『ショートショートドロップス』が文庫で登場
作家の新井素子が編んだショートショートアンソロジー『ショートショートドロップス』が角川文庫より2021年1月22日(金)に発売される。『ショートショートドロップス』は2019年2月にキノブックスから発売された短編集で、「女性作家によるショートショート集」というコンセプトから誕生した作品。タイトルにある “ドロップス” (キャンディ) という言葉どおり、多種多様なショートショート作品が収められている。
『ショートショートドロップス』に参加しているのは、上田早夕里、恩田陸、萩尾望都ら、錚々たる面々。新井素子が200〜300冊の本と文芸誌を読んだ上で選んだ筆者たちだ。新井素子自身の作品「のっく」を含む15編が収録されている。
新井素子「のっく」
上田早夕里「石繭」
恩田陸「冷凍みかん」
図子慧「ダウンサイジング」
高野史緒「舟歌」
辻村深月「さくら日和」
新津きよみ「タクシーの中で」
萩尾望都「子供の時間」
堀真潮「トレインゲーム」
松崎有理「超耐水性日焼け止め開発の顛末」
三浦しをん「冬の一等星」
皆川博子「断章」
宮部みゆき「チヨ子」
村田沙耶香「余命」
矢崎存美「初恋」
新井素子は1977年に『あたしの中の……』が第1回奇想天外SF新人賞で佳作に入選し、17歳でデビュー。1981年には、後に映画化もされた「グリーン・レクイエム」で第12回星雲賞日本短編部門を受賞し、翌年の第13回星雲賞でも「ネプチューン」が日本短編部門を受賞している。1999年には『チグリスとユーフラテス』で第20回日本SF大賞を受賞した。2020年にはフジテレビ『世界SF作家会議』に、2021年1月には『第2回世界SF作家会議』に出演し、藤井太洋、小川哲らとコロナ後の世界と未来について議論を交わした。
新井素子編『ショートショートドロップス』は、角川文庫より2021年1月22日(金)発売。