『イカゲーム』英語版の製作決定
韓国で制作されたNetflixドラマ『イカゲーム』(2021-) の英語版の製作が決定し、デヴィッド・フィンチャーが作品を手がけることが分かった。米Deadlineが報じている。『イカゲーム』は2021年11月にNetflixで配信を開始した韓国ドラマで、社会現象とも言える世界的なヒットを記録、2024年12月26日(木) からシーズン2が配信される予定となっている。
『イカゲーム』はシーズン1のヒット後、2023年11月にはリアリティショーの『イカゲーム:ザ・チャレンジ』がイギリスで製作された。456人のプレイヤーが4,560万ドルを争って実際にゲームに挑むという作品で、こちらもシーズン2への更新が発表されている。
『イカゲーム』の英語版リメイクの噂と、デヴィッド・フィンチャーがそれを手がけるという噂は以前から出ていたが、報道によると2025年に製作が行われる見込みだという。『エイリアン3』(1992)、『ファイト・クラブ』(1995)、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008) といった名作映画を手掛けてきたフィンチャーによる『イカゲーム』映画化の噂もあったが、今回はドラマ作品として制作される。
デヴィッド・フィンチャーは2020年にNetflixと4年間の独占契約を締結し、Netflixでは映画『Mank/マンク』(2020)、『ザ・キラー』(2023) の監督を務めている。NetflixオリジナルのSFアニメアンソロジー『ラブ、デス&ロボット』(2019-) では製作総指揮とエピソード監督を務めるなど、Netflixで精力的な活動を見せている。
2024年1月には、デヴィッド・フィンチャーのNetflixとの独占契約が3年間延長され、2027年までの契約となったことが明らかになった。2025年から製作が始まると見られる英語版『イカゲーム』に取り組むには時間は十分にある。
ソン・ギフンの登場にも期待
Deadlineが報じたところによると、英語版『イカゲーム』はリメイクではなく、韓国版の本家とユニバースを共有しているといい、“アメリカ版”と呼べるものになりそうだ。ドラマ『イカゲーム』では、様々な事情を抱えた人々が集められ、多額の賞金をかけたサバイバルゲームに参加する。シーズン1では、“イカゲーム”は黒幕が死んだ後も開催されていることが分かり、アメリカでも同様のゲームが開催されているものと見られる。
本家『イカゲーム』の主人公ソン・ギフンの娘はアメリカにいるという設定になっており、アメリカ版『イカゲーム』でのギフンの娘の登場もあり得るかもしれない。また、『イカゲーム』シーズン1のラストでは、ソン・ギフンはアメリカ行きを直前でやめて、再び韓国のイカゲームに挑むことが示唆されていた。シーズン2の展開によっては、ソン・ギフンがアメリカ版『イカゲーム』にも登場する可能性もあるだろう。
ソン・ギフンを演じたイ・ジョンジェは、『イカゲーム』での演技が認められて、「スター・ウォーズ」ドラマ『アコライト』(2024) でジェダイマスターのソル役で出演してハリウッドデビューを果たした。複雑なキャラクターを英語で見事に演じ、「スター・ウォーズ」ファンからも高い評価を得ている。英語版『イカゲーム』へのサプライズ出演も期待できる。
『イカゲーム』は貧しい者たちが蹴落としあいながら富を得ようとするが、富を持っているものは危険にさらされずに人々の争いを娯楽として楽しむという資本主義の醜さを揶揄した作品でもある。韓国と同じく苛烈な資本主義社会であるアメリカを舞台に、デヴィッド・フィンチャー監督はどんな“イカゲーム”を描くのか、続報を楽しみに待とう。
ドラマ『イカゲーム』シーズン2は2024年12月26日(木) より、Netflixで独占配信開始。
Source
Deadline
『イカゲーム』シーズン2についてイ・ジョンジェが語った内容はこちらから。
ファン・ドンヒョク監督はソン・ギフンが「ダースベイダーの試練」に見舞われると話している。詳しくはこちらから。
『イカゲーム:ザ・チャレンジ』の詳細についてはこちらの記事で。