アベンジャーズキャストが集結
2024年の米大統領選挙が現地時間の11月5日(火) に迫る中、マーベル・スタジオのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)で地球最強のヒーローチーム“アベンジャーズ”のメンバーを演じるキャストが民主党のカマラ・ハリス候補を支持する動画を公開した。アベンジャーズの名フレーズにちなんだハッシュタグ「#AssembleForDemocracy」と共に投票を呼びかけている。
この動画に参加したのは、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフを演じるスカーレット・ヨハンソン、ハルクことブルース・バナーを演じるマーク・ラファロ、アイアンマンことトニー・スタークを演じるロバート・ダウニー・Jr.、ウォーマシンことローディ・ローズを演じるドン・チードル、ヴィジョンを演じるポール・ベタニー、オコエを演じるダナイ・グリラ、そして、初代キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースを演じるクリス・エヴァンスだ。
We’re back. Let’s #AssembleForDemocracy. In the #ElectionEndgame, every vote counts 🗳️ #VoteBlue! Vote @KamalaHarris @Tim_Walz pic.twitter.com/Xp7YdUEqxa
— Mark Ruffalo (@MarkRuffalo) October 31, 2024
スカーレット・ヨハンソンからの着信を受けてビデオ通話が始まるという形で幕を開けるこの動画。ヨハンソンが「ハイ、アベンジャーズ!」と呼びかけると、ドン・チードルからは「アッセンブリング!」と映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) の名セリフ「アベンジャーズ、アッセンブル」を思わせるフレーズも飛び出す。
選挙のプランを話し合う一同だったが、ロバート・ダウニー・Jr.が「カマラ・ハリスにはキャッチフレーズが必要だ」と提起。クリス・エヴァンスはキャプテン・アメリカの名セリフ「ずっとできるぞ(I can do this all day.)」を提案するも、ロバート・ダウニー・Jr.からは「黙って」、ドン・チードルからは「嫌だな」と却下されてしまう。
そのドン・チードルは「Boom!」を提案すると、ロバート・ダウニー・Jr.は「『アイアンマン2』の? 皆好きだよね」と嬉しそう。マーク・ラファロが「票を集めなきゃ」と軌道修正すると、「ブラックパンサー」シリーズの「ワカンダ・フォーエバー」というフレーズでお馴染みのダナイ・グリラは「カマラ・フォーエバー」を提案している。
最終的には、ポール・ベタニーが提案した「私はカマラ・ハリス、民主主義と共に(I’m Kamala Harris, and I am down with democracy.)」が採用されている。ロバート・ダウニー・Jr.がSiriを使うように「ジャーヴィス!」と呼び、ポール・ベタニーが「私はジャーヴィスじゃないけど」と言いつつ音楽を流す場面や、マーク・ラファロは「自分たちでヒーローっぽい音楽流すのやめない!?」とツッコミを入れる場面も。アベンジャーズのキャストらしいやり方でカマラ・ハリスへの支持を表明している。
それぞれの大統領選
今回の動画に集ったのはアメリカの市民権を持っているメンバーで、スカーレット・ヨハンソンやポール・ベタニーのように二重国籍だったり、二つの国で市民権を持っているメンバーも参加している。ソー役のクリス・ヘムズワースは態度表明をしていないがオーストラリア国籍である。
ハルク役を演じてきたマーク・ラファロはこの一年間、イスラエルに侵攻を受けるパレスチナを支援する立場を表明してきた。9月には他の俳優達と連名でパレスチナ支援を表明した俳優達を保護するよう米俳優組合(SAG-AFTRA)の指導部に要請を行なっている。
マーク・ラファロをはじめとする俳優たちが米俳優組合(SAG-AFTRA)の指導部に対し、パレスチナ支援を表明した俳優を保護するよう要請。
停戦を呼びかけた組合員は仕事を失い嫌がらせを受けており、停戦を呼びかける声明を組合に要請してきたが「無視され続けている」。https://t.co/Xr5Ma6lpvv
— 齋藤 隼飛|翻訳でました📕 (@hayato_saito91) September 11, 2024
今回の動画はマーク・ラファロのSNSアカウントから投稿されており、他のキャストがマーク・ラファロと連帯していることの意義は大きい。
X(旧・Twitter)では映画版のトニー・スタークのモデルになったと言われているイーロン・マスクがドナルド・トランプ候補支持を表明し、偽情報を含む情報を拡散している。10月末には、トニー・スタークを演じたロバート・ダウニー・Jr.が、イーロン・マスクがトニー・スタークのコスプレをしていることについて「60歳近いアメリカ白人男性として、少し行動を抑えてほしい」と苦言を呈したことも記憶に新しい。
バイデン現大統領の失言やイスラエル支援などもあり、カマラ・ハリス、ドナルド・トランプ両候補の支持率が拮抗している2024年の米大統領選挙。日本の衆院選では与党に厳しい審判が下されたが、アメリカ市民の審判は如何に。
2024年のアメリカ合衆国大統領選挙は米時間11月5日(火) 投開票。
映画界で広がっているパレスチナ支援の動きについてはこちらから。