岡田磨里監督最新作『アリスとテレスのまぼろし工場』公開決定!
2023年5月21日(日)に開催されたスタジオMAPPAのイベント『MAPPA STAGE 2023』にて、スタジオMAPPA初のオリジナル劇場作品として『アリスとテレスのまぼろし工場』が2023年9月15日(金)に全国公開されることが発表された。
スタッフ&キャスト発表
あわせてスタッフやキャストも発表。監督を務めるのは『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(2011)、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(2015~2017)などの作品で脚本を担当した岡田磨里。監督デビュー作となった『さよならの朝に約束の花をかざろう』(2018)以来2作目の監督作だ。
(c)新見伏製鐵保存会
声優陣も豪華だ。主人公の菊入正宗役は榎木淳弥。代表作は『SSSS.DYNAZENON』(2021)麻中蓬役、『機動戦士ガンダムNT』(2018)ヨナ・バシュタ役、現在放送中の『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022~2023)マルタン・アップモント役など。
(c)新見伏製鐵保存会
正宗の同級生である佐上睦実役は上田麗奈。代表作は『SSSS.GRIDMAN』(2018)新条アカネ役、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(2021)ギギ・アンダルシア役など。
(c)新見伏製鐵保存会
謎の少女、五実役は久野美咲。代表作は『リコリス・リコイル』(2022)クルミ役、『サマータイムレンダ』(2022)ハイネ役など。
(c)新見伏製鐵保存会
スタッフ、キャストともに実力派が揃った『アリスとテレスのまぼろし工場』。今から公開が待ち遠しい。
『アリスとテレスのまぼろし工場』ストーリー
イベントで発表されたストーリーは以下のようなものだ。
STORY
突然起こった製鉄所の爆発事故により全ての出口を失い、時まで止まってしまった町で暮らす中学三年生の正宗。いつか元に戻れるように、住人たちは変化を禁じられ鬱屈した日々を過ごす中、謎めいた同級生の睦実に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み入れる。そこにいたのは喋ることのできない、野生の狼のような少女―。二人の少女と正宗との出会いが世界の均衡を崩していき、日常に飽きた少年少女たちの、止められない<恋する衝動>が世界を壊し始める―。
どうやら「時が止まった町」を舞台とするSF作品であるようだ。しかし気になるのはタイトルにある「アリス」も「テレス」も未だキャラクター名としては発表されていないことだ。このタイトルは古代ギリシアの哲学者アリストテレスに由来するものと思われるが、何か哲学的な要素がテーマとして描かれるということだろうか?
アリストテレスは、それまで区分けされていなかった学問を分類し、今日でいう人文科学や自然科学といった概念の基礎を作ったことにより「万学の祖」とも呼ばれている。時が止まった町を舞台とする少年少女の青春群像劇の中で、「アリス」と「テレス」という2つの言葉が象徴する哲学的なテーマがどのように描かれるのかに注目したい。アリスが人文科学を、テレスが自然科学を代表する要素として描かれるということも有り得るのだろうか。
岡田麿里コメント
最後に監督である岡田麿里のコメントをご紹介しよう。
<岡田麿里コメント全文>
『アリスとテレスのまぼろし工場』ですが、作品に関わってくれている多くのスタッフの情熱により、少しずつ作品の完成形が見えてきました。この作品を作っている理由の一つに、自分が子供の頃に憧れた邦画や劇場アニメの空気を、現代の⽂法で作ってみたいというものがありました。抱いていた理想そのままに、どこか懐かしい、それでいてちょっと見たことがないような映像になってきていると思います。少年たちが主人公の本作ですが、甘酸っぱい⻘春物とは全力で逆走している、ヒリヒリした⻘春を描いています。皆さんに楽しんでいただけますよう、スタッフ一同頑張ります。なにとぞよろしくお願いいたします。
‟甘酸っぱい⻘春物とは全力で逆走している”とのことだが、果たしてどのような物語が展開されるのだろうか。その答えは劇場で確かめたい。
映画『アリスとテレスのまぼろし工場』は2023年9月15日(金)から全国公開。
岡田麿里監督がみずから執筆した『アリスとテレスのまぼろし工場』 の小説版は6月13日(火)発売。
副監督:平松禎史
キャラクターデザイン:石井百合子
美術監督:東地和生
音楽:横山 克
制作:MAPPA
出演:榎木淳弥 上田麗奈 久野美咲
配給:ワーナー・ブラザース映画 MAPPA
同時に詳細が発表された片渕須直監督の新作『つるばみ色のなぎ子たち』についてはこちらの記事で。