カニエ「『AKIRA』は最大のインスピレーションだった」
『AKIRA』の大友克洋がカニエのTwitterに登場
ラッパーで音楽プロデューサー、事業家としても活躍するカニエ・ウェストのTwitterに、『AKIRA』(1982-1990)の作者として知られる大友克洋監督が登場した。カニエは、自身のブランドシューズである“YEEZY WAVE RUNNNER 700”を手にした大友監督の写真を投稿。「『AKIRA』の生みの親、大友克洋。この映画は僕の創作活動にとって、最大のインスピレーションだった」とコメントを添えた。
Katsuhiro Otomo the creator of Akira This movie is my biggest creative inspiration pic.twitter.com/mbOK9u8u23
— KANYE WEST (@kanyewest) 2018年8月27日
かねてから表明されていた『AKIRA』愛
カニエはこの7月、一年ぶりの来日を果たすと、大友監督の下を訪ねている。『AKIRA』のコラージュ・アーティストである河村康輔のInstagramでは、大友監督との記念写真が公開されていた。
カニエのAKIRA愛は以前から表明されており、2007年に発表した「Stronger」では、全編にわたって『AKIRA』をオマージュしたミュージックビデオを制作している。カタカナが踊り、『AKIRA』の劇中シーンが“カバー”されたこのMVは、当時大きな話題を呼び、「Stronger」は全米チャート1位を獲得している。
カニエ・ウエストは、6月に自身8枚目のアルバム『Ye』を発売すると、8度目となる全米アルバムチャート1位を獲得した。その他にも、大統領選への出馬宣言や奇抜なファッションなど、度々世間を騒がせている。そんな彼だが、今回のツイートでは、自身のルーツとなったクリエイターにはしっかり敬意を払う姿が確認されることとなった。
世界に影響を与えた『AKIRA』
カニエ・ウェストのみならず、『AKIRA』がヒップホップの世界に与えた影響は大きい。カニエと同じシカゴ出身のラッパー、ルーペ・フィアスコは、2014年に発売した5枚目のアルバムに『Tetsuo & Youth』と名付けている。“Tetsuo”は『AKIRA』に登場する島鉄雄というキャラクターから引用したものだ。また、音楽界では“AKIRA風”のミュージックビデオは、もはや一つのジャンルと化している。かつて、オリバー・ストーン監督の映画『ウォール街』(1987)を知っていることが、アメリカ人にとって“教養”であったように、『AKIRA』もまた、クリエイターの世界では一つの“スタンダード”となっているのだ。
Source
Kanye West Twitter