大ヒットを記録した『名探偵ピカチュウ』
2019年に公開され、当時のゲーム原作映画の興行収入記録を樹立 (現在は『ソニック・ザ・ムービー』が1位に) した『名探偵ピカチュウ』。ゲームやアニメのオリジナルシリーズのファンに十分に配慮した設定で、様々な世代のファンのハートを掴んだ。
バゴプラでは、『名探偵ピカチュウ』の劇中で流れる楽曲について紹介している。英語版アニメのオリジナルOP曲も登場するなど、音楽においてもポケモンファンへのサービスが見られた。
プリン登場にまつわる意外な事実
そして、「ポケモン」シリーズで“歌”と言えば、プリンの代名詞とも言える”うたう”の技だ。ティムがピカチュウとバーで話すシーンでは、プリンが歌っている姿が見られる。公開当時も話題になった“フワフワの実写版プリン”だが、このシーンで使われているプリンの声は、日米版ともにオリジナルの声優のもの。
日本語版ではオリジナルの声優を務める かないみか の声に、英語版も「ポケモン」シリーズでプリンの声を担当しているレイチェル・リリスのものになっている。クレジットにも両者の名前が確認できる。
『名探偵ピカチュウ』
絶賛公開チュウ😆✨💕👍#名探偵ピカチュウ pic.twitter.com/3zoEbbSOJV— かないみか (@MIkAKANAI3018) May 4, 2019
話題になったのは、『名探偵ピカチュウ』公開直後のレイチェル・リリスのツイートだ。実はレイチェル・リリスは『名探偵ピカチュウ』でのプリン役での起用を知らされていなかったのだという。既に存在していたレイチェル・リリスが演じたプリンの声を再利用したようで、レイチェル・リリスは自身のTwitterで以下のように投稿している。
I had no idea that my work as Jigglypuff was used in Detective Pikachu until several people tagged me on twitter yesterday evening. #alwaysthelasttoknow
— Rachael Lillis (@RachaelLillis) May 10, 2019
昨日の夕方、何人かの人がTwitterで私をタグ付けしてくれるまで、私の声が『名探偵ピカチュウ』のプリンに使われていると知りませんでした。
ハッシュタグには「知るのはいつも最後」と付け加えられている。あくまでこれはレイチェル・リリスの言い分であり、契約上の問題もあるのだろう。だが、これが事実だとすれば、長年の功労者であるレイチェル・リリスに一言あってもよかったはずだ。
かつてはピカチュウ役に起用
なお、レイチェル・リリスは、2020年4月にはTwitterでファンに寄せられた質問に答える形で、元々は自身がアニメ版のピカチュウ役に起用されていたことを明らかにしている。
Hello…I was cast as Pikachu at first but they decided to stay with Ikue Ohtani’s voice instead. Idk about the official part, though. I was cast in the role, and then I wasn’t.
— Rachael Lillis (@RachaelLillis) April 20, 2020
ピカチュウ役に起用されていたんですが、製作側が (日本語版と同じ) 大谷育江さんを起用することに決めたんです。公式的にはどうなっているか分かりませんが、かつては起用されていて、後で変更になりました。
レイチェル・リリスはピカチュウ役が大谷育江に交代になる前に、何度かピカチュウの声を演じたとも述べている。
『ポケモン』が誕生したのは1996年。今では声優を含むクリエイター達が自ら発信できる時代になった。皆が納得できるディールのあり方について、見つめ直すことも必要だろう。
Source
Racheal Lillis Twitter 1 / 2