【あらすじ・みどころ】アメリカ陥落から9年——『囚われた国家』が描き出す監視社会【監督は『猿の惑星: 創世記』のルパート・ワイアット、米での興行収入は?】 | VG+ (バゴプラ)

【あらすじ・みどころ】アメリカ陥落から9年——『囚われた国家』が描き出す監視社会【監督は『猿の惑星: 創世記』のルパート・ワイアット、米での興行収入は?】

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『囚われた国家』が遂に日本公開

2020年4月3日(金)よりSF映画『囚われた国家』が日本で公開される。『囚われた国家』は『猿の惑星: 創世記』(2011)のルパート・ワイアット監督による最新作で、「トランスフォーマー」シリーズや『10 クローバーフィールド・レーン』(2016)、『キングコング: 髑髏島の巨神』(2017)といったSF作品でおなじみのジョン・グッドマンが主演を務めた。

『囚われた国家』のあらすじ

映画『囚われた国家』の舞台は2027年のシカゴ。アメリカは地球外生命体に支配され、犯罪抑止を名目に全市民の体にGPSが埋め込まれており、反体制の人間はすぐに弾圧される。アメリカはまさに“Captive State=囚われた国家”となり、貧富の格差も拡大、荒廃した社会となっていた。

そんな中、地下活動を続けるレジスタンスグループはアメリカを支配する“統治者”へのテロ攻撃を計画していた。主人公ウィリアム・マリガンはシカゴ警察の特総司令官。警察はエイリアンの傀儡となり市民を監視する立場であり、世間が軽視するレジスタンスの危険性を嗅ぎ取っている。

圧政の中で、権力側に立つ主人公マリガンを始め、登場人物たちが支配に従うのか、それとも抗うのか、各々の選択がみどころとなる。

予告編では、ミシガン湖に到着した謎の飛行物体に弾圧対象の人々が乗せられていく様子が映し出されている。ルールの違反者は地球外に追放されるのだ。続いて、エイリアンの支配によって失業や犯罪が抑止されたこと、アメリカが再生されたことが喧伝される。その裏で真実を見抜き、暗躍するレジスタンスの姿が映し出される。「抵抗する限り希望はある」というセリフが力強く響く。

近未来SFでありながら、封鎖される都市、弾圧、監視社会、経済格差に情報操作という私たちにとっても身近になった現代社会の闇に切り込んだ『囚われた国家』。『猿の惑星: 創世記』では人種差別と暴力の歴史を抉り出したルパート・ワイアット監督は、どのような物語を提示してくれるのだろうか。

ルパート・ワイアットが監督・脚本・製作を兼任

『囚われた国家』では、ルパート・ワイアット監督が監督・脚本・製作を務めている。ルパート・ワイアット監督が映画作品で監督・脚本・製作の三役を務めるのは初めてのことで、存分にその世界観を具体化しているであろう点もみどころの一つだ。

また、重要な役割を果たす青年ガブリエル・ドラモンド役でアシュトン・サンダースが出演している。アシュトン・サンダースは『ムーンライト』(2016)で主演を務めた他、ヒップホップグループのウータン・クランの伝記ドラマ『Wu-Tang: An American Saga』(2019-)で伝説的ラッパーのRZAを演じている。1995年生まれのアシュトン・サンダースの演技にも注目だ。

アメリカでの興行収入は?

一方で、先に公開されたアメリカでは興行的には苦戦を強いられた。アメリカ国内の興行収入は約600万ドル (約6億5,000万円) で、2,500万ドル (約27億円) の製作費を大きく下回った。だが、米公開は2019年3月29日で、1年を経ての日本公開となる。1年前とは世界の状況は大きく変わった。今、『囚われた国家』は私たちの胸にどのように響くのだろうか。

『囚われた国家』は2020年4月3日(金)より全国のイオンシネマほかで公開。

『囚われた国家』公式サイト

VG+編集部

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