『ニューヨーク1997』リメイク版スネークはどうなる？
1981年に公開された伝説のSF映画『ニューヨーク1997』は、ジョン・カーペンターが手がけた5作目の監督作品。ジョン・カーペンター監督は翌1982年には『遊星からの物体X』を手掛け、1996年には『ニューヨーク1997』の続編となる『エスケープ・フロム・L.A.』を監督した。
その『ニューヨーク1997』のリメイク制作の話が浮上して久しい。2019年2月に「ソウ」シリーズで知られるリー・ワネル監督がリメイク版の脚本を手がけ、監督を務める可能性があるとも報じられた。コロナ禍に見舞われた2020年3月には、脚本は完成したが事実上企画が棚上げになっていると報じられている。
ワイアット・ラッセルに集まる期待
その時点で、リメイク版『ニューヨーク1997』の主演に名前が上がっていたのはワイアット・ラッセル。ワイアットの父は、1981年版の『ニューヨーク1997』で主演を務めたカート・ラッセルだ。主人公のスネーク・プリスキンは、ゲーム「メタルギア ソリッド」シリーズを始めとする様々な作品に影響を与えたキャラクターで、リー・ワネルは「慎重に扱う」と、スネークに対するファンの思い入れに配慮すると述べている。同時に、ワイアット・ラッセルがスネークを演じることで「ファンを獲得することは明白」と、肯定的な発言も行っていた。
リー・ワネルのスネークについてのコメントはこちらの記事で。
当のワイアット・ラッセルは、2021年3月よりDisney+で配信されたMCUドラマ『ファルコン＆ウィンター・ソルジャー』でジョン・ウォーカー役を演じた。シリーズの鍵となるキャラクターであり、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギもワイアット・ラッセルの演技を絶賛している。実は、父のカート・ラッセルは同じMCU作品の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017) にエゴ役で出演している。ワイアット・ラッセルの演技も高い評価を受けたことから、リメイク版『ニューヨーク1997』での起用にも期待が高まっていた。
スネーク役は「やりません」
ところが、『ファルコン＆ウィンター・ソルジャー』のインタビューで米Esquireに登場したワイアット・ラッセルは、リメイク版『ニューヨーク1997』でスネークを演じることについて、意外な回答を行っている。
起こりえません。私がスネークをリブートすることはあり得ません。自殺行為ですよ。絶対にやりません。他の人がスネーク・プリスキンを演じられるかどうかは分かりません。しかし、このキャラクターは創り上げられたもので……幸運を祈ります、やってみてください！ 心から幸運を祈っています！ でもどうやったら出来るのかは分かりませんね。私の場合、人々からヘイトのメールをもらいたかったら演じるべきかもしれません。でも、そんなことはないですからね。
笑顔ではあるが、繰り返しスネーク・プリスキンを演じることを否定している。それも、ワイアット・ラッセル自身のスネークに対する思い入れがかなり強い様子が見て取れる。もちろん、自身の父も演じたというバイアスの中で同じ役を演じることの難しさもあるだろう。
ワイアット・ラッセルがリメイク版『ニューヨーク1997』でスネークを演じることはかねてから予想/期待されていたが、今回は本人が完全否定する結果になった。1986年生まれ、現在34歳のワイアット・ラッセル。順調に俳優としてのキャリアを重ね、今後は複数のMCU作品に登場することが予想されるが、あの大役を演じることはなさそうだ。
では、『ニューヨーク1997』のリメイク版が動き出した時に、いったい誰がスネークを演じることになるのか。浮上する名前を期待して待とう。
原作者のジョン・カーペンター監督がリメイク版について語った内容はこちらの記事で。
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