ヴォート=ロバーツ監督が小島監督から受けた衝撃
小島監督がMGSをプレー!
2018年末にプレーステーション クラシックが発売され、『メタルギア ソリッド』(1998)の制作手法に注目が集まっている。『メタルギア ソリッド』の生みの親である小島秀夫監督は、プレーステーション クラシックで同作をプレーしたことをツイート。
正月に“PlayStation Classic”でMGSの冒頭(日本語版)を少しだけ遊んでみた。20年前に作った(何度も何度も調整した)ゲームだが、一度も見つからずに昇降機を上がり、タイトルをみた😅 pic.twitter.com/01qX8TbEE4
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) January 5, 2019
多くのMGSファンがコメントを残していたが、中でも注目の反応を見せたのは、『メタルギア ソリッド』の実写映画化を進めるジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督だ。
「衝撃を受けた」その制作手法とは?
This makes me so happy. I remember reading in EGM about how you designed the map using Lego’s and being blown away. I ran around the boxes in the subsequent Hind-D area endlessly leaving footprints and torturing the guards. Congrats buddy. https://t.co/iJj5KP6v8k
— Jordan Vogt-Roberts (@VogtRoberts) January 6, 2019
生みの親自ら『メタルギア ソリッド』を再びプレーしたという小島監督のツイートに対し、ヴォート=ロバーツ監督は「嬉しくなる」と語り始め、以下のように続けている。
ある記事を読んだ時のことを思い出すよ。そこでは、あなたがレゴを使ってマップをデザインした方法について書かれていた。衝撃を受けたよ。
by ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
ヴォート=ロバーツ監督が言及したのは、『メタルギア ソリッド』のマップデザインに用いられた手法だ。同作はプレイステーションで発売されるにあたり、MSX2で発売された前作、前々作と打って変わって、3Dポリゴンで制作されることになった。2次元で書かれたマップでは3DCGの表現に対応しきれず、当時の小島チームは、マップのモデルとしてレゴブロックを採用したのだ。レゴブロックでゲームのステージを再現し、CCDカメラを利用してカメラが被写体を捉えられるよう柱の位置などを調整、レゴブロックのモデルを元に二次元のマップを描き、3Dのデザイナーに渡すという作業が行なわれていた。
今や“伝説”に
このエピソードは、『メタルギア ソリッド』のメイキング映像などで紹介されていた知る人ぞ知る制作秘話だが、今や“伝説”の一つ。海を越えて、『キングコング: 髑髏島の巨神』(2017)を手がけたことで知られる映画監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督にも届いていたようだ。
“核の恐ろしさ”を描く映画に
小島秀夫監督とジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督は、以前より親交があり、お互いのSNSにも度々登場している。昨年8月には、ヴォート=ロバーツ監督は実写版『メタルギア ソリッド』の製作状況を明かし、原作同様“核の恐ろしさ”もテーマの一つになると説明している。
小島監督作品から影響を受けたヴォート=ロバーツ監督が『メタルギア ソリッド』をどのように作り上げるのか、詳細の発表を楽しみに待とう。
Source
Jordan Vogt-Roberts Twitter