あの名作SFが日本で舞台化!
『華氏451度』が9月28日より上演開始
レイ・ブラッドベリによるディストピアSF『華氏451度』(1953)が日本で舞台化され、9月28日よりKAAT神奈川芸術劇場にて上演される。俳優としても活躍する白井晃が演出、長塚圭史が上演台本を担当し、吉沢悠が主演を務める。10月27日、28日には豊橋の穂の国とよはし芸術劇場PLAT、11月3日、4日には兵庫県立芸術文化センターでも上演される予定だ。
『華氏451度』は、書物が存在すること自体が禁止され、焚書が行われる社会が舞台。政府による思想統制が行われ、人々が監視し合う社会だ。焚書活動を行う「ファイアマン」の一人、ガイ・モンターグはやがて焚書活動に疑問を抱き始める…。思想統制・情報統制をテーマにしたディストピアSFだが、原作の出版から65年の歳月が経った現在の社会にも通じるメッセージを持った作品だ。
アメリカでも映画化
『華氏451度』は、1966年にイギリスでフランソワ・トリュフォー監督が映画化している。今年、本国アメリカでもHBOによってテレビ映画化された。この時は、『ブラックパンサー』(2018)でキルモンガーを演じたマイケル・B・ジョーダンが主演を務めた。同作は、今年のエミー賞でテレビ映画部門作品賞をはじめとする計5部門にノミネートされている。原作小説では、焚書が進む世界の情報媒体はテレビやラジオが中心となっていたが、同作では近未来的なタッチスクリーンのディスプレイやAIスピーカーに置き換えられた。日本ではどのような『華氏451度』が見られるのか、楽しみである。
“We must be made equal by the fire.”@michaelb4jordan and Michael Shannon star in #Fahrenheit451, this May on #HBO. pic.twitter.com/eGnTwxSkE6
— HBO (@HBO) 2018年2月26日
吉沢悠はガイ・モンターグをどう演じるか
主演を務める吉沢悠は、2003年にドラマ『動物のお医者さん』で主演を務めて人気を集めると、その後もテレビ、ドラマ、舞台等の幅広いジャンルの作品で活躍を続けている。2005年にはニューヨークへの留学を経験している他、ドラマ『JIN-仁-』(2009)、映画『アイアムアヒーロー』(2016)、『サクラダリセット』(2017)など、SF作品への出演経験も豊富だ。女優でモデルの美波とは、三度目の共演。これまでにオスカー・ウェルナーとマイケル・B・ジョーダンが演じたガイ・モンターグを吉沢悠がどう演じるのか、注目しよう。
稽古場は日を追うごとに集中力が高まり、ますます熱くなっています。稽古場風景のワンカット。吉沢さん、主人公・ガイ・モンターグです。 pic.twitter.com/l5LOT2W9d2
— 舞台「華氏451度」@横浜9/28(金)~10/14、豊橋10/27、28兵庫11/3、4 (@451KAAT) 2018年9月18日
『華氏451度』は、9月28日から10月14日まで、KAAT神奈川芸術劇場<ホール>で上演予定。
原作:レイ・ブラッドベリ
演出:長塚圭史
上演台本:白井晃
出演:吉沢悠、美波、堀部圭亮、粟野史浩、土井ケイト、草村礼子、吹越満
企画・製作:神奈川芸術劇場
豊橋公演
日程:10月27日、28日
劇場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT
兵庫公演
日程:11月3日、4日
劇場:兵庫県立芸術文化センター
Source
KAAT