『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』第7話はどうなった?
「スター・ウォーズ」ドラマ最新作『スケルトン・クルー』は2024年12月から配信を開始した作品で、ドラマ『マンダロリアン』(2019-) と同じ新共和国時代を舞台に、銀河での子ども達の冒険を描く。人気俳優のジュード・ロウがフォースを操るキーパーソンの人物として出演し、注目を集めている。
ドラマ『スケルトン・クルー』は全8話で構成される。今回は最終話目前となる第7話をネタバレありで解説&考察していこう。以下の内容はネタバレを含むため、必ずディズニープラスで本編を視聴してから読んでいただきたい。
以下の内容は、ドラマ『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』第7話の内容に関するネタバレを含みます。
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ドラマ『スケルトン・クルー』第7話ネタバレ解説
監督は『ミナリ』のあの人
『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』第7話「あたしたち絶対怒られる」の監督を務めるのはリー・アイザック・チョン。第78回ゴールデングローブ賞外国語映画賞を受賞した映画『ミナリ』(2020) の監督・脚本で知られ、同作では第93回アカデミー賞で監督賞と脚本賞にノミネートされている。2024年公開の映画『ツイスターズ』では監督を務めた。
『スケルトン・クルー』第7話では、第5話の冒頭でバリアのアクセスコードを盗み出したアト・アティンの大人達が登場。送信機を使って外部と連絡を取ろうとするが、すぐに検知されて追われることになる。
親達は一人ずつ気絶させられるも、ラグビーのように通信装置を繋いでいき、ファーンの母であるファラ次官が通信装置の打ち上げに成功。親達も子どものためにルールを破り戦う姿が描かれている。
一方の子ども達はハイパースペース航路を通ってアト・アティンへ向かっている。前話ではジョッドに裏切られた子ども達が自力でラニューパからの脱出に成功していた。しかし、ウィムは冒険が終わって日常に戻ってしまうことを思い落ち込んでいた。
それでも、ファーン・KB・ニールは冒険に出られたことを喜び、ウィムを励ましている。元の生活に戻るとしても、得られた経験は本物であり、無駄ではないということだ。そして、その価値は仲間が認めてくれることでやっと確信が持てるようになるものだ。
ジョッドの復権
ジョッドを捕らえた海賊達もアト・アティン近くに到着。ところがアト・アティンは外から見れば毒ガスが渦巻く惑星で、タック・レノッドの航海日誌によるとその渦の奥に本当の惑星があるという。
この技術があれば多くの惑星が外敵から守られる気もする。だが、相当な予算がかかる上に外交や貿易の障壁になってしまうため、銀河に広がることはなかったのだろう。それにしても、デススターを開発した帝国も凄いが、旧共和国も相当な技術力を持っていたことが窺える。
先遣隊として送られたクルーの船が消滅したところで、ハイパースペースジャンプでオニックス・シンダー号が出現。牽引ビームで海賊の船に取り込まれるも、船長のブルータスを捕えることに成功する。
だが、ジョッドは人質に取られたブルータスを射殺。一気に主導権を握り、子ども達も捕えると、第1話の冒頭で被っていたマスクを再び被って海賊の船長の座に舞い戻るのだった。
オニックス・シンダー号の秘密
ここで親達が打ち上げた通信ブイが届き、子ども達は親達からの「怒ってない」「諦めないで」という優しい言葉を受け取る。ウィムの父も「話を聞かずすまない、帰ってきてくれ」と、怒るどころか反省の言葉を述べている。大冒険を経験した子ども達にとっては「故郷」という言葉も重かったはずだ。
ファーンは船の所有権を宣言。SM-33を再び味方につけると、海賊達を倒して海賊船から脱出したのだった。オニックス・シンダー号はタック・レノッドが盗んだ造幣局の船で、防衛網を抜けるための機構が備え付けられていた。
渦の中では船が電磁波によって撃墜されていたが、オニックス・シンダー号が近づくとサテライトの安全装置が働くようになっており、オニックス・シンダー号は渦の向こうのアト・アティンへとたどり着いたのだった。ウィムが言うように、オニックス・シンダー号は海賊船ではなくアト・アティンの船だったからバリアを通ってアト・アティンに行けたのである。
渦の向こうのアト・アティンは小さな惑星だった。船は自動着陸モードになり、アト・アティンへと吸い寄せられていく。ここでニールが「ヘイナの星と同じ」と言っているが、これは第4話に登場したアト・アクランのことだ。アト・アクランもまた造幣局で、共和国の密使の船が自動的に着陸できる仕組みになっていたのだろう。
ところが、船にはジョッドが乗り込んでおり、SM-33の首をライトセーバーで斬り落とし、再び船を乗っ取ってしまう。このライトセーバーは第5話のラストでタック・レノッドの秘密の部屋からジョッドが持ち出したものだ。
ジョッドが一発でSM-33の頭を斬り落としたところを見るに、やはりライトセーバーの扱いには慣れているように見える。だが、ライトセーバーを手に弱くて過保護に甘やかされた子どもと罵倒し、ライトセーバーで親を殺すと脅しをかける姿はジェダイとは程遠い。ジョッドの過去に何があったのだろうか。
ジョッドの素顔
親達は保安規則違反で連行されていたが、ドロイドが聞く耳を持たないとからと当局の怠慢を指摘している。親達も子ども達の規則違反をきっかけに、体制に対して疑問を抱くようになっていたのだ。
そしてここで、初めて監理官の声が流れ、密使の到着が宣言される。だが、監理官の姿は見えていないため、監理官が実在しているかどうかは微妙なところだ。
密使になりすましたジョッドは造幣局の大金庫へ。ジョッドは海賊船も呼び込もうとしているが、バリア外とはコンタクトできないと言われて上手くいなかい。ドロイドに憎まれ口を叩き、高級な飲み物を要求するジョッドの姿はヴィランそのもの。やはりただの悪人なのだろうか。
新品のクレジットが山積みにされた大金庫。金庫自体が1139個あると聞いたジョッドは、クレジットを頭から被り高笑いを上げる。清々しいほどに悪人で、海賊だ。
そこにウィムの親達が降りてくると、子ども達との感動の再会を果たす。しかし、そこにジョッドが歩み寄り、ライトセーバーを出したところで『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』第7話は幕を閉じるのだった。
ドラマ『スケルトン・クルー』第7話ネタバレ考察&感想
ジョッドは真の悪役?
『スケルトン・クルー』第7話では、子ども達とジョッドが再び合流し、アト・アティンへと辿り着いた。海賊の船長ブルータスは殺され、残る脅威はジョッドのみとなった。ジョッドは本当に悪役だったのだろうか。
ジュード・ロウ演じるジョッド・ナ・ナウッドは、当初は『スケルトン・クルー』で子ども達を助けるジェダイマスターであるという認識が広がっていた。しかし、早い段階で善人ではないことが示唆され、最終回目前で見事なクズっぷりを披露した。
もちろん最終回の第8話でどんでん返しが待っている可能性もあるが、ジョッドが本当にヴィランということであれば、同じ新共和国時代を舞台にした映画『マンダロリアン&グローグー(原題)』への伏線になる可能性もある。善人ばかりでは「スター・ウォーズ」の物語は成り立ちにくいからだ。
同時代を舞台にしたドラマ『アソーカ』(2023-) では、スローン大提督が帰還を果たし、新たな大ヴィランが紹介されることになった。『マンダロリアン&グローグー』は2024年12月で撮影を完了した一方、『アソーカ』シーズン2は2025年4月から撮影を開始する予定だ。
『マンダロリアン&グローグー』は2026年5月の米公開を予定しており、『アソーカ』シーズン2がそれまでに配信されるかどうかは微妙なところ。それにスローン大提督はやはりジェダイの敵という感じがするので、『マンダロリアン&グローグー』でマンダロリアンの敵となるのかという疑問もある。
であれば、シーズン3でもマンダロリアンが戦った“海賊”が映画『マンダロリアン&グローグー』のメインヴィランとなる可能性はある。海賊であり、元ジェダイかもしれないジョッドは、ディン・ジャリンとグローグーの敵としては申し分ない。何より、ジュード・ロウ演じるキャラが映画用に作られた悪役だったということなら納得がいく。
この考察が正しいのかどうかは、『スケルトン・クルー』最終回の第8話で示されることになるかもしれない。次週の配信も楽しみに待とう。
ドラマ『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』はディズニープラスで独占配信中。
絵本『STAR WARS マンダロリアンとグローグー』は2025年1月20日発売で予約受付中。
2025年のウォールカレンダーも発売中。
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