6月18日は小松左京ざんまい! 地上波で『復活の日』 日本映画専門チャンネルで「24時間まるごと日本沈没」 | VG+ (バゴプラ)

6月18日は小松左京ざんまい! 地上波で『復活の日』 日本映画専門チャンネルで「24時間まるごと日本沈没」

小松左京 映画ざんまい!

2022年6月18日(土)、地上波のTOKYO MXで映画『復活の日』(1980) が放送される。同日には日本映画専門チャンネルで「24時間まるごと日本沈没」企画が実施される。2022年は小松左京のSF作家デビュー60周年にあたるが、色あせるどころか日に日に教訓を増していく小松左京作品を改めて楽しむチャンスが到来した。

6月18日(土) 18時からTOKYO MXで放送される映画『復活の日』は、1964年に発表された原作を1980年に映画化した作品。『復活の日』は感染症を題材にしたSF作品で、コロナ禍を予見していた作品として近年改めて注目を集めた。映画版の地上波での放送は非常に珍しい。気になっていた方はこの機会にチェックしておこう。

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映画『復活の日』を楽しんだら、同日6月18日(土) 22時30分からは日本映画専門チャンネルで「24時間まるごと日本沈没」を楽しもう。最初に放送されるのは『日本沈没』(1973) の4Kデジタルリマスター版。続いて1974年に放送されたドラマ『日本沈没』全26話が一挙に配信される。2021年には47年ぶりのドラマ化作品『日本沈没―希望のひと―』が放送されたばかり。この機会に原点もチェックしよう。

なお、五木ひろしが歌うドラマ版の挿入歌「小鳥」は、映画『シン・ウルトラマン』でもBGMの一つとして流れている。

更に7月にはWOWOWで劇場版「日本沈没」全作放送も予定されている。こちらでは、1973年の映画『日本沈没』から始まり、樋口真嗣監督作品の『日本沈没』(2006)、筒井康隆原作の『日本以外全部沈没』(2006)、アニメ映画『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』(2020) が放送される。放送日程はWOWOW公式サイトで。

特集:アニメと実写で「日本沈没」スペシャル (WOWOW)

 

「日本沈没」は原作小説が1973年に発表されて以降、様々な形で世に送り出されてきた。2020年には初のアニメ化作品『日本沈没2020』がNetlfixで配信されると、同年には再編集版のアニメ映画『日本沈没2020 劇場編集版-シズマヌキボウ-』が公開され、2021年には先述の新ドラマ放送、2022年5月にはAudibleで初の朗読コンテンツ配信が始まった。6月には日本映画専門チャンネルで「24時間まるごと日本沈没」が、7月にWOWOWで「日本沈没」全映画作品が放送されるということで、発表から49年が経過した今も勢いは衰えない。

2023年には『日本沈没』の刊行と初映画化から50周年という節目を迎える。今後の展開にも期待しつつ、多様な「日本沈没」作品を楽しもう。

 

映画『復活の日』は2022年6月18日(土) 18時からTOKYO MXで放送。

「24時間まるごと日本沈没」は日本映画専門チャンネルで放送。視聴方法はこちらから。

「日本沈没」の全劇場版が放送される「特集:アニメと実写で「日本沈没」スペシャル」は2022年7月19日(火)~22日(金)にWOWOWで放送。


『日本沈没』トピック

小松左京は自伝で映画化された『日本沈没』と筒井康隆が執筆したパロディ『日本以外全部沈没』について、以下のように語っている。

 『日本沈没』は小説を上梓した昭和四十八年(一九七三年)に映画化されて空前の大ヒットとなった。何しろ、邦画興行ランキングで二年連続で第一位を記録したのだ。三十三年ぶりのリメイクに私はうれしくて仕方がなかった。少しくたびれたSF作家が昔書いた作品を、若い人たちが最新の技術を駆使して今によみがえらせた。試写会の日、出演者がステージに居並ぶ華やかなイベントで、樋口真嗣監督が「小松先生がいなければ、私はこの場所に立っていません」と言ってくれた。コンピュータ・グラフィックスの進歩に感嘆して、私は画面に見入っていた。

『小松左京自伝』より

 思い出したのは筒井康隆さんが書いた『日本以外全部沈没』のことだ。構想、執筆に九年を費やした『日本沈没』のパロディで、わずか一週間で書き上げた。『日本沈没』は昭和四十九年度にSFファンが選ぶ星雲賞の長編部門を受賞した。ところが、同時受賞の短編部門が『日本以外全部沈没』だったので思わず吹き出した。

 悔しいことに、この作品、面白い。日本を除くすべての国々が沈没して、世界中の有名人が日本に逃げてくる。フランク・シナトラがナイトクラブで東海林太郎の『赤城の子守唄』を歌い、東京・江古田の青果店でチャールズ・ブロンソンがダイコンを運んでいる。『日本以外全部沈没』も映画になった。私にも出演依頼が舞い込んだが、やっぱり断った。筒井さんとは古いSF仲間で、彼の仲人は私たち夫婦なのだが、出来が良すぎるパロディを書かれた原作者は、実はいつまでも根に持つのである。

『小松左京自伝』より

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なお、東京都現代美術館で開催中の「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」では『日本沈没』(1973)に登場する「わだつみの」ミニチュアの追加展示がはじまり、大阪のあべのハルカスでまで開催されている庵野秀明展では、庵野秀明がデザインした『日本沈没』(2006)のN2爆薬のミニチュアが展示中。共に6月19日(日)まで開催されている。こちらの詳細は小松左京ライブラリで紹介されている。

情報提供
小松左京ライブラリ

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