『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』予告映像公開、配信中止作の希望の星となるか | VG+ (バゴプラ)

『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』予告映像公開、配信中止作の希望の星となるか

Roku Channel

Disney+でキャンセルされた作品が別媒体で配信開始

2004年に発売されたホリー・ブラックの小説『スパイダーウィック家の謎』を原作としたドラマシリーズ『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ(原題:The Spiderwick Chronicles)』の予告編が2024年2月22日に公開された。『スパイダーウィック家の謎』は2008年に『スパイダーウィックの謎』というタイトルで映画化されており、映像化は今回が2回目となる。


大伯父アーサー・スパイダーウィックの屋敷を舞台に、アーサー・スパイダーウィックが書き残した妖精たちの図鑑を巡る冒険を描く『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』だが、一度予算削減が理由でキャンセルされていた。2023年に『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』を制作したDisney+は予算削減を理由に完成していた『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』をお蔵入りにしたのだ。

しかし、その後『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』はRokuという別媒体が購入し、権利がDisney+からRokuに移動し、視聴者は『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』を観賞することができる運びとなった。これは近年多く見られる予算削減を理由に完成した作品をキャンセルする流れに対して影響を与える可能性があり、同じような理由でキャンセルされた作品たちに日の目があたる可能性があることを示してくれた。

『コヨーテvsアクメ』など他の作品も別媒体での配信はあり得る?

完成された作品がキャンセルになったものとして、2024年2月22日現在一番注目が集まっているのがワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーの『コヨーテvsアクメ(原題:Coyote vs Acme)』だろう。『コヨーテvsアクメ』は完成していたのにも関わらず、税金対策を理由にお蔵入りとなっている。そして、出演者を中心に「#ReleaseCoyoteVsACME」という運動も起きており、「スターウォーズ」シリーズでルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルもこの騒動に反応している。


ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーはNetflixやAmazonプライム、Apple TV+などに作品の売却を試みたそうだが、7,500万ドルから8,000万ドルという価格から交渉は頓挫し、お蔵入りの方針のまま進みそうになっている。この価格に加え、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーのCEOであるデイヴィッド・ザスラフら幹部たちが『コヨーテvsアクメ』を観ていないということも批判の対象に挙がっていた。

しかし、ドラマシリーズ『ザ・スパイダーウィック・クロニクル』の予告編が公開されたことで、一度キャンセルされた作品でも配信媒体さえ見つかれば観客は観賞することが出来るという希望が生まれた。近年では、税金対策やコスト削減を理由に完成した作品をお蔵入りにする流れが相次いでいるが、ドラマシリーズ『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』はそのような流れをひっくり返す作品になるかもしれない。

『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』豪華キャスト

ドラマシリーズ『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』では主人公のサイモン・グレースをノア・コットレル、その双子の兄弟であるジャレット・グレースをライアン・ダニエルズが演じる。サイモンとジャレットの姉のマロリー・グレース役にはマイカラ・リーが演じることが発表された。

また、妖精ブラウニーのシンブルタックの声に「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」シリーズでエディ・カスプブラク、「シャザム!」シリーズでフレディ・フリーマンを演じたジャック・ディラン・グレイザーが起用されている。

アーサー・スパイダーウィックの残した妖精図鑑を狙う邪悪な妖精マルガラス役には子役時代から活躍を続けるクリスチャン・スレーターが起用された。Disney+からRokuに移行して以降、日本でのRokuの展開が無いため日本での公開は未定だが、今後の『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』の展開に期待したい。

『ザ・スパイダーウィック・クロニクルズ』は2024年4月19日よりRokuにて米配信開始。

Source
Deadline/IGN

『コヨーテVSアクメ』ファーストルック公開についてはこちらから。

『コヨーテVSアクメ』のお蔵入り騒動の経緯と捜査のメスが入ったことはこちらから。

『バットガール』のお蔵入り騒動についての解説はこちらの記事で。

ヘンリー・カヴィルがスーパーマン役を降板することになり、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーとDCスタジオの炎上騒動となった経緯のまとめはこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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