海外でも人気の『となりのトトロ』
1988年に公開され、スタジオジブリを代表する人気作品になった『となりのトトロ』。宮崎駿監督が編み出した物語を豪華声優陣が支えた同作は、海外でも高い評価を得ている。
『となりのトトロ』といえば、様々なジブリ作品にカメオ出演していることで知られており、『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)や『耳をすませば』(1995)、『崖の上のポニョ』(2008)といった作品に登場してきた。
今回は、海外のアニメ作品に絞ってトトロがカメオ出演している作品をチェックしてみよう。様々なアニメクリエイターが影響を受けて育ったトトロを自身の作品に登場させており、海外での人気と影響力を垣間見ることができる (が、そのほとんどは正式な出演ではなくパロディとしての登場なので注意していただきたい)。
『トイ・ストーリー3』
最も広く知られているトトロのカメオ出演は『トイ・ストーリー3』(2010)だ。おもちゃのひとりとして登場する姿は、予告編でも確認できる (1:50-の画面左端)。
『トイ・ストーリー3』でのトトロ登場はオフィシャルな友情出演で、シリーズの生みの親であるジョン・ラセターのために、宮崎駿が直々に許可を出している。
『パワーパフ ガールズ』
トトロが人気アニメ『パワーパフ ガールズ』(1998-2005)に登場したのは2000年のこと。「あなたが私で、私はだあれ? (原題: Criss Cross Crisis)」というエピソードで、銀行の中でトトロのような生き物が映る。色合いは完全にトトロを連想させるが、ピカチュウのような耳と目を持っている。
『ドローン・トゥギャザー』
アメリカの大人向けコメディアニメ『ドローン・トゥギャザー』(2004-2007)にもトトロのような生き物が登場している。2006年に放送された「A Very Special Drawn Together After School Special」で、カオナシやセーラームーンのようなキャラクターたちと授業を受ける姿や、結婚式に参列する後ろ姿が確認できる。また、『アメリカン・アイドル』のパロディシーンではピアノを弾く後ろ姿も見られる。
なお、『ドローン・トゥギャザー』は版権無視でダークなパロディを展開するアニメとして知られている。
『サウスパーク』
日本でも放送されている大人気アニメ『サウスパーク』(1997-)では、2007年に放送された「Imaginationland」に登場。大勢の空想上の生き物のひとりとして登場しているが、大怪我をして血を流す姿も見せている。ちなみにトトロが登場した「Imaginationland」のエピソードは、『サウスパーク』に通算3度目のエミー賞受賞をもたらしている。
これ以外にも、『ザ・シンプソンズ』(1989-)の2001年のエピソード「おデブとの結婚 (原題: Married to the Blob)」ではストーリーがジブリの世界で展開されネコバスが登場している。
その他の作品においても『となりのトトロ』のワンシーンのオマージュが登場するなど、トトロが直接出演せずとも『となりのトトロ』という作品からの影響が見られる作品は多い。トトロは確かに、海外のアニメクリエイターたちにも影響を与えてきたようだ。
映画『となりのトトロ』はBlu-rayが発売中。