『日本沈没』新装版が登場
小松左京が生み出した日本SFの金字塔『日本沈没』(上・下) がハルキ文庫で2020年12月15日(火)に発売される。新たにフジタカズヨシが手掛けた装画、かがやひろしによる装幀で、日本沈没の世界観を映し出している。価格は600円+税。
解説は上田早夕里
ハルキ文庫版『日本沈没』に新たに収録される解説は、SF作家の上田早夕里が書き下ろしている。上田早夕里は2003年に『火星ダーク・バラード』で小松左京賞を受賞。小松左京が逝去した2011年に発表された第32回日本SF大賞では、小松左京に特別功労賞が贈られ、上田早夕里の『華竜の宮』に大賞が贈られるなど、小松左京とは縁の深い作家である。ハルキ文庫版『日本沈没』下巻の帯には、解説から引用された「SFの役目とは『世界のすべてを描き出すこと』だ。」という上田早夕里の力強い言葉が記されている。
いつの時代にも響く作品
小松左京の『日本沈没』は1973年に発表された大ベストセラーSF小説。東京駅の壁に亀裂が入り、鳥島南東のある小島が忽然と消え、科学者たちは日本列島に危機が迫っていることを知る。日本政府は住民を国外に脱出させる「D計画」を始動させるが……。迫りくる日本沈没のカウントダウンは、阪神淡路大震災、東日本大震災を経て、コロナ禍という先の見えない時代を (感染症の流行と大規模な自然災害の同時発生という新たな危機に晒されて) 生きる私たちにとって、一層緊迫感のあるものとなっている。
2020年には、『日本沈没』は湯浅政明監督によって初めてアニメ化され、現代版にアレンジされた『日本沈没2020』がNetflixで公開された。同年11月13日(金)からは『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』が全国の劇場で公開されている。
2021年3月26日(金)には『日本沈没2020 Blu-ray BOX』と『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ- Blu-ray』が同時発売される。
また、2021年10月からは、TBSの日曜劇場にて小栗旬主演の新ドラマ版『日本沈没ー希望のひとー』が放送される。
TBS日曜劇場「日本沈没-希望のひと-」が2021年10月にスタートします🌅
主演 #小栗旬 さん‼️前代未聞の事態に、立ち向かう”希望”の物語をお届けします❗️#松山ケンイチ #杏 #仲村トオル #香川照之 豪華出演者もお見逃しなく👀#日本沈没 #希望のひと pic.twitter.com/s6bMMuksEk— 【公式】日曜劇場「日本沈没-希望のひと-」 (@NCkibou_tbs) November 25, 2020
時代を経るごとにアップデートされていく『日本沈没』。その原点を今一度チェックしておこう。
ハルキ文庫版『日本沈没』は上下巻で2020年12月15日(火) 発売。