主演はオーディションで選ばれた成河 『ミッキー17』日本語吹替版の実力派キャストが発表 | VG+ (バゴプラ)

主演はオーディションで選ばれた成河 『ミッキー17』日本語吹替版の実力派キャストが発表

© 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

『ミッキー17』日本語吹替キャストが発表

映画『ミッキー17』が2025年3月28日(金)より日本で公開される。映画『パラサイト 半地下の家族』(2019)のポン・ジュノにとってアカデミー賞®受賞後初の最新作。半地下を超えた《どん底》の使い捨てワーカー“ミッキー”による、権力者たちへの逆襲エンターテイメントだ。

全世界に先駆けて公開された韓国では公開からわずか4日間で観客動員数が100万人を突破し、興行収入も13億円となり、2025年公開作品の中でNo.1のヒットとなる大ヒットスタートを記録。大きな注目を集める中、ポン・ジュノ監督史上初となる『ミッキー17』日本語吹替版を担当する実力派キャストが発表。オーディションでミッキー役を射止めた成河をはじめ、人気、実力共に高く評価される声優たちが、それぞれが思う“ポン・ジュノ監督作品の魅力”を語るコメントが到着した。

ロバート・パティンソンが演じる主人公ミッキーには、舞台を中心に活躍する実力派俳優の成河(そんは)に決定。本作の主人公であるロバート・パティンソン演じるミッキーは、ブラック企業のトップに、使い捨てワーカーとして労働力を搾取され、”死にゲー”任務で何度も命を落とし、その度に複製されるという過酷すぎる労働を強いられる。

何度も死んで17人目のコピーとなった、ミッキー17号とそのコピーとなるミッキー18号の2人がメインキャラクターとして本作には登場するのだが、見た目が全く同じ2人が同時に存在するということで、その吹替ともなれば、声の演技のみでその違いを表現する必要があるということもあり、厳正なオーディションにて、ミッキーというキャラクターにぴったりな声優を決定することに。そして、そのオーディションで主役を射止めたのが成河となった。

成河はオーディションで自身が選ばれた時の気持ちを、「ポン・ジュノ監督のハリウッド作品で吹替えに参加出来るなんてまるで夢のようで、選ばれた時は信じられない気持ちというか、現実感がなかったです。そしていざ吹替えに入っても今度は大変さが勝り、実は終わった今でも現実感がありません。二人の異なる人格を持つミッキーの演じ分けはとにかく大変でした」と、夢のような仕事だったと振り返っている。

そして、ブラック企業のトップ・マーシャルとその妻・イルファを、実の夫妻である山路和弘と朴璐美が務めるユニークなキャスティングに。

また、ミッキーが最も頼りにするソウルメイトのナーシャに田村睦心、ミッキーの友人ながら彼に言い寄るカイを内田真礼と、日本アニメ界で大活躍する2人が抜擢された。また、人気YouTuberでもありXのフォロワーは200万人以上を誇る超人気声優の中村悠一がひと癖ありげなミッキーの友人、ティモを担当。さらに、子役としてデビュー後、声優、女優、歌手として人気を集める花澤香菜が、ブラック企業の研究員のドロシーを演じることにも注目だ。

今回、「パラサイト」に次ぐポン・ジュノ監督最新作、ということで、各キャスト陣にポン・ジュノ監督作品の魅力を語ってもらった。

成河は「一番の魅力はやはり、人間のダークな部分を過剰なまでに描きながらそれをエンターテイメントとして昇華させる所だと思います。あとは、登場人物全員に細かい癖があって、一見すると酷いシーンでも、愚かさの裏にある人間の愛らしさのようなものを常に失わないというのも魅力だと思います」と力説。

山路は「ポン・ジュノ監督のテンポの良さと、コミカルにして、ゾクっとくるような演出、ユニークなキャラクター達に圧倒される」、朴は「深い社会的メッセージと、それを支える圧倒的な映像美、そして緻密に構築されたキャラクターたちだと思います。ストーリーが進行するにつれてどんどんと引き込まれていき、視覚的にも感情的にも良い意味で強烈な印象を受けます」とそれぞれ、ポン・ジュノ監督が創り出す世界観、キャラクターたちとその中に込められる現代社会にも通ずるメッセージが魅力であると語っている。

さらに、本作の声優陣が、自らが演じたキャラクターたちの注目ポイントを語るコメントも同時に到着。使い捨てワーカー vsブラック企業トップという上下構造、階級社会の中で、唯一無二の個性あふれるキャラクターたちが躍動することで創り出されるポン・ジュノ監督最新作『ミッキー17』に期待しよう。

『ミッキー17』日本語吹替版豪華声優陣コメント全文

質問

① 今回の吹き替えで新たにチャレンジ(ご苦労)されたことはありますか?

② 『パラサイト 半地下の家族』など、一度観たら忘れない、不思議な強い印象が残るポン・ジュノ監督作品ですが、一番の魅力はどのようなところだと思いますか?

③ 階級格差や労働搾取が描かれる『ミッキー17』ですが、劇場公開を楽しみしているファンに向けて、吹替をご担当されたキャラクターの階級(立ち位置)と注目ポイントを教えてください。

(敬称略)

成河/ミッキー役(ロバート・パティンソン)

① ポン・ジュノ監督のハリウッド作品で吹替えに参加出来るなんてまるで夢のようで、選ばれた時は信じられない気持ちというか、現実感がなかったです。そしていざ吹替えに入っても今度は大変さが勝り、実は終わった今でも現実感がありません。二人の異なる人格を持つミッキーの演じ分けはとにかく大変でした。

② 一番の魅力はやはり、人間のダークな部分を過剰なまでに描きながらそれをエンターテイメントとして昇華させる所だと思います。あとは、登場人物全員に細かい癖があって、一見すると酷いシーンでも、愚かさの裏にある人間の愛らしさのようなものを常に失わないというのも魅力だと思います。

③ ミッキーはいわゆる負け組、最下層の人物としてスタートします。怠け者で受動的で、抑圧や搾取も無思考のまま受け入れます。そんなミッキーが、自分と異なる階級の人間と出会い、さらにもう一人のミッキーが持つ「怒り」と出会い、少しずつ、世界との距離の取り方を見つけていきます。そんな彼の小さな成長にご注目下さい。

山路和弘/マーシャル役(マーク・ラファロ)

① 昔々若い頃、心身共に疲れのピークのある日。道を歩いていると、橋の向こうから、とても元気そうな自分がやって来るのを見た事がある。見つからない様に電柱の陰に隠れた。私が少し離脱系の所為だったのだが…。それを思い出した。

② ポン・ジュノ監督のテンポの良さと、コミカルにして、ゾクっとくるような演出、ユニークなキャラクター達に圧倒される。

③ 私が担当した「マーシャル」。マーク・ラファロの独特の眠り眼(マナコ)が大好物の私は、あの目を真似て声を当てていた。そこの処気付いて頂ければ……いや、いくら何でも気付けんわな。

朴璐美/イルファ役(トニ・コレット)

① イルファは感情の起伏が少なく、一見無感情に見えますが、その内面には葛藤や強い意志が隠れています。そういった微妙なニュアンスを表現するのに苦労をしました。また、トニ・コレット自身の独特な声のトーンや演技スタイルも吹き替えをする点で難しかったところです。

② 深い社会的メッセージと、それを支える圧倒的な映像美、そして緻密に構築されたキャラクターたちだと思います。ストーリーが進行するにつれてどんどんと引き込まれていき、視覚的にも感情的にも良い意味で強烈な印象を受けます。

③ イルファは、ブラック企業トップのマーシャルの妻です。クローン労働者たちに過酷な任務を課す立場にあり、彼らを使い捨ての存在として扱います。彼女の冷徹な態度が、作品のテーマである階級格差や労働搾取を象徴していて、その存在が物語に強い印象を与えているところは注目ポイントです。

中村悠一/ティモ役(スティーブン・ユァン)

① 役柄がなかなか掴みどころのないキャラクターをしていました。シリアスさとコミカルさを両立させる必要もあったため、色々なパターンを想像して挑戦させていただきました。

② 真面目な、ドラマ性の強いシリアスな雰囲気から、良いところで観ている側の気を抜いてくれる、緩急の付け方が非常に素晴らしい作品を作られる方と思っています。本作にもそんなシーンが沢山あり、どんどんと引き込まれました。

③ 利己的ですがどこか憎めない人物。最後まで観て頂いた時、やはりそうだよね!と納得の行くポジションと感じます。ご覧いただく皆様の目から、是非彼を評価してみて下さい!

田村睦心/ナーシャ役(ナオミ・アッキー)

① 不思議な作品だったので理解するのに少し時間がかかりました。ものすごく大変な状況のはずなのですが、役が思いの外、前向きで知的かつパワータイプだったので面白かったです。

② 今回の作品に限ってなのかもしれませんが、嫌なことや嫌な奴でもどこかチャーミングに描かれているところが印象的でした。いろいろな人の立場に立って観られる可能性を感じました。

③ 主人公の事を大切に思っているキャラクターなので、とてもつらい気持ちになったり、絶対に守るぞ!という気持ちになったり、感情を揺さぶられつつ吹き替えさせていただきました。大切な人がこんな職業だったら辛すぎる。でもそこに絶望せずに前向きに過ごしている彼女が強くてすごいです。未来にこんな技術ができたとしても、この映画を思い出してほしいなと思います!

内田真礼/カイ役(アナマリア・バルトロメイ)

① アフレコは楽しみながら、取り組ませていただきました!!

② 日常の会話の中に、ぽんと不思議なメッセージが置かれていたり、隠れていたり、、ドキッとさせられる演出の数々に、心を鷲掴みにされます。

③ ミッキーとともに働いている友人のひとりです。彼女が見た景色は壮絶なものだと感じました。吹き替え版も、ぜひお楽しみください!

花澤香菜/ドロシー役(パッツィ・フェラン)

① 彼女のミッキーに対する研究者としての言動が、客観的には残酷に見える時もあるのですが、本当は母性のような愛情をもって接していることを意識して演じました。

② 無かったことにしてはいけない、人の苦しみを、過激で魅力的な作品を通して私たちに見せつけてくれるところだと思います。観劇後は、見てはいけないものを見てしまったような、でも決して忘れてはいけないことを教えてもらえたような気がして、ドキドキしてしまいます。

③ 他人事とは思えないとんでもなく恐ろしい世界の中で、彼女は癒しの存在になってくれると思います。注目ポイントはある生き物の鳴き真似です…難しかったです(笑)そして、ミッキーの語りの明るさと物語のコントラストでぐちゃぐちゃになる感情をぜひ堪能していただきたいです。

『ミッキー17』イントロダクション
人生失敗だらけのミッキー(ロバート・パティンソン)は、何度でも生まれ変われる夢の仕事を手に入れた、はずが……⁉ それは身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令で次々と死んでは生き返る任務、まさに究極の“死にゲー”だった 。

ストーリー
ブラック企業のどん底で、ありとあらゆる方法で搾取され、死んでは生き返らせ続けるミッキー。何度も死に続け、遂に17号となったミッキーの前に、ある日手違いで自分のコピーである18号が現れ、事態は一変、2人のミッキーは権力者たちへの逆襲を開始する。ターゲットは自分の得しか考えていない強欲なボス、マーシャルと現場に“死にゲー”任務を強いる、イルファ(トニ・コレット)だ。使い捨てワーカーvs強欲なブラック企業のトップ、逆襲エンターテイメントが開幕!

ポン・ジュノ監督最新作『ミッキー17』は2025年3月28日(金)日本公開。

映画『ミッキー17』公式

■タイトル:『ミッキー17』

■公開:3月28日(金)公開 4D/Dolby Cinema🄬/ScreenX/IMAX🄬 同時公開

■監督・脚本:ポン・ジュノ(『パラサイト 半地下の家族』)

■出演:ロバート・パティンソン(『TENET テネット』『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』)、ナオミ・アッキー(『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』)、スティーブン・ユァン(『NOPE/ノープ』)、トニ・コレット(『ヘレディタリー/継承』(アカデミー賞R助演女優賞ノミネート))、マーク・ラファロ(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)
■製作年:2025年 ■製作国:アメリカ ■映倫区分:G

■コピーライト表記:© 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
■配給:ワーナー・ブラザース映画

エドワード・アシュトンの原作小説『ミッキー7』は大谷真弓の翻訳で発売中。

¥1,089 (2025/03/25 18:14:30時点 Amazon調べ-詳細)

ワールドツアーのレポートはこちらから。

ジャパンプレミアの情報はこちらの記事で。

ポン・ジュノ監督作品『スノーピアサー』のネタバレ解説はこちらから。

ロバート・パティンソンが『ザ・バットマン』まで大役を避けてきた理由はこちらから。

 

3月14日公開『ロングレッグス』の情報はこちらから。

4月4日公開『HERE 時を越えて』の情報はこちらから。

4月25日公開『異端者の家』の情報はこちらから。

5月9日公開予定『パディントン 消えた黄金郷の秘密』の最新情報はこちらから。

5月16日公開『ノスフェラトゥ』の情報はこちらから。

5月16日公開『サブスタンス』の情報はこちらから。

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。 お問い合わせ

関連記事

  1. 『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』コロナ後初めて撮影を再開する大作映画に。不安視する声も——英で撮影再開

  2. 『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』モスラの全米デビューに込められた監督の熱い想い

  3. ネタバレ考察『シャン・チー』妹シャーリンのラストから考察するMCUフェーズ4の今後。女性キャラの描き方に注目

  4. 『ブラックパンサー』のナキアはヴィラン!? ルピタ・ニョンゴが演じたヒロインの正体