ネタバレ考察『トランスフォーマー/ONE』アルファトライオンたちは何者? サイバトロンの起源とは? | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『トランスフォーマー/ONE』アルファトライオンたちは何者? サイバトロンの起源とは?

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プライムとは何者だったのか?

「トランスフォーマー」シリーズ40周年を記念し、トランスフォーマーの起源を描く『トランスフォーマー/ONE』が2024年9月20日(金)に全国の劇場で公開された。そこで注目すべきは、主人公たちに力を与えるアルファトライオンの存在だ。

本記事では、『トランスフォーマー/ONE』に登場するアルファトライオンたちについて解説と考察を述べていこう。なお、以下の内容は『トランスフォーマー/ONE』のネタバレを含むため、劇場で本編を鑑賞後に読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『トランスフォーマー/ONE』の内容に関するネタバレを含みます。

最初の13人のプライムについてネタバレ考察

惑星サイバトロンの創造神話は、創造神プライマスが惑星サイバトロンへトランスフォームすることからはじまる。惑星サイバトロンにトランスフォームした創造神プライマスは、最初の13人のプライムというトランスフォーマーを生み出した。

最初の13人のプライムは様々な作品に登場するトランスフォーマーで、それぞれが何らかの祖先である、古代部族の族長であるなど重要な存在として描かれている。それは『トランスフォーマー/ONE』でも共通であり、最初の13人のプライムは重要な存在とされている。それでは、明らかになっている『トランスフォーマー/ONE』に登場する最初の13人のプライムのメンバーについて解説していこう。

長老にして歴史家、アルファトライオン

救難信号を出してオライオン・パックスたちが地上へ冒険するきっかけをつくり、コグを持っていなかったオライオン・パックスたちをトランスフォームできるようにしたアルファトライオン。彼は多くの作品の設定では戦士ではなく、歴史家だとされている。

アルファトライオンの初登場は『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(1985-1986)第55話「引きおこされた戦争」で、トランスフォーマーの最長老として初登場した。そこではメガトロンの攻撃を受けたエネルギー倉庫で働く青年のオライオン・パックスとその恋人のエイリアルをリペアし、コンボイとエリータ-1へと生まれ変わらせている。

第55話「引きおこされた戦争」での設定が、『トランスフォーマー/ONE』でオライオン・パックスたちに変形コグを与える設定に影響を与えたと考察できる。他にも『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』(1986-1987)ではマトリクスへと意識を潜らせるロディマス・コンボイに忠告しているなど、マトリクスと一体化しているような描写が見られ、『トランスフォーマー/ONE』のラストにも繋がっているとも考察できる。

最初のトランスフォーマー、プライマ

最初のマトリクスセイバー(海外名はスターセイバー)の保有者にして、創造神プライマスが生み出した最初のトランスフォーマーがプライマだ。最初の13人のプライムのリーダーとも呼ばれ、光を司る戦士でもある。プライマの名前はオライオン・パックスたちにコグを継承させる場面でも名前が呼ばれている。

『トランスフォーマー/ONE』の設定にも影響を与えたと考察できるアメコミ、IDW版「トランスフォーマー」シリーズでは、プライマはオプティマス・プライムの4代前の指導者であるノヴァ・プライムの主君であった。そのため、オートボットとディセプティコンの戦争で荒れ果てる前の惑星サイバトロンにはプライマの像が数多く存在していたとされる。

プライマが初登場したのはマーベル・コミックス『The Primal Scream』(1989)だ。驚かれるかもしれないが、最初期の「トランスフォーマー」シリーズはマーベル・コミックスで展開されており、数多くのトランスフォーマーの設定はマーベル・コミックスのライターであるボブ・ブディアンスキーによって考えられた。

マトリクスの保有者、ゼータ・プライム

アルファトライオンがクインテッサ星人の奇襲によって死亡したと救難信号で話しているのがゼータ・プライムだ。『トランスフォーマー/ONE』ではゼータ・プライムが、指導者の証にして英知の結晶であるマトリクスの保有者とされている。

ゼータ・プライムが初登場したのは『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』の第4話「マトリクスの秘密」で、センチネル・プライムの先代のマトリクス保有者として描写された。しかし、ゼータ・プライムはこれまでの作品では最初の13人のプライムとして数えられることはなかった。

『トランスフォーマー/ONE』は最初の13人のプライムの副官だったセンチネルが裏切り、マトリクスを奪おうとしたという設定になっている。おそらく、その設定からセンチネルの先代のプライムならば最初の13人のプライムのメンバーだったはずということで、ゼータ・プライムは最初の13人のプライムに数えられるようになったと考察できる。

マイクロンの祖、マイクロナス・プライム

小型のトランスフォーマーの種族であるマイクロン(海外名はミニコン)。マイクロンたちは他のトランスフォーマーと合体することで、そのトランスフォーマーをパワーアップさせることができるとされている。そんなマイクロンの祖先がマイクロナス・プライムだ。

マイクロナス・プライムはアルファトライオンが、オライオン・パックスたちにコグを継承させる場面でも名前が呼ばれている。アルファトライオンが回想する最初の13人のプライムたちのメンバーに小型のトランスフォーマーはおらず、『トランスフォーマー/ONE』のマイクロナス・プライムは種族の特徴に反し、大柄な体格だったと考察できる。

マイクロナス・プライムが存在するということは、『トランスフォーマー/ONE』の惑星サイバトロンには種族としてマイクロンが存在していると考察できる。しかし、センチネルが生み出した階級社会では、マイクロンたちの存在は描写されないほど追いやられていたことが考えられる。

最初のビースト戦士、オニキス・プライム

トランスフォーマーたちの中には動物の姿に変形する、そもそもの姿が動物である者が存在している。そのようなビーストモードを持つトランスフォーマーたちの祖先にあたるのがオニキス・プライムだ。オニキス・プライムの名前はオライオン・パックスたちにコグを継承させる場面でも呼ばれている。

『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の遥か未来を描いた『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』(1997-1998)では、トランスフォーマーたちは進化の過程で小型化し、動物の姿に変形するようになった。そのため、『トランスフォーマー/ONE』の世界のトランスフォーマーたちも遠い未来では、動物の姿に変形するように進化するのかもしれない。

しかし、『トランスフォーマー/ONE』ではアルファトライオンの回想で動物の要素を持ったプライムが登場しているが、そのアルファトライオンがライオンに変形している。はたして、『トランスフォーマー/ONE』の世界のビースト戦士の祖先はオニキス・プライムとアルファトライオンのどちらなのだろうか。

文明開化、アルケミスト・プライム

惑星サイバトロンには豊かなトランスフォーマーの文明が築かれていた。惑星最大規模のレースであるアイアコン5000などがその最たる例だろう。その文明を築いたトランスフォーマーがいる。それがアルケミスト・プライムだ。

アルケミスト・プライムの名前は、アルファトライオンがオライオン・パックスたちにコグを継承させる場面でも呼ばれている。アルケミスト・プライムは、作品によってはプライマの対極の存在であるリージ・マキシモを追って惑星サイバトロンを離れたとされている。

アルケミスト・プライムによって花開いた惑星サイバトロンのトランスフォーマーの文明だが、その文明は裏切り者のセンチネルに利用されてしまった。その結果、トランスフォーマーの文明は権力者から食糧と娯楽を与えられることで政治的に無関心になっている状況を指す「パンとサーカス」そのものと化してしまったのが悲しい。

堕ちた者? メガトロナス・プライム

D-16の憧れの的であり、史上最高のプライムと呼ばれるのがメガトロナス・プライムだ。しかし、「トランスフォーマー」シリーズを追ってきた人からすると、メガトロナス・プライムが史上最高のプライムと呼ばれているのに違和感を抱くかもしれない。

多くの作品でメガトロナス・プライムはザ・フォールン(堕ちた者)とも呼ばれ、後述のソラス・プライムを殺害したとされる。アメコミのドリームウェーブ版トランスフォーマーで初登場したメガトロナス・プライムは、実写映画では『トランスフォーマー/リベンジ』(2009)でディセプティコンの創立者にしてメガトロンの師匠として登場し、かつて地球を滅ぼそうとしたという設定になっていた。

だが、『トランスフォーマー/ONE』のメガトロナス・プライムは善人であり、最強との呼び声が高いプライムだと語られている。その強さからセンチネルに警戒され、不意打ちを受けて殺害されるなど、『トランスフォーマー/ONE』のメガトロナス・プライムはこれまでのメガトロナス・プライム像を覆すキャラクターだと言えるだろう。

鍛冶職人、ソラス・プライム

洞窟で最初の13人のプライムの遺体と出会い、マトリクスを探す際にエリータが女性型のトランスフォーマーの遺体を見つける。その遺体がハンマーを持っていることから、最初の13人のプライムで唯一女性型であり、他のプライムたちの武器を鍛えたソラス・プライムだと考察できる。

ソラス・プライムは前述の通り最初の13人のプライムの武器を鍛えたトランスフォーマーであり、彼女の持つソラス・プライムハンマー(Forge of Solus Prime)はプライムしか扱うことが出来ないとされる。そのため、作品によってはソラス・プライムハンマーの力を引き出すために、死んだプライムの腕を移植するメガトロンも存在している。

多くの作品でメガトロナス・プライムに殺害されてしまうソラス・プライムだが、『トランスフォーマー/ONE』ではセンチネルに殺害されてしまっている。どちらにしても、ソラス・プライムは神話の存在である最初の13人のプライムの中でよく殺害されてしまう不幸なトランスフォーマーだと言えるだろう。

最初の13人のプライムに注目して再度鑑賞するのも一興?

アルファトライオンが名前を呼ぶ、もしくは姿が確認できる最初の13人のプライムは上記の8名だけである。残りの5人のプライムが何者なのかは明らかにされていない。最初の13人のプライムのメンバーは作品によって変わるため、最初の13人のプライムの登場シーンを注目して二度、三度鑑賞して考察するのも面白いかもしれない。

『トランスフォーマー/ONE』は2024年9月20日(金)より全国の劇場で公開。

『トランスフォーマー/ONE』公式サイト

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『トランスフォーマー/ONE』の続編におけるオプティマス・プライムの副官についてはこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』の日本語吹替声優についてはこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』に出演する原語版声優などの情報はこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』で監督を務めたジョシュ・クーリー監督がデザインなどについて語っている。詳しくはこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』でバンブルビーを演じるキーガン・マイケル=キーの役作りはこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』がこれまでと異なる8つのポイントがある。詳しくはこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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