『ノット・オーケー』『ザ・ソサエティ』が打ち切り
米時間の2020年8月21日、NetflixはSFドラマ『ノット・オーケー』と『ザ・ソサエティ』のシーズン2製作をキャンセルすることを発表した。Netflixによると、両作ともにシーズン2への更新が決定していたという。『ノット・オーケー』は2020年2月に配信を開始。シーズン2の製作を前提に、シーズン1は物語の序章として設定されていた。『ザ・ソサエティ』については、2019年5月に配信を開始し、2020年7月にシーズン2の製作が決定したとの報道がなされていた。
Netflixは、両作の打ち切りを「難しい決断」としつつ、その理由を「新型コロナウイルスによって生まれた状況によって (打ち切りを) 余儀なくされた」と説明。両作のクリエイターへの感謝を表明している。新型コロナウイルスの影響を理由に、ドラマの打ち切りが連鎖する可能性もあり、各配信サイト・テレビ局の決断に注目が集まっている。
人気ドラマ打ち切りの影響は…?
ドラマ『ノット・オーケー』は、各話20分前後で全7話というイッキ見しやすいサイズ感が人気に。SF作品でありながら、家族の死や性の悩みに直面する10代の主人公の心情に重点を置いた物語が高く評価されていた。
ドラマ『ノット・オーケー』はNetflixからコミック版も発売され、AmazonのLGBT Comicsのランキングで1位を獲得している。一方で、監督と脚本を担当したジョナサン・エントウィッスルは、“コロナ禍で生産的であること”について「苦労している」と発言していた。8月5日には一部メディアが『ノット・オーケー』のシーズン2製作が決定したと報じていたが、公式な発表は行われていなかった。
『ザ・ソサエティ』は『アメイジング・スパイダーマン』(2012)『gifted/ギフテッド』(2017)のマーク・ウェブ監督が指揮をとったドラマ作品。街から突如として大人たちが消え去り、残された高校生たちが謎の解明に挑むという物語が展開された。『ノット・オーケー』と同じく高校生を主人公に据えたティーンSFドラマだった。
劇場公開の映画と比べ、新型コロナウイルスの影響は少ないとされてきた配信ドラマの世界にも、ここに来て大きな影響が見えてきた。『ノット・オーケー』と『ザ・ソサエティ』、二つのSFドラマのシーズン2製作キャンセルの一報が、打ち切りドミノの始まりとならないことを願う。
追記:『ノット・オーケー』の打ち切り発表を受け、ファンの間で打ち切り撤回を求める署名活動が始まった。詳細はこちらの記事から。