「くだんのはは」が初の舞台化
日本を代表するSF作家の一人である小松左京の小説「くだんのはは」が、初めて舞台化される。「くだんのはは」は小松左京は1968年に発表した作品で、小松左京作品の中でも特に恐ろしいホラー小説として知られる。本作を舞台化するのは兵庫を拠点にする“かみかわ企画”。脚本・演出は空閑亘、主演を上川泰生が務める。公演は2023年8月19日(土)の初演を皮切りに8月27日(日)までアートシアターdB神戸で行われる。
小松左京の小説「くだんのはは」は、戦争末期の空襲が繰り返される兵庫を舞台に、旧制中学の生徒である主人公・良夫が疎開先の屋敷で怪異と遭遇する物語。これまでに、石ノ森章太郎、萩原玲司、児嶋都による三度にわたるコミック化、白石加代子、橋爪功による朗読劇化、怪談家ぁみの語りによるYouTube動画化など、さまざまな形で取り上げられてきた名作だ。特に都市伝説ブーム以降には様々なメディアに登場しているが、意外にも舞台化は今回が初めてになる。
小松左京のホラー作品では、2022年10月に刊行された30年ぶりの恐怖小説集『牛の首』(角川ホラー文庫) が注目を集め、すぐに重版がかかっている。「くだんのはは」が収録されている『霧が晴れた時』(角川ホラー文庫) の売れ行きも好調で、重版が続いているという。
今度は舞台でよみがえる小松左京の名作ホラー「くだんのはは」。暑い夏の納涼に観劇してみてはいかがだろうか。
場所:アートシアターdB 神戸
日程:
8月19日(土) 13:00〜、17:00〜
8月20日(日) 13:00〜、17:00〜
8月25日(金) 13:00〜、17:00〜
8月26日(土) 13:00〜、17:00〜
8月27日(日) 13:00〜、17:00〜
※上映時間 約100分
公演の詳細とチケットの予約は、かみかわ企画の公式サイトで。
児嶋都による漫画版「くだんのはは」を収録した『小松左京の怖いはなし ホラーコミック短編集』は電子書籍で配信中。
2023年は小松左京の代表作の一つ「日本沈没」の50周年の年。その歴史を振り返った記事はこちらから。