ゲームマーケット初出店!大喜利系ボードゲーム『SFメイカー』で、渾身のSF作品を作ろう | VG+ (バゴプラ)

ゲームマーケット初出店!大喜利系ボードゲーム『SFメイカー』で、渾身のSF作品を作ろう

2022年8月28日の深夜、第59回日本SF大会の会場となった旅館の一室で、とあるカードゲームのエキシビションマッチが始まった。

SF作家3名をプレイヤーに迎えて行われたゲームのタイトルは『SFメイカー』。SF文学振興会ボードゲーム部が製作したオリジナルゲームの第2弾で(第1弾は『シュレーディンガーのねこ』2021年4月30日記事)、大喜利系のストーリー共作ゲームだ。

深夜のテンションも手伝ってか、ゲームは予想を上回る盛り上がりを見せ、その夜の観客は抱腹絶倒のSF創成現場を目にすることとなった。当日の詳細が気になる方は、そのうち公開されるであろうSF文学振興会レポートをお待ちいただきたい。

(ちなみに、榛見あきるさんと藍銅ツバメさんのYouTubeラジオ「Radio Moonside」で、ゲームの様子が少し取り上げられていた。ありがとうございます!)

そんな好評を博した『SFメイカー』が、10月30日(日)にゲームマーケットで頒布される。SF文学振興会ボードゲーム部は今回がゲームマーケット初出店となる。第1弾の『シュレーディンガーのねこ』とともに頒布を予定している。

ゲームマーケット ブース概要

◆どんなゲーム?

『SFメイカー』はカードに書かれたSFワードに知力と嗜癖をぶち込んで、プレイヤー全員でオリジナルストーリーを共作するゲームだ。

カードは大まかにわけて2種類ある。ひとつはキャラクターカード(10枚:登場させるキャラクターを設定する)、もうひとつは、ガジェット、シチュエーション、SFあるあるのセリフなど、様々なワードが書かれたプレイカードだ(65枚)。プレイカードに書かれたワードを使って物語を作ろう。

シャッフルしたプレイカードをプレイヤーに5枚ずつ配り、残りを山札にしたらゲームスタート。スタートプレイヤーは手札の中から1〜3枚を場に出し、カードに書かれた言葉を使って即興でストーリーを語っていく。次のプレイヤーは先のプレイヤーからストーリーを引き継ぎ、同様にカードを使いながら続きを語っていくという単純なルールだ。手番終了時に、山札から使用した枚数分のカードを補充しておこう。

奇想天外こそがまさにSFの醍醐味? となれば、ストーリーの破綻など恐るるに足らず。好みのスペオペをここぞとばかり語るもよし、密かに温めていたオリジナルキャラクターを活躍させるもよし。ストーリーの行方はメンバー次第だ。

あらかじめ山札に仕込んでおいたENDカードを引いたプレイヤーは、その場で最終ターンの始まりを宣言する(ENDカードの差込位置でプレイ時間を調整できる)。後は全員でストーリーの完結を目指すのみ。自分では回収できなかった伏線も、他のプレイヤーが意外なフォローをしてくれるかも。

ストーリーが完結したらプレイヤー全員でゲームを振り返ろう(これが一番楽しい)。ストーリー展開に最も貢献したプレイヤーを話し合いで選び、「チャンプSFメイカー」の称号を贈ってゲーム終了となる。

◆『SFメイカー』製作のきっかけは?

始まりはただのお喋りだった。SF好きが集まれば創作の話のネタは尽きることがない。次第にリレー小説のような流れに至ったとき、「ひょっとして、これは遊びとして成立するのでは?」と誰かが呟いた。

唆されたらすぐやる課のSF文学振興会。まずはSF絡みで作ってみようということで、『SFメイカー』の製作プロジェクトが立ち上がった。

◆『SFメイカー』製作の過程は?

カードに書かれたワードを使ってリレー小説っぽい流れを作るゲームの試作を開始。まずは製作メンバーがそれぞれ好みのSFっぽいワードをカードに書き、それらを集めるところから始めた。カードは増えて行くばかり。汎用性のありそうなワードを絞り込むため、朝から晩まで試遊を繰り返した。

キャラクター設定用カードに載せるキャラクターの選定も難航した(SFがカバーする世界が広大すぎたため)。最終的に、猫とイルカが入ったのはお約束。

企画を進めるうち、ストーリー作りが好きな子供達にも遊んでもらいたい、SFファンになってもらいたいという野望が膨らみ、ワードに解説もつけてみた。が、中には解説というより、成れ果てたSFファンのおふざけになってしまったカードもある。申し訳ない。が、次も同じことを繰り返す自信があるので先に謝っておこう。すみません。

◆こんな方にオススメ

  • SFが好き
  • 大喜利系ゲームが好き
  • 創作に興味がある
  • 読んだ小説の登場人物が勝手に脳内で動き回る

見た目は真っ当、頭脳はSF。読むだけじゃ終われない。そんなあなたにはこの『SFメイカー』がおススメ! プレイしてもらえたら本当に嬉しい。

ゲーム詳細
カードゲーム『SFメイカー』
・対象年齢:12歳以上
・プレイ人数:1〜5人
・所要時間:15分〜
・セット内容:カード77枚(カード内訳:プレイカード65枚、キャラクターカード10枚、ENDカード1枚、フリーカード1枚)、説明書1枚
・定価:2,500円(税込)
・制作:SF文学振興会ボードゲーム部

販売サイト (BOOTH)

SF文学振興会

「SFの面白さを子どもたちに伝えたい」がきっかけで集まったグループです。毎月定期的にビブリオバトルを主催しているほか、SF作品の読書会、SF大会などでのイベントの主催や、同人誌・ボードゲームの制作も行っています。

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