、『メリーに首ったけ』(1998)の製作であるフランク・ベッダーが脚本に加わったという報道もあった。しかし、こちらは失敗に終わり、世に出ることはなかった。
その次が『トゥルーマン・ショー』(1998)の脚本・製作のアンドリュー・ニコルによる全年齢版『モノポリー』だ。こちらは2015年に制作が報道され、2019年には20世紀FOX版「ファンタスティック・フォー」シリーズの監督であるティム・ストーリーが監督に就任すると発表され、コメディアンのケヴィン・ハートが主演を務めると報じられた。
しかし、この計画も休眠状態に突入し、映画版『モノポリー』は世に出ないものだと思われていた。その矢先に飛んできたニュースが今回のライオンズゲートの買収報道である。ライオンズゲートはeOneが有している映画やドラマコンテンツの他、モノポリーの実写化にも興味を示しているとのことだ。
ハズブロのクリス・カークスCEOは2023年8月4日の報道では、ライオンズゲートに関して「モノポリーの映画化の提携を楽しみにしています」とコメントしており、以下のようなコメントを発表している。
ライオンズゲートの経営陣はエンタテインメントに精通し、価値を高めることに長けています。特に『モノポリー』の映画化では、彼らとの提携を楽しみにしています。
ハズブロ社は「トランスフォーマー」シリーズや「G.I.ジョー」シリーズなど、数多くの自社コンテンツの実写映画化に成功している。更に2023年にはライバルのマテル社が『バービー』でヒットを飛ばしており、マテル社は他にも45本以上の映画化案件を抱えていると言われているため、今後はおもちゃの映画化から目が離せない時代が来るかもしれない。
Source
The Playlist/PR Newwire/IGN
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