『デューン』の世界観をどう再現するか
『ブレードランナー 2049』(2017)で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、1965年に執筆されたフランク・ハーバートの人気SF小説をよみがえらせる。2020年最注目の映画作品の一つにも数えられる『デューン (邦題未定、原題: Dune)』は、1984年にデヴィッド・リンチ監督が実写映画化した『デューン/砂の惑星』以来、36年ぶりの『デューン』劇場映画作品となる。
ヴィルヌーヴ監督によるリブート版『デューン』は、ティモシー・シャラメ、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック、ゼンデイヤ、ジェンソン・モモアといった豪華キャスト陣がその魅力の一つだ。
一方で、『デューン』の映像化において重要になるのは、いかにその世界観を再現するかという点だ。4月に初めてリブート版『デューン』の劇中写真が公開された際には、「デューン」シリーズの後継者であり原作者フランク・ハーバートの息子であるブライアン・ハーバードがその世界観を賞賛している。
リブート版『デューン』を二本の映画に分けて製作される予定となっているが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督はそのデザインに相当なこだわりを見せているようだ。
砂虫 (サンドワーム) へのこだわりが明らかに
特に、デヴィッド・リンチ監督の『デューン/砂の惑星』でも印象的な姿を映し出した砂虫 (サンドワーム) については、徹底的な議論が行われたという。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、Empire誌の2020年夏号で以下のように語っている。
皮膚の質感、口の開き方、砂の中で食料を捕獲するシステムなど、このような生物の存在を可能にするため、あらゆるディテールについて話し合いました。これをデザインし、古めかしくも完璧なシェイプを見つけ出すまでに丸1年かかりました。
なんと、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督版『デューン』の砂虫は、実際に生物として存在していてもおかしくないように、徹底した考証が加えられているのだという。更に、リブート版『デューン』の撮影は実際の砂漠で行われたということも明らかにしている。その暑さは「電子レンジのようだった」のだとか。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がこだわり抜いた『デューン』は、一体どのような作品になるのだろうか。
リブート版『デューン』は2020年12月18日に米公開予定。
リブート版『デューン』に出演するオスカー・アイザックのコメントは以下の記事から。
デヴィッド・リンチ監督版『デューン』で主演を務めたカイル・マクラクランも、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督版『デューン』で主演を務めるティモシー・シャラメについてコメントを出している。
Source
Empire Summer 2020