第59回ネビュラ賞発表! 長編小説部門はヴァージラ・チャンドラセーケラが受賞。ゲーム部門は『バルダーズ・ゲート3』、『バービー』にレイ・ブラッドベリ賞 | VG+ (バゴプラ)

第59回ネビュラ賞発表! 長編小説部門はヴァージラ・チャンドラセーケラが受賞。ゲーム部門は『バルダーズ・ゲート3』、『バービー』にレイ・ブラッドベリ賞

SFWA

第59回ネビュラ賞受賞作発表

米時間の2024年6月8日(土)、SFWA(SFファンタジー作家協会)が主催する第59回ネビュラ賞の受賞作品が発表された。ネビュラ賞はSF・ファンタジー関係者で構成されるSFWAの会員が選ぶSF最高賞の一つで、第59回は2023年に発表された作品が対象になっている。ネビュラ賞では4つの小説部門とゲームライティング部門が選出される。

長編部門はヴァージラ・チャンドラセーケラ

第59回ネビュラ賞の長編小説部門を受賞したのはヴァージラ・チャンドラセーケラの『The Saint of Bright Doors』。スリランカ出身のチャンドラセーケラは、デビュー作の本作でネビュラ賞の栄光に輝いた。同作はファンタジーの新人賞であるクロフォード賞も受賞しているほか、ローカス賞やラムダ賞など数々の有名賞にノミネートされ、メディアの23年度ベストブックにも複数リストインしている。カルトの教祖の子どもとして生まれ、実の父親である教祖を殺すよう訓練を受けさせられた少年が主人公の、スリランカの歴史や宗教、伝承に基づいた作品だ。

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中長編小説部門に選ばれたのはアイ・ジャンの『Linghun』。中国出身、カナダ在住の作家によるゴシックホラーで、トロント郊外の幽霊屋敷が連なる街区にあえて引っ越してくる人々を描く。

 

中編小説部門に選ばれたのは、ナオミ・クリッツァー「The Year Without Sunshine」。ヒューゴー賞、ローカス賞、エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)などの受賞歴のある作家による作品だ。本作はSFウェブジンUncannyに掲載されている。

短編小説部門に選ばれたのはR.S.A.ガルシアによる「Tantie Merle and the Farmhand 4200」。ガルシアはトリニダード人の作家で、これまでにローカス賞、ネビュラ賞、イグナイト賞などのファイナリストとなっている。本作もUncannyで読むことができる。

ゲーム部門は『バルダーズ・ゲート3』。レイ・ブラッドベリ賞には『バービー』が

ゲーム・ライティング部門に選ばれたのは、TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をベースにしたファンタジーRPGの3作目である、『バルダーズ・ゲート3』。

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ネビュラ賞と同時に発表される映像作品を対象したレイ・ブラッドベリ賞には、グレタ・ガーウィグ監督マーゴット・ロビー主演の映画『バービー』が選ばれた。

 

ミドル・グレード向けの作品とヤングアダルト作品におくられるアンドレ・ノートン賞には、モニキル・ブラックグース『To Shape a Dragon’s Breath』が選出。

また、インフィニティ賞タニス・リーにおくられた。インフィニティ賞は、SFWAによって新設された、功労賞のデーモン・ナイト記念グランドマスター賞を受賞する機会がなかった作家を対象にした賞である。

 

第59回ネビュラ賞各部門の受賞作品は以下の通り。

受賞作品一覧

長編小説部門

ヴァージラ・チャンドラセーケラ『The Saint of Bright Doors』

中長編小説部門

アイ・ジャン『Linghun』

中編小説部門

ナオミ・クリッツァー「The Year Without Sunshine」

短編小説部門

R.S.A.ガルシア「Tantie Merle and the Farmhand 4200

ゲームライティング部門

Larian Studios『バルダーズ・ゲート3:Baldur’s Gate 3』

レイ・ブラッドベリ賞 (映像作品)

グレタ・ガーヴィグ、Warner Bros.、Heyday Films、 LuckyChap Entertainment『バービー』

アンドレ・ノートン賞 (ヤングアダルト作品)

モニキル・ブラックグース『To Shape a Dragon’s Breath』

インフィニティ賞

タニス・リー

Source
SFWA

 

VG+編集部

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