ネタバレ解説 MCUフェーズ5『サンダーボルツ*』までの時系列が明らかに タイムラインを考察 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説 MCUフェーズ5『サンダーボルツ*』までの時系列が明らかに タイムラインを考察

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『サンダーボルツ*』までの時系列が明らかに

2008年に映画『アイアンマン』で幕を開けたMCUは、17年に渡って多くの作品を輩出してきた。映画だけでなくドラマとアニメでの展開も広がり、2026年には「アベンジャーズ」シリーズ第5作目の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』での大型クロスオーバーを控える。

2025年5月に映画『サンダーボルツ*』が公開され、7月には『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の公開を予定しているMCU。2月に公開された映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』がディズニープラスに追加され、「MCUコンプリート 時系列順」の表記からMCU全体の最新の時系列が明らかになった。

今回は、時系列がやや不透明だったドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』(2025)、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』、『サンダーボルツ*』を中心にMCUフェーズ5の時系列を確認していこう。なお、以下の内容は『サンダーボルツ*』のラストまでのネタバレを含むのでご注意を。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『サンダーボルツ*』ラストまでのMCU作品に関するネタバレを含みます。

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』追加で分かったこと

『デアデビル:ボーン・アゲイン』の時系列が確定

ディズニープラスに『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』が追加されたことで時系列が確定したのは、意外にもドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』である。これまでは、ドラマ『アガサ・オール・アロング』(2024) の後の出来事ということまでしか分かっていなかったが、今回、『キャプテン・アメリカ:BNW』が時系列順で『ボーン・アゲイン』の後に置かれたことで、同作の詳細なタイムラインが判明した。

『アガサ・オール・アロング』の舞台はドラマ『ワンダヴィジョン』(2021) の3年後、2026年10月だ。『キャプテン・アメリカ:BNW』は劇中の招待状の表記から2027年4月が舞台であることが分かっている。つまり、ドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』は2026年10月から2027年4月の間の出来事だったということである。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』第1話では、ウィルソン・フィスクがニューヨーク市長に当選して新年を迎える。第5話では3月17日の聖パトリックデーが舞台になり、最終回は桜の咲く季節になっていた。『キャプテン・アメリカ:BNW』のサミットへの招待状に記されていた日付は2027年4月16日だったので、『ボーン・アゲイン』シーズン1は2026年12月に始まり2027年4月頃に終わったということが確定した。

『サンダーボルツ*』もフィスク市政下?

『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン1のラストではニューヨークに戒厳令が敷かれ、同じくニューヨークを舞台にした『サンダーボルツ*』への影響も話題となった。そして『サンダーボルツ*』の時系列は、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の後ということは確定している。

『キャプテン・アメリカ:BNW』ではバッキーが登場し、下院議員の選挙に向けて活動していることが明かされた。『サンダーボルツ*』ではバッキーは議員になっているのに加え、公聴会ではロス大統領がレッドハルクになって暴れたことにも触れられている。

一方で、バッキーはヴァルから「議員になって半期も持たなかったね」と言われている。米国の下院議員は1期2年なので、バッキーが議員になってから1年も経過していないことが分かる。このことから、服装なども踏まえたおおよその予測ではあるが、『サンダーボルツ*』の舞台は2027年の後半だと予想できる。

つまり、『デアデビル:ボーン・アゲイン』から『サンダーボルツ*』までは半年ほどしか経過していないということだ。2026年配信予定の『ボーン・アゲイン』シーズン2ですぐにウィルソン・フィスクが市長の座から引き摺り下ろされていなければ、『サンダーボルツ*』でのヴォイド暴走はフィスク市政下で起きたということになる。

となると、ニューヨーク中の人々を過去のトラウマの中に閉じ込めたヴォイドが、フィスク市長に妙な影響を与えていないかということは心配になる……。『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン2でこの件に触れられるのかどうかという点にも注目だ。

今後のMCU

なお、『サンダーボルツ*』の舞台が2027年後半だとすると、ポストクレジットシーンの「14ヶ月後」というのは2028年の終わり頃だと予想できる。ファンタスティック・フォーの船がやって来て、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』につながるのだとすれば、『ドゥームズデイ』の舞台は2028年末から2029年初め頃になるだろう。

2025年7月25日(金) 公開予定のフェーズ5最終作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、1960年代の別ユニバースが舞台になるのではないかと予想されている。それでも最後には2028年末頃のアース616にファンタスティック・フォーがやって来て、サンダーボルツ改めニュー・アベンジャーズと合流することになるのだろうか。

今後のMCUとしては、2025年6月25日(水)よりドラマ『アイアンハート』がディズニープラスで配信される。本作のタイムラインについては、2025年5月を舞台にした『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022) よりも後の出来事になるということだけが分かっている。

2025年8月にはアニメ『アイズ・オブ・ワカンダ(原題)』、10月にアニメ『マーベル・ゾンビーズ(原題)』、12月にドラマ『ワンダーマン(原題)』が配信される予定。2026年にはドラマ『ヴィジョンクエスト(仮)』『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン2の他、パニッシャーの単独スペシャルドラマアニメ『スパイダーマン:フレンドリー・ネイバーフッド』シーズン2の配信も控えている。

映画については、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は2026年7月31日米公開を予定している。「アベンジャーズ」シリーズについては先日スケジュール変更の発表があったばかりで、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』が2026年12月18日米公開に延期『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ(原題)』も2027年12月17日米公開に延期となった。

しばらくは配信の作品が中心になりそうだが、『シークレット・ウォーズ』で締めくくられると見られるフェーズ6とマルチバース・サーガはどんな結末を迎えるのか。そして、「X-MEN」が中心になると目されるフェーズ7と次のサーガはどんな展開になるのか、引き続き注視しよう。

映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』はディズニープラスで独占配信中。

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(Disney+)

本記事の筆者・齋藤隼飛が翻訳を手がけた『マーベル・スタジオ:ジ・アート・オブ・ライアン・メイナーディング』は5月2日発売。500点以上のアートと共にMCUの歴史を辿る貴重な一冊なのでぜひチェックしていただきたい。

『キャプテン・アメリカ:BNW』までのフェーズ5での出来事まとめはこちらから。

『サンダーボルツ*』ラストのネタバレ解説&考察はこちらから。

『サンダーボルツ*』のラストを受けた、“三つのアベンジャーズ”についての考察はこちらの記事で。

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』ラスト&ポストクレジットの解説&考察はこちらから。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン1最終回のネタバレ解説&考察はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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