投稿日: 2020年8月23日
“かぐや”佳作作品がクラークスワールド誌に掲載
第一回かぐやSFコンテストの応募作品であり、審査員・井上彼方さんのHonorable Mention (選外佳作) に選ばれた梶舟景司さんの「本が読める特別な彼女」の英訳版が、米クラークスワールド・マガジン (Clarkesworld Magazine) に掲載されることが決定しました。
翻訳を手掛けたのは Toshiya Kamei さんで、月に1,000作品以上の投稿があるクラークスワールドの狭き門を突破し、「The Book Reader」の英題で掲載されることになります。
作品名:「本が読める特別な彼女」
作 者:梶舟景司
英 題:「The Book Reader」
翻訳者:Toshiya Kamei
掲載先:Clarkesworld Magazine
Issue 168
この翻訳は、日本のSF短編の英語訳を手掛けていることで知られる Toshiya Kamei さんが、「本が読める特別な彼女」の筆者・梶舟景司さんに直接声をかけて実現したものです。かぐやSFコンテストでは、全ての応募作品の著作権は筆者に帰属することを規約で定めました。審査員が選出したHonorable Mentionリストは作品のリンク付きで公開されており、今後、各作品が様々な展開に発展する可能性を秘めています。
クラークスワールド・マガジンは、2006年に発足したSFファンタジーのマガジンです。毎月マガジンをウェブ上で公開し、紙媒体の発売も行っています。SF最高賞のヒューゴー賞でセミプロジン部門を3度受賞し、掲載された作品は幾度も主要なSF賞にノミネートされてきました。ネビュラ賞短編部門を受賞したキジ・ジョンスンの「スパー」(2009) も、クラークスワールド・マガジンに掲載された作品です。
梶舟景司さんからコメントが到着
自分の作品がいきなり海外媒体に掲載されるという望外の結果に、いまだ現実感が湧きません。
かぐやSFコンテストがなければ、「本が読める特別な彼女」が書かれることはありませんでした。このような素晴らしいコンテストを開催してくださったバゴプラの皆様、(審査委員長の)橋本輝幸様、そしてHonorable Mention(選外佳作)に選んでくださった井上彼方様にお礼申し上げます。
そして何より、素晴らしい翻訳をしてくださったToshiya Kamei様、本当にありがとうございました。
掲載を決めてくださったクラークスワールド誌の方々にもこの場をお借りして感謝申し上げます。またWebでの作品の公開以後、読んでくださった方、感想をくださった方にもお礼申し上げます。
今後も、これまで以上に創作に精進する所存です。よろしくお願いいたします。
梶舟景司
かぐやSFコンテストでは、4,000字以内のSFショートショートを募集し、大賞作品には英語と中国語への翻訳という副賞を用意しました。海外の読者を意識して作品を書いてもらうこと、短い作品でも評価される場所を作り出すことを通して、日本のSFを世界につなげていくことを目指します。
第一回かぐやSFコンテストの結果はこちらから。
なお、Toshiya Kameiさんの翻訳では、「逆数宇宙」で第2回ゲンロンSF新人賞優秀賞を受賞したSF作家・麦原遼さんの「GかBか(ガール・オア・ボーイ)」が、英訳でスコットランドのSF誌「Shoreline of Infinity」に掲載されることになっています。詳細はこちらからご確認ください。