『デッドプール&ウルヴァリン』7月公開
2024年7月26日(金) に日米同時公開となる映画『デッドプール&ウルヴァリン』では、デッドプール/ウェイド・ウィルソン役のライアン・レイノルズはMCU初の大役を務めることになるようだ。米マーベル公式によると、ライアン・レイノルズは『デッドプール&ウルヴァリン』で主演のみならず、脚本と製作(プロデューサー)としてもクレジットされている。
もちろん、これはライアン・レイノルズにとっては初めてのことではなく、映画『デッドプール』(2016) では主演兼製作として、映画『デッドプール2』(2018) では主演・脚本・製作としてクレジットされている。これに続いて『デッドプール&ウルヴァリン』でも三役を務めることになったが、実はMCU作品では主演俳優が脚本とプロデュースを兼任するのはこれが初ということになる。
『デッドプール&ウルヴァリン』では、前作、前々作に続いてレット・リースとポール・ワーニックが共同で脚本を手掛ける。ライアン・レイノルズは前作から二人に加えて共同脚本としてクレジットされており、本作でもこの三人が共同脚本という形でクレジットされている。『デッドプール&ウルヴァリン』のプロデューサーについては、監督のショーン・レヴィとマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギ、そして主演のライアン・レイノルズの三人がクレジットされている。
MCUでは異例?
『デッドプール&ウルヴァリン』はMCU映画として第34作目だが、主演・脚本・製作を同一人物が務めるのは初のことだ。ドラマ『ロキ』(2021-) ではロキ役のトム・ヒドルストンが、ドラマ『ムーンナイト』(2022) ではムーンナイト役のオスカー・アイザックが製作総指揮も務めているが、そもそも俳優が脚本にクレジットされることがまずない。
映画『アイアンマン』(2008) と『アイアンマン2』(2010) では、監督を務めたジョン・ファヴローがハッピー・ホーガン役で出演しているが、ジョン・ファヴローは脚本を手がけていない。また、映画『インクレディブル・ハルク』(2008) では主演のエドワード・ノートンがザック・ペンによる脚本を書き換え続けたが、最終的にはザック・ペンが脚本家としてクレジットされている。
特にマーベル・スタジオの作品では、現場での俳優のアドリブでセリフが足されることは多いが、俳優が脚本としてクレジットされることはない。『インクレディブル・ハルク』のケースでは、全米脚本家組合がザック・ペンの最初に作ったプロットと構成を重視してザック・ペンの名をクレジットすることを選んだ。ちょっとやそっと関わっただけでは脚本に名を連ねられないのだ。
ライアン・レイノルズは、ディズニーによる旧20世紀フォックス買収前に、レット・リース、ポール・ワーニックと共に「デッドプール」のクリスマス映画の脚本を書いたことを明かしている。この件は、ディズニーのフォックス買収によって立ち消えたそうだが、『デッドプール』の撮影時には脚本家の二人に現場まで来てもらうためにライアン・レイノルズが自腹で二人に給与を支払ったというエピソードもよく知られている。脚本に向き合い、脚本家と協働する姿勢が、ライアン・レイノルズには間違いなくある。
「デッドプール」とライアン・レイノルズの合流によって、MCUに新しい風が吹き込まれる。『デッドプール&ウルヴァリン』の劇場公開を楽しみに待とう。
『デッドプール&ウルヴァリン』は2024年7月26日(金)より日米同時公開。
Source
Marvel.com
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