ファイナルと銘打たれた『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は2012年に公開された「踊る大捜査線」の劇場版第4弾。2024年に『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』が公開されるまでシリーズ最終作とされており、本作の後、主人公・青島俊作を演じる織田裕二は長く「踊る」シリーズから離れることになった。
「踊る大捜査線」シリーズは「室井慎次」二部作をもって再始動することになったが、今回は、一度はシリーズに幕をおろすことになった映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』のラストについてネタバレありで解説していこう。以下の内容は結末に関する重大なネタバレを含むので、必ず本編を視聴してから読んでいただきたい。
以下の内容は、映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の内容および結末に関するネタバレを含みます。
Contents
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』ネタバレ解説＆考察
暗躍する小池と横山
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』では、恩田すみれの警察退職と、鳥飼＆真下を巡る誘拐殺人事件が同時に進み、警察上層部の隠蔽工作によって青島俊作と室井慎次が辞職を迫られる展開に。だが、真下正義と雪乃の息子が誘拐されたことで、青島は室井と組んで捜査に挑み、事件は解決に向かって進んでいく。
『踊る大捜査線 THE FINAL』で起きた最初の事件は、男性が白昼堂々連れ去られて殺害され、その凶器に警察が押収していた拳銃が使用されたことだった。警察内部の犯行であることを隠蔽するために湾岸署の管轄内でアリバイのある人物が殺人犯に仕立て上げられたが、その後に新たな変死体が発見。同じ拳銃が使用されたことで隠蔽工作のシナリオが破綻し始める。
新たな被害者は土門俊治。真下正義署長が出来たばかりの交渉課にいた時の少女誘拐事件の被告で、2週間前に無罪判決が出ていた。第二の事件が起きたことで疑いの目が向けられたのは、交渉課の小池課長だった。
小泉孝太郎演じる小池茂は、映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ！』(2003) から登場した技術捜査官で、映画『交渉人 真下正義』(2005) では真下の直属の部下として交渉課準備室に配属されていた。その後、真下が交渉課を去った後に課長として同課を率いるようになっている。
小池は過去の少女誘拐事件において逮捕寸前で交渉を打ち切った上層部、それをすんなりと受け入れた当時の上司の真下を恨んでいた。小池を確保したことで、警察上層部は最初の事件で冤罪の犯人を仕立て上げた件を現場の青島とそれを管理する室井の責任とすることを決定。青島と室井に辞職勧告を言い渡すのだった。
そうして二人を窮地に追い込んだのは横山邦一だ。大杉漣演じる横山邦一は、映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間！』(1998) で警視庁の公安部長として登場した人物。同作では青島に内定調査に協力させ、『容疑者 室井慎次』(2005) では池神からの指示で室井慎次の免罪を証明するために動いた。
その横山が、今度は警察行政人事院技術執行官として警察組織を守るために青島と室井を警察から追い出すことを決めたのである。室井がトカゲの尻尾切りに利用された背景には、『THE FINAL』の一ヶ月前を舞台にした『踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件』(2012) のラストで、室井が国際犯罪指定捜査室室長への就任を断ったことも影響したと考えられる。警察幹部にとって室井は言うことを聞かない邪魔な存在になっていたのだろう。
退職する恩田すみれ
青島と室井が「踊る」シリーズ最大のピンチを迎える一方、青島ともう一つの名コンビを組んできた恩田すみれは、警察を退職して大分に帰ろうとしていた。すみれは映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ！』(2003) で犯人グループの一人である国見昇に銃で撃たれた結果、後遺症が残り職務に支障をきたすようになっていた。
『踊る大捜査線 THE LAST TV』のラストでは、恩田すみれは室井慎次にだけ警察を辞めることを伝えていた。青島は、すみれが酔って退職を伝えてしまっていた和久伸次郎からすみれの後遺症について聞くが、遂にすみれは青島に退職について相談することなく大分行きの夜行バスに乗ってしまっていた。そして、この二つの事件はクライマックスで交わることになる。
『踊る大捜査線 THE FINAL』ラストの意味は？
「俺達の事件」の意味
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』のラストでは、香取慎吾演じる刑事の久瀬智則が真下正義と雪乃の息子を誘拐。久瀬は誘拐に出る前に小池宛の真下家の年賀状を手にしており、久瀬と小池は協力関係にあったことが示されている。
警視庁捜査一課の警部が所轄署長の子どもを誘拐するという前代未聞の事件を前に、青島俊作は室井慎次に「これは俺達の事件だ」と発破をかけて捜査にあたることに。このセリフはドラマシリーズ第1話で青島が雪乃の父が殺された事件について和久さんから言われた「あの事件はお前の事件なんだよ」という言葉を応用したものだ。青島と室井が初めて出会った事件でもあり、再び雪乃の家族が危険に晒されていることを重ねてこう発言したものと考えられる。
さらに青島は「被疑者の気持ちになって現場に出る」という和久のやり方を踏襲。自転車で闘争ルートを走り回ることで犯人の居場所に近づいていく。一方の本部の室井は、久瀬が6年前の少女誘拐事件を再現していることを発見し、6年前に少女が殺害された午前2時がタイムリミットであることに気づく。
この時に6年前に北品川署で捜査本部を手伝っていた野添久美子が当時のことを証言しているが、小橋めぐみ演じる野添久美子はこの後、BSフジのドラマ『警視庁捜査資料管理室 (仮)』(2018-) にも登場している。同作は「踊る大捜査線」と世界観を共有する作品で、映画『室井慎次 敗れざる者』にも同作の主人公・明石幸男が登場した。ちなみに小橋めぐみは、同作で幼い頃の野添久美子の母親役も演じている。
前の事件では犯人は子どもが騒がないように玩具屋に連れて行っていたという情報を得た青島は、子どもが好きなものとして「バナナ」を思いつく。でっちあげの犯人を捜索し、イベントホールで聞き込みをした際に、子どもがバナナが好きだと言っていたことを思い出したのだ。
そのホールには誘拐された子どもの私物が見つかり、ホールの裏にはバナナ倉庫があった。午前2時のタイムリミットが迫り、室井の号令で警察が倉庫に向かう中、『踊る大捜査線 THE FINAL』はクライマックスを迎える。
青島と室井の想いは
青島は真下の息子を確保した後、香取慎吾演じる久瀬智則と対峙。銃を向けられるがそこに突入してきたのは恩田すみれが乗るバスだった。大分へ向かう深夜バスに乗り込んだ恩田すみれは、ニュースと和久からの留守電を通して真下と雪乃の息子が誘拐されたこと、室井と青島が冤罪事件の責任を取らせられそうになっていることを知っていた。
青島が向かっている場所は和久伸次郎がすみれに伝えており、すみれは警察の権力を行使して乗っていたバスを借りたのだろう。警察手帳は刑事課課長の魚住に返した後だったのでどう説得したのかは気になるところだが、ひとまず青島は怯んだ久瀬を確保。真下の子どもは無事に守られた。
このシーンでは真下正義がやつれた表情で室井に頭を下げる姿が映し出されるが、この時、青島と室井の心にあったのは雪乃の存在だったのかもしれない。なぜなら雪乃は青島が刑事になって初めて向き合った犯罪遺族であり、室井も雪乃に向き合う青島の姿勢を見て警察としての在り方を考え直すようになったからだ。
雪乃はかつて父親を殺害されており、今回の事件で息子を失うことになれば父と子を失った犯罪遺族になるところだった。雪乃の子どもと雪乃自身の未来がかかっていたという意味でも、青島と室井にとっては「俺達の事件」だったと言える。
最新作の映画『室井慎次 敗れざる者』と『室井慎次 生き続ける者』では、室井慎次は犯罪孤児の里親になっている。『踊る大捜査線 THE FINAL』も、鳥飼を含めて犯罪遺族の話であり、室井のその後に大きな影響を与えた事件だったと言える。
恩田すみれは死んでいる？
横転したバスから恩田すみれが出てくるシーンでは、その身体が透けて見える。この演出は、すみれはこの時点で既に死んでいたと思わせる意図があり、本広克行監督がすみれ役の深津絵里にのみ相談して敢行したものだ。また、『踊る大捜査線 THE FINAL』のこのシーン以降はすみれは登場せず、すみれが死んだと解釈することもできるようになっている。
そのセオリーが採用されていれば、ここで青島が話しているすみれは霊体であり、「青島君のことが心配だったから」というセリフは、命を捧げてでも青島を助けたかったということになる。そして、青島はすみれを抱き寄せて「辞めないよね？ 辞めないでくれ」と語りかけ、すみれはそれに対して頷いている。
ちなみに映画『室井慎次 生き続ける者』では、恩田すみれがどうなったのかについて明言されている。真相はぜひ劇場でご覧いただきたい。また、和久は二人の姿を見て、「バスで来なくても」と笑顔を浮かべながら、気を利かせて「こっちは大丈夫です」と警察官を追い払っている。この和久の様子だけで判断すると、すみれは生きているように思える。
事件の真相は
事件は解決したが、室井は野添久美子からの証言で6年前の事件の被害者の母は鳥飼の姉で、被害者は鳥飼の姪だったことを掴んでいた。久瀬は事件後、被害者の母／鳥飼の姉と親密な関係になり事件後も公私に渡ってサポートしていたが、池神から援助を打ち切るよう言われたこと、被疑者に無罪判決が出たことで今回の復讐劇に至ったのだ。
鳥飼は『THE FINAL』の冒頭で池神に6年前の事件の被疑者に無罪が出たことを報告していたが、歯牙にも掛けられなかった。今回の事件は、6年前の事件で姪を失った鳥飼、被害者遺族をサポートしていた久瀬、そして上層部に従って交渉を打ち切った当時の交渉課課長・真下を恨んだ小池という三人の警察官による計画的な犯行だったのだ。
室井に詰められた鳥飼は、政治も組織も機能していないことの方が犯罪だと糾弾し、「こんな組織にまだいるつもりですか？」と問いかける。『室井慎次 敗れざる者』で描かれた通り、室井はこの8年後に警察を退職することになる。
また、青島は鳥飼に「正義なんてのは胸に秘めとくぐらいがいいんだ」と、かつてドラマ第2話で和久に言われた言葉を引用する。銃を向けてきた久瀬に青島がこれじゃ6年前の犯人と同じだと言い放った際に、久瀬がはっきりと「これは正義だ」と言い返したことへの反論でもあったのだろう。
警察上層部は鳥飼と久瀬を退職させた上で「元警察官」として逮捕することを決定。さらに横山邦一は池神警察庁長官と安住警察庁次長に辞職勧告を出して幕引きを図る。一方の鳥飼は逮捕される前にマスコミに警察への告発状をリークしていた。
鳥飼は冒頭で『警察機構維新改革 建白書』を提出していたが、池神によって握り潰されていた。建白書というのは、意見書または上申書のことで、警察内部にボトムアップで意見を汲み取る力があれば、今回の事件は避けることができたと考えられる。
鳥飼は告発文の中で、警察官僚の不適切な判断が事件解決を逃す結果を生んだと述べている。警察のキャリア組が現場の刑事が信念通りに行動できるように組織を改革するというのが青島と室井の約束だ。だが、それが実現する前に、現場の判断が歪められたことで今回の事件が起きることになったのだ。
鳥飼は警察上層部が社会的に罰されることを求めた。つまり、悪人が法によって罰されることは諦めているのだ。「踊る大捜査線」の映画版にはDCコミックスの「バットマン」シリーズの影響が見られる。鳥飼は法による正義を諦めてトゥー・フェイスとなった検事ハービー・デントを、日向真奈美は悪のカリスマとして君臨するジョーカーを思わせるヴィラン像となっている。
室井の秋田弁の意味
最後に室井は青島に警察手帳を返しに来る。ドラマ『踊る大捜査線』第4話では、室井は警察を止めようとした青島の警察手帳を「落とし物だ」と言って立ち番の森下孝治に預けた。だが、『踊る大捜査線 THE FINAL』では、室井は自ら青島に警察手帳を返しに行ったのだ。
「大事なもんだ。持ってろ」と言って警察手帳を返そうとする室井に、青島は「大事なもんはここに持ってますから」と返す。それに対して室井は「おじまげな」と言うのだが、これは秋田弁で「かっこつけるな」という意味だ。
室井は「踊る大捜査線」の映画全作のラストで青島に秋田弁の言葉を送っている。最初は「ほんじなっす（馬鹿者め）」、第2作目は「かだっぱりこいで（片意地はりやがって）」、第3作目では「へっちゃまげな（余計なお世話だ）」と。『THE LAST TV』では鳥飼に「へばなすたっちゃ（だからどうした）」と言い放っており、その内容から秋田弁の言葉は室井の本音であることが窺える。
青島が去った後、室井は湾岸署の刑事課一同に、「組織の中で生きる人間こそ信念が必要だ」ということを青島から教わったと明かす。その後に照れ隠しで付け加えられた「なんてな」は、亡きいかりや長介演じる和久の口癖である。室井が青島からも和久からも大きな影響を受けていることを示すシーンだ。立ち番の若い警官に「お疲れさん」と声をかける室井も良い。
今回の事件を受けて、官房長官は室井慎次を委員長とする組織改革推進委員会の設置を決定。真矢ミキ演じる沖田仁美、筧利夫演じる新城賢太郎もこの委員会に加わっている。委員会の記者会見で室井にコメントを求められた青島は、「現場が正しいことをできるようにする」という室井の約束を取り上げて、「正しいことしたい、街の人を守りたい」という実直な思いを宣言。その姿を見た室井が微かな笑みを浮かべる姿は、ドラマシリーズ最終回で青島と約束を交わして笑みを見せた時のことを思い出させる。
最後の写真に注目
ラストシーンでは、青島は現場に出て走り去っていく。エンドロールでは織田裕二「Love Somebody CINEMA Version IV」が流れるのだが、最後に映る写真に注目してほしい。すみれと青島が唐揚げ屋の前で撮ったツーショットの写真が出てくるのだ。
この写真は、一見すると『踊る大捜査線 THE FINAL』の冒頭で描かれた唐揚げ屋に扮した商店街での潜入捜査時に撮った写真であるように思われる。しかし、青島の格好をよく見ると、シャツを着てネクタイをつけている。唐揚げ屋の調理服も白色であるため見落としがちなのだが、青島は潜入捜査時にも、犯人を逮捕して湾岸署に戻ってきた時もシャツは着ておらず、赤いネクタイもしていない。
つまり、この写真は青島が警察に戻った後に撮られたものである可能性が高いと言える。バスでの突入の後、結局すみれの姿は湾岸署内では見られなかったが、すみれは警察を退職して唐揚げ屋に転職したのではないだろうか。青島がすみれと一緒になったかどうかは分からないが、あの写真は、警察の業務の合間や帰りに唐揚げ屋を訪れた時のものだと考えれば合点がいく。であれば、あの写真はすみれが生きているという証拠にもなる。
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』ネタバレ感想
「スター・ウォーズ」からの影響？
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』では、警察 vs 警察の戦いが描かれた。警察の正義に疑問を抱いた管理官の鳥飼・刑事の久瀬・交渉人の小池は、ダークサイド版の室井・青島・真下とも言える。青島達も道を誤れば、あるいは被害者がもっと身近な人であれば、室井・青島・真下も悪の道を進んでいたかもしれない。
また、小池が捕まっても久瀬が、久瀬が捕まっても鳥飼が目的を果たす展開は、和久さんがドラマシリーズ最終回で言った「青島のような刑事がいる限り警察は死なない」という言葉の反転であるようにも思える。組織内部で不満を募らせる者が増えれば、個人を倒しても勝利とはならないのだ。
警察組織の抜本的な改革が必要であることが示され、室井を長としてそれに取り組むことが宣言されたことが、本作のサブタイトル「新たなる希望」の意味だろう。このサブタイトルは『スター・ウォーズ エピソード4／新たなる希望』(1977) から採用されたと思われるが、すみれの亡霊演出（仮）も「スター・ウォーズ」シリーズから採用したものだと考えられる。また、ライトサイドであろうとする青島達とダークサイドに堕ちた鳥飼達という構図も、「スター・ウォーズ」を想起させるものとなっている。
改革のその後
では、「希望」となった警察改革はどうなったのだろうか。映画『室井慎次 敗れざる者』の冒頭では、室井はこの改革に失敗し、警察を辞めたことが明かされる。室井は青島との約束を果たせなかったと悔やんでいるが、一方では、鳥飼誠一が仕掛けた警察改革のための告発が無意味に終わったということでもある。
二人以上を計画的に殺害した久瀬については死刑の可能性もあるが、小栗旬演じる鳥飼誠一はおそらくまだ収監されているだろう。「踊る大捜査線」が「室井慎次」二部作で再始動した2024年10月時点で、小栗旬は41歳。鳥飼が再登場し、警察に牙を向く可能性は十分に考えられる。
「踊る大捜査線」の今後については、青島を主役に据えたドラマと映画が新たに展開されることが一部で報じられている。まずは劇場で『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』で室井の戦いを見届けて、続報を楽しみに待とう。
「踊る大捜査線」最新作『室井慎次 生き続ける者』は2024年11月15日(金) 劇場公開。
シナリオ全文と、その詳細な解説やスタッフ＆キャストのインタビューで『室井慎次 敗れざる者／生き続ける者』の魅力を深堀りするシナリオ・ガイドブックは2024年11月29日(金) 発売で予約受付中。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は配信中。
『踊る大捜査線 THE FINAL』における室井慎次の描き方、青島、雪乃、池神長官との関係についての解説＆考察はこちらから。
香取慎吾が演じた久瀬智則についての解説＆考察はこちらから。
『踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件』ラストのネタバレ解説と感想はこちらの記事で。
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