SF新時代を切り拓く『Genesis 時間飼ってみた』が10月29日発売 東京創元社の国内SFアンソロジー最新刊 | VG+ (バゴプラ)

SF新時代を切り拓く『Genesis 時間飼ってみた』が10月29日発売 東京創元社の国内SFアンソロジー最新刊

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『Genesis 時間飼ってみた』10月29日(金) 発売

東京創元社がおくる国内SFアンソロジーシリーズ《Genesis》の第4弾『Genesis 時間飼ってみた』が2021年10月29日(金)に発売される。《Genesis》は、国内のSF作家陣による全編書き下ろしのSFアンソロジーシリーズ。2018年に創刊され、今回で早くも4年目を迎える。これまでと同様、装画を手掛けたのはカシワイで、今回は人間と動物たちが一緒に過ごすオフィスが描かれている。

《Genesis》は、毎回「収録作中でもっともかっこいい作品名」を副題にするというコンセプトでタイトルが決定されており、第4弾では宮澤伊織「時間飼ってみた」が選ばれた。「時間飼ってみた」は、2020年に東京創元社から刊行された「宇宙」をテーマにした書き下ろしSFアンソロジー『宙を数える』にも収録された《ときときチャンネル》シリーズの第2弾。『Genesis』収録の本作だけでも楽しめる作品になっている。

『Genesis 時間飼ってみた』の巻頭には、『天冥の標』(2009-2019) で第40回日本SF大賞第51回星雲賞の二冠を達成した小川一水「未明のシンビオシス」が収録される。続く幻想SF「いつか明ける夜を」を書き下ろした川野芽生は、第2弾『Genesis 白昼夢通信』(2019) に続く参戦だ。

Kaguya PlanetやWIREDに暗号通貨シリーズを発表して話題の宮内悠介「1ヘクタールのフェイク・ファー」を寄稿。こちらは短編集『超動く家にて』(2018) の流れに連なる“ふしぎなSF”になっている。小田雅久仁「ラムディアンズ・キューブ」は、著者の3年ぶりのオリジナル新作。高山羽根子「ほんとうの旅」は寝台特急を舞台に、“ほんとう”の“旅”をテーマにした思索が繰り広げられる。

また、鈴木力による特別寄稿「SFの新時代へ 創元SF短編賞の歩み」では、12回目を迎えた創元SF短編賞のこれまでの歩みを全受賞作と共に振り返る。2021年4月に発表された第12回創元SF短編賞からは、正賞を受賞した松樹凛「射手座の香る夏」および優秀賞を受賞した溝渕久美子「神の豚」が受賞者のことばと共に収録。選考経過と堀晃、酉島伝法、小浜徹也による選評も掲載される。

巻末に収録された小浜徹也の「編集部より」では、破滅派ブンゲイファイトクラブさなコンかぐやSFコンテストも含めた2021年現在の日本SFの概観をおさえられる。こちらも要チェックだ。

《Genesis》最新刊『Genesis 時間飼ってみた』は2021年10月29日(金)、東京創元社より発売。

 

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