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新しいSFのマガジン『Kaguya Planet』電子版、一挙刊行!
SF企業VGプラスのお届けするSFのマガジン『Kaguya Planet』が、電子版の発売を開始しています。『Kaguya Planet』は2024年4月に創刊した新しいSFのマガジン。年刊4冊、季刊で刊行しており、毎号特集を組んでいます。これまでに「気候危機」「パレスチナ」「食」「プラネタリウム」「おじさん」とエンタメから社会派なテーマまで様々な特集を組んできました。
この度、『Kaguya Planet』の既刊(No.1〜No.5)の電子版を刊行しました。テーマに沿った珠玉のSF短編小説を、コラムとブックレビューとともにお楽しみください。特集外の書き下ろし小説や、SF作家・翻訳家へのインタビュー、イベントレポートなども充実しています。
また、『Kaguya Planet』を紙の書籍で購入したい方は、Kaguya Booksのオンラインストアや書店でお求めいただけます。
『Kaguya Planet No.1 気候危機』
『Kaguya Planet No.1 気候危機』には、気候危機にまつわる短編小説と、ブックレビューやコラムを収録しました。
気温上昇、海洋汚染、エネルギー問題など、地球環境と人間や生物たちに大きな影響を及ぼしている気候変動。
身近な生活の中でも感じられるほどの変化が顕在化し、早急な改善や解決が叫ばれる一方、さまざまな社会問題と絡み合っている複雑な問題でもあります。フィクションや批評を通して、気候危機が抱える〈交差性〉の一端をのぞき見てみませんか。
コンテンツ
⚫︎小説
化野夕陽「春の魚」
津久井五月「われらアルカディアにありき」
エラ・メンズィーズ「雨から離れて」(川崎遥佳訳)
⚫︎ブックレビュー
堀川夢 アンナ・カヴァン『氷』
⚫︎コラム
鯨ヶ岬勇士「バルタン星人と気候危機〈二〇億三〇〇〇万人の移住〉」
齋藤隼飛「気候危機の時代のSF映画」
ほか
『Kaguya Planet No.2 パレスチナ』
『Kaguya Planet No.2 パレスチナ』では、「語りと報道の偏りに抗して」と題して、これまで日本にあまり届けられてこなかった、パレスチナのSF・ファンタジーを翻訳する特集を組みました。今・こことは少し違う世界、ものの見方を味わうことができるSF・ファンタジー作品で、パレスチナ問題を考え、パレスチナの文化について学んでみませんか。
小説とあわせて編集部による解説やテーマに関連したコラムを掲載しています。
コンテンツ
⚫︎小説
ズィヤード・ハッダーシュ「ここの外では」(佐藤祐朔訳)
ソニア・スライマーン「ムニーラと月」(岸谷薄荷訳、佐藤まな監訳)
タスニーム・アブータビーフ「継承の息吹」(岸谷薄荷訳、佐藤まな監訳)
牧野大寧「城南中学校生徒会役員選挙『カレーVSラーメン』」
⚫︎コラム
井上彼方「SFとイスラエルとパレスチナ」
堀川夢「英語で読むパレスチナのSF」
齋藤隼飛「プレイヤーへの期待、その裏にあるキュレーターの責任」
鯨ヶ岬勇士「スーパーヒーローはどこにいるのか。それはあなたかもしれない。」
ほか
※『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』の村瀬継蔵総監督と佐藤大介特撮監督へのインタビューは、『Kaguya Planet No.2 パレスチナ』の紙版のみへの収録となります。ご注意ください。
『Kaguya Planet No.3 食』
『Kaguya Planet No.3 食』では、「しあわせな食卓?」と題して、食にまつわるSF・ファンタジーを掲載。食べることは生きることであり、同時に奪うことでもあります。資本主義・自己責任論・食の暴力性・女性の抑圧……社会の諸問題とも結びついている「食」について、小説・エッセイ・ブックレビューなどを通して考えます。
コンテンツ
⚫︎小説
エフゲニア・トリアンダフィリウ「ボーンスープ」(紅坂紫訳)
紅坂紫「鬼姫と絵師」
鈴木林「なく?」
⚫︎エッセイ
清水裕貴「美しい腸のための生活」
⚫︎ブックレビュー
堀川夢 リチャード・ブローティガン『西瓜糖の日々』
⚫︎コラム
齋藤隼飛「おいしくなったチミチャンガ ヒーロー達の食文化」
鯨ヶ岬勇士「チョコミントベーグルと大豆ミート」
井上彼方「食べることがもたらす情動」
⚫︎イベントレポート
グラスゴー・ワールドコン(世界SF大会)
ほか
『Kaguya Planet No.4 プラネタリウム』
『Kaguya Planet No.4 プラネタリウム』は、プラネタリウム100周年を記念した特集。古代から星たちの輝きに心惹かれ、その謎を究明してきた人類は、天の空を再現しプラネタリウムという素敵な装置を作り上げました。天文好きを魅了する場所として、大切な人との思い出の場所として、天文好きな店員が集まるグッズショップの舞台として、星を媒介に人の希望を繋いでいく存在として……、プラネタリウムの魅力をSF小説やコラムで描き出します。
SF作家の柞刈湯葉さん、翻訳家の吉田育未さんへのインタビューや、連続企画「持続可能な同人誌作りを考える」など、特集外のコンテンツも充実。
コンテンツ
⚫︎小説
田畑祐一「マッチングアプリ」
南木義隆「星と巡り合う者たち」
早海獺「袋のなかはビッグバン」
⚫︎ブックガイド
鬼嶋清美「プラネタリウム小説いろいろ」
⚫︎ブックレビュー/コラム
堀川夢 J・G・バラード『沈んだ世界』ブックレビュー
腐ってもみかん「〈偽物〉にこそ宿るロマン ─プラネタリウムとガンダム─」
井上彼方「偽物と本物が交差するところ」
⚫︎インタビュー
柞刈湯葉「小説と漫画シナリオ、それぞれの魅力や覆面作家の活動のコツ」
吉田育未「怒りと想像力から生まれるものたち」
⚫︎連続企画
持続可能な同人誌作りを考える① 企画・編集・お金
ほか
『Kaguya Planet No.5 おじさん』
『Kaguya Planet No.5 おじさん』では、「今こそ、おじさんの話をしよう」をテーマに、多様なおじさんのロールモデルを模索。ネガティブなイメージがつきまといがちなおじさん。家父長制的な社会の仕組みの中で権力の象徴となっているおじさん。マジョリティであるからこそ、自らの弱さやそのケアについて語る言葉を持つのが難しいおじさん。そんなおじさんたちのこれからについて、「今・ここ」とは異なる世界を志向するSF的な想像力とともに考えます。
上田早夕里さんへのインタビュー、連続企画「持続可能な同人誌作りを考える」など、特集外のコンテンツも充実。
コンテンツ
⚫︎小説
ティファニー・シュエ「魚を釣るからそばにいて」(堀川夢 訳)
倉田タカシ「やめたくなって」
友田とん「上映会のおじさんたち」
⚫︎ブックレビュー/コラム
堀川夢 パヴェル・ブリッチ『夜な夜な天使は舞い降りる』ブックレビュー
齋藤隼飛「《マルチおじさん・サーガ》─ケアが生むホモソーシャルを超えて─」
森﨑雅世「めんどくさくも憎めない『おじさん』の行く末」
⚫︎インタビュー
上田早夕里「枠にはめられない〝生〟を見つめ続けて」
⚫︎連続企画
持続可能な同人誌作りを考える② 販売・宣伝・営業
⚫︎イベントレポート
川野芽生朗読ライブ「月面文字朗読一例」
ほか
ウェブマガジンKaguya Planetでは特集:ヴィランを開催中!
紙と電子のマガジン『Kaguya Planet』を刊行しているウェブマガジンKaguya Planetでは、毎月珠玉のSF短編小説を配信中。現在は「特集:ヴィラン」を開催し、現代魔女の円香さんによる短編小説「魔女術感染」を会員向けに配信しています。
また、覆面作家の疎笠消去史さんによる東京・下町を舞台にした「私が未来に至るまで」も会員向けに公開中です。未来の東京・下町を舞台に、おじいちゃん・おばあちゃんが生活をかけて奮闘するお話。最後にはすこししんみりする場面も。
Kaguya Planetの会員になると、配信している短編小説を先行公開に読むことができたり、マガジン『Kaguya Planet』が無料で届いたり、イベントに割引価格で参加できたり……魅力的な特典が盛りだくさん! 『Kaguya Planet』を継続して読みたいという方や、Kaguya Planetの活動を応援してくださる方は、ぜひ有料会員への登録をよろしくお願いいたします。
SF思考で外来種について考える書籍、先行予約受付中!
SF出版レーベルのKaguya Booksは2025年7月に、北大CoSTEPのSFプロトタイピングプロジェクトを書籍化した『外来種がいなくなったらどうなるの? SF思考で環境問題を考える』を刊行します。編著者として、宮本道人さんが参加しています。ただいま、Kaguya Booksのオンラインストアにて、刊行記念イベント招待特典つき先行予約を行っています。
外来種がいきなり消えたら混乱が起きる? 逆にいきなり倍増したら社会はどう変わる? 様々な「もしも」の世界を設定することで、簡単に答えがでない課題を多角的に考えてみませんか。SF思考研究者と気鋭の科学技術コミュニケーターたちが送る、外来種問題を知るための入口となる一冊。書籍の詳細はこちらから。
「同人誌/ZINE作りにおけるユニバーサルデザインを考える」開催!
VGプラスは、2025年5月25日(日)18時〜、ワークショップ「同人誌/ZINE作りにおけるユニバーサルデザインを考える」をオンラインで開催いたします!
講師はTOPPANエディトリアルコミュニケーションズ株式会社 クリエイティブ・ディレクターの醍醐利明さん。ユニバーサルデザイン(UD)の基本的な考え方や、個人が紙の同人誌やZINEを制作する際に実践できるUDのノウハウ、読書バリアフリー法ほか社会の潮流についてなどお話しいただきます。企画の詳細はこちらから。