MCU『パニッシャー』単独作制作へ ジェシカ・ジョーンズらザ・ディフェンダーズの復活検討も | VG+ (バゴプラ)

MCU『パニッシャー』単独作制作へ ジェシカ・ジョーンズらザ・ディフェンダーズの復活検討も

©️Marvel

MCU『パニッシャー』スペシャルドラマ制作へ

2025年5月2日(水) よりドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』が配信を開始するMCUは、既に新たな一手を用意しているようだ。過去にNetflixで配信されたドラマ『パニッシャー』(2017-2019) の単独作品がMCU作品として制作されるという。Entertainment Weeklyが独占情報として報じた。

ABCが制作した『パニッシャー』シリーズでは、主人公のパニッシャーことフランク・キャッスルをジョン・バーンサルが演じた。MCUドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』にはジョン・バーンサル演じるパニッシャー/フランク・キャッスルが復帰することが発表されていたが、パニッシャーのスペシャルドラマも制作されることが決定したという。

『パニッシャー』のスペシャルドラマは、2022年に配信された『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』や『ウェアウルフ・バイ・ナイト』と同じ形になるという。両作は「マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション」と銘打たれ、1時間程度のスペシャルドラマとして公開された。

MCU『パニッシャー』のスペシャルドラマを手がけるのはレイナルド・マーカス・グリーン監督で、クライムドラマ『WE OWN THIS CITY -不正と汚職が支配する街-』(2022) ではジョン・バーンサルとタッグを組んでいる。ジョン・バーンサルは同監督と共に脚本執筆にも取り組んでいるという。

マーベル・テレビジョンのヘッドであるブラッド・ウィンダーバウムは、「まるでショットガンの一撃のようなストーリーです。しかし、フランク・キャッスルの物語に求められる哀愁や感情もしっかり備えています。とてもエキサイティングな作品です」と語っている。

転換期にあるマーベルドラマ

ABC制作のドラマ『パニッシャー』は、『デアデビル』(2015-2018)、『ジェシカ・ジョーンズ』(2015-2019)、『ルーク・ケイジ』(2016-2018)、『アイアン・フィスト』(2017-2018) と共に制作され、各作品でクロスオーバーが行われた。パニッシャーを除く4人のヒーローのクロスオーバー作品として、ドラマ『ザ・ディフェンダーズ』(2017) も制作されている。

これらの作品がMCU作品に含まれるかどうかは微妙なラインだったが、MCUではドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』を過去作の続編として制作することを決定。デアデビルことマット・マードックを演じるチャーリー・コックスは、MCU版では「全てやり直す」という案もあったことを明かしている。つまり、Netflixで配信された《ディフェンダーズ・サーガ》も“なかったこと”になる可能性があったのだ。

それでも、『デアデビル:ボーン・アゲイン』にはマット・マードックだけでなくフランク・キャッスルも登場することになった。ウィンダーバウムによると、パニッシャーの単独作品は『デアデビル:ボーン・アゲイン』の撮影中に生まれたアイデアだという。

ウィンダーバウムは「彼(バーンサルのパニッシャー)がMCUにいるという事実によって、より地に足のついたストリートレベルのストーリーを広げていく上で大きなチャンスになる」と語っている。MCUの映画作品でマルチバース展開が繰り広げられる中、ドラマではストリートレベルのストーリーが拡張していくことになりそうだ。

2024年には、『デアデビル』と『パニッシャー』の脚本家が参加し、低予算で制作されたドラマ『エコー』が成功を収めたことで、MCUのドラマ部門はストリートレベルのヒーローに重心に置く方針であることが報じられていた。同年10月には、ブラッド・ウィンダーバウムが今後は「伝統的なドラマシリーズのように複数のシーズンを更新していく」方針示している。

《ザ・ディフェンダーズ・サーガ》作品は、『デアデビル』と『ジェシカ・ジョーンズ』が3シーズン、『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』『パニッシャー』が2シーズンと、いずれも複数シーズンに跨って公開された。マーベルにこの頃の流れが戻ってくるということだろうか。

この一週間前には、マーベル・スタジオはクリステン・リッターのジェシカ・ジョーンズ、マイク・コルターのルーク・ケイジ、フィン・ジョーンズのアイアン・フィストことダニー・ランドの復活も検討しているEntertainment Weeklyが報じている。この時、ウィンダーバウムは「詳しくは話せませんが、この“砂場”で遊べるなんて本当にワクワクする」と語っていた。

2019年から止まっていた時計は、2025年から一気に動き出しそうだ。

ドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』は2025年3月5日(水) よりディズニープラスで配信開始。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』配信ページ

Source
Entertainment Weekly 1 / Entertainment Weekly 2

ジェシカ・ジョーンズ役のクリステン・リッターは復帰に意欲を見せている。詳しくはこちらから。

ルーク・ケイジを演じたマイク・コルターは復帰にオープンな姿勢を見せているが、同時に別の役者に引き継ぎたいという姿勢も見せている。詳しくはこちらの記事で。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』の配信日程はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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