「X-MEN」ストームの単独作品にSF作家を推す声
「ブラックパンサー」も手がけたンネディ・オコラファー
「X-MEN」シリーズに登場する女性ミュータント、ストームの単独作品を、SF作家のンネディ・オコラファーに執筆してもらおうという動きがファンの間で起こり、ひそかに話題となっている。ンネディ・オコラファーは、SF小説『ビンティ (原題: Binti)』(2015)で二大SF賞であるヒューゴー賞とネビュラ賞の二冠を達成した人気作家だ。2018年には、『ブラックパンサー: ロング・リブ・ザ・キング (原題: Black Panther: Long Live the King)』のストーリーを手がけている。
次のX-MENの単独作品は誰に?
ことの発端は、ドラマ『The Code』(2019-)のアシスタント・ショーランナーで、コミックライターとしても活動しているジェイソン・インマンのこのツイート。
Let me know which X-Men character you think could LEAD a solo ongoing comic that doesn’t have one right now. And why?
(I’m talking a really long run. 50 plus issues)
— Jason Inman (@Jawiin) January 23, 2019
X-Menキャラクターの内、まだ実現していないもので、ソロで連載を持てそうなキャラクターを教えて欲しい。理由もね。
(かなりの長期連載のことだよ。50号以上のね。)
by ジェイソン・インマン
普段あまりツイートが多い方ではないジェイソン・インマンの呼びかけだ。水面下で動きがあるのか、ただのお遊びなのかは不明だが、このツイートに続々とアメコミファンが反応した。様々なキャラクターの名前が挙がる中、“ストーム”の名前をあげるファンも。ストームは、映画版「X-MEN」シリーズではオスカー女優のハル・ベリーが演じたキャラクターだ。2015年に単独シリーズが発刊されているが、11号にとどまっている。2017年にも単独シリーズ化の話が出ていたが、その後は音沙汰がない。
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「社会的/政治的にタイムリーだ」との声も
ストームの母はケニア人で、アフリカの血を引いている。今回ファンからは、作中のストームはアフリカで女神として崇められていた時期もあり、宗教性と暴力をアフリカ系の女性の視点から描くことは、「社会的/政治的にタイムリーだ」との声もあがっている。
そうしたストームを推す声の一つに、あるファンが「ストームのオリジンストーリーをンネディ・オコラファーに書いてもらえるよう嘆願しない?」とツイート。この声に反応したのが、他でもないSF作家のンネディ・オコラファー本人だったのだ。
オコラフォ「もちろん」
Storm?
Oh, hell yes.
Gimme. https://t.co/WeSZNICX33— Nnedi Okorafor, PhD (@Nnedi) January 25, 2019
ストーム?
そりゃ、もちろん。
やらせてよ。
気前の良い反応である。翌日、ンネディ・オコラファーはこの自身のツイートをセルフリツイートしており、本気で受ける気があるようだ。オコラファーの小説「ビンティ」シリーズでは、宇宙を舞台にしながら、アフリカ的な出自や文化を持つ主人公の少女・ビンティの物語が展開されている。
先日も黒人少女への性的虐待について発信しており、黒人女性のミュータントであるストームの作者に、ファンが彼女を推した理由も頷ける。
ブラックパンサーの妹シュリも手がける
ンネディ・オコラファーは、ブラックパンサーの妹シュリを主人公にした『シュリ: サーチ・フォー・ブラックパンサー (原題: Shuri: The Search for Black Panther)』の発売を2019年5月に控えている。実はコミック版のストームは、映画『ブラックパンサー』(2018)にも登場したナキアを退け、一時はブラックパンサーことティ・チャラの妻になっている。
ブラックパンサーファミリーのストーリーを、ンネディ・オコラファーが担っていくことのなるのか——今後の展開に注目しよう。
Source
Nnedi Okorafor Twitter