デアデビルの正体を知ってるのは誰?『デアデビル:ボーン・アゲイン』前におさらい【解説&考察】 | VG+ (バゴプラ)

デアデビルの正体を知ってるのは誰?『デアデビル:ボーン・アゲイン』前におさらい【解説&考察】

©️ Marvel

ドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』に備えよう

ドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』が2025年3月5日(水) よりディズニープラスで配信を開始する。MCUドラマとしては『アガサ・オール・アロング』(2024) 以来の新作で、2025年最初の配信作品になる。

一方で、『デアデビル:ボーン・アゲイン』は過去にABC制作でNetflixで配信されたドラマ『デアデビル』(2015-2018) のストーリーを引き継ぐとされている。現在、同作はディズニープラスで視聴できるが、既に観たという方もその設定について混乱しがちな点があるかもしれない。

その一つが、誰がデアデビルの正体を知っているか、という問題だ。『デアデビル』3シーズンと『ザ・ディフェンダーズ』(2017) 1シーズンで描かれたマット・マードックの物語でその正体を知ったのは誰なのか、『デアデビル』と『ザ・ディフェンダーズ』のネタバレありで解説していこう。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ザ・ディフェンダーズ』および『デアデビル』シーズン3ラストまでの内容に関するネタバレを含みます。

デアデビルの正体を知っているのは?『デアデビル:ボーン・アゲイン』前におさらい

フォギー&カレン

マット・マードックにとって重要な人物がフォギー・ネルソンとカレン・ペイジの二人だ。フォギーはマットの大学時代の親友で、二人は共に法律事務所のネルソン&マードックを立ち上げた。

カレンはネルソン&マードック最初の依頼人で、その後ネルソン&マードックで働き始めた。新聞記者を経て、『デアデビル』シーズン3のラストではマットとフォギーが新たに「ネルソン、マードック&ペイジ」を立ち上げ、カレンは調査員としてこの会社に加わることになった。

二人のうち、デアデビルがマットだと最初に知ったのはフォギー。『デアデビル』シーズン1第9話で、ウィルソン・フィスクに敗れて重傷を負ったデアデビル姿のマットをフォギーが発見。期せずしてデアデビルの正体を知ることになった。

『デアデビル』シーズン2ではマットとカレンが恋仲に。二人はエレクトラとパニッシャーの登場に翻弄されながらも、シーズン2のラストではマット自らデアデビルの正体は自分だとカレンに明かした。

つまり、法律事務所ネルソン、マードック&ペイジでマットと働く二人は共にデアデビル=マットだと知っているということだ。秘密主義で動くマットと二人の間にはすれ違いもあったが、マットが抱えていた秘密が明らかになったことで三人の絆は更に深まっている。

キングピン/ウィルソン・フィスク

一方で『デアデビル:ボーン・アゲイン』でも厄介になりそうなのは、キングピンことウィルソン・フィスクがデアデビルの正体を知っているという事実だ。犯罪組織のボスであるフィスクは、弁護士としてのマットとヴィジランテとしてのデアデビルと対立しており、マット=デアデビルであることに勘づいていた。

『デアデビル』シーズン3では、フィスクはカレン・ペイジと面会した際にカレンの反応を見てマット=デアデビルであることに確信を持ったと思われる。そしてシーズン3の最終回で決定的な場面が描かれる。

シーズン3最終回で偽デアデビルとなったポインデクスターと一時的に共闘したデアデビルは、二人でフィスクを追い込んだ。ポインデクスターが重傷を負った後、フィスクを倒したデアデビルは自らマスクを取ってその正体がマット・マードックであることを明かし、フィスクの確信に“確認”を与えた。

その理由は、マットの秘密を守ってカレンとフォギーに手出ししない限りは、マットもフィスクと結婚したヴァネッサを狙わずヴァネッサがFBI捜査官暗殺の指示を出したことを口外しないという、“相互確証破壊(どちらかが攻撃すれば共倒れする状態)”を確立するためだった。マットはそれまでフィスクを殺すつもりでいたが、フィスクを生かして牢屋に入れておくために次善の策を取ったのだ。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』では、再びマット・マードックとウィルソン・フィスクの物語が描かれる。フィスクはニューヨーク市長として舞い戻ることになるが、共に秘密を握るマットとフィスクの関係はどのように発展するのだろうか。

クレア・テンプル

『デアデビル』シーズン1で最初にデアデビルの正体を知ったのはクレア・テンプルだ。看護師だったクレアは第2話で負傷したデアデビルを治療する際にその正体を知った。こうした経緯から、ファンの間ではマットとクレアのカップリングも根強い人気がある。

クレアはドラマ『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』『ザ・ディフェンダーズ』にも登場した。演じたロザリオ・ドーソンはその後、「スター・ウォーズ」のドラマシリーズでアソーカ・タノ役で活躍。ドラマ『アソーカ』(2023-) では主演を務めており、『デアデビル:ボーン・アゲイン』に登場するかどうかにも注目が集まる。

ダニー、ジェシカ、ルーク

ドラマ『ザ・ディフェンダーズ』では、デアデビルはヤミノテとの戦いでアイアン・フィストことダニー・ランド、ジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジと共闘。ジェシカの弁護を担当していたこともあり、ジェシカには正体を推察されていたが、チームで戦うにあたってダニーとルークにも正体を明かした。

顔を隠さずニューヨークで戦う3人のスーパーヒーローは、デアデビルにとっても心強い味方だ。『デアデビル:ボーン・アゲイン』では、ザ・ディフェンダーズの面々の登場にも期待がかかる。

シスター・マギー

デアデビルの正体を確実に知っているもう一人の人物はシスター・マギーだ。『ザ・ディフェンダーズ』のラストでビルの崩落から生き延びたデアデビルは、クリントン教会に運び込まれ、ラントム神父シスター・マギーの庇護を受けた。

実はラントム神父は、幼い頃に父を亡くしたマットを引き取った育ての親であり、マギーはマットの実の母だった。神父はポインデクスターに殺されてしまったが、マットは母マギーとは和解してシーズン3の最終回を迎えている。

復活する面々も?

ちなみにラントム神父と同じように、師匠のスティックやFBIのナディーム捜査官など、デアデビルの正体がマットであることを知りながら命を落とした面々もいる。また、マットの元恋人であるエレクトラ・ナチオスもデアデビルの正体を知っていたが、『ザ・ディフェンダーズ』ではビルの崩落に巻き込まれて死んだと考えられている。

ラントム神父やナディーム捜査官は明らかに死亡しているが、『デアデビル:ボーン・アゲイン』でエレクトラが復活することがあれば、デアデビルの活動にも大きな影響を与えることになるだろう。

パニッシャーは知っている?

デアデビルの正体を知っているかどうか、微妙なのがパニッシャーことフランク・キャッスルだ。直接マットがフランクに正体を明かした描写はないが、『デアデビル』シーズン2の最終回では屋上でマスクを外して戦うデアデビルの姿を隣のビルから目撃している。

暗い環境で二人の間には距離もあったが、フランクはスナイパーライフルのスコープでデアデビルが戦う姿を見ている。マットは裁判所等でフランクと会っているため、屋上でマットの顔がはっきり見えていればフランクはデアデビルの正体を知っているということになる。

パニッシャーことフランク・キャッスルは、『デアデビル:ボーン・アゲイン』にも登場することが発表されている。二人が再会すればこの件もはっきりするだろう。

ヴァネッサもキーパーソンに?

もう一人、微妙なのがヴァネッサ・マリアンナだ。元はアートギャラリーで働いていたが、ウィルソン・フィスクと恋に落ちて結婚。フィスクが逮捕された際に海外へ逃がされるが、シーズン3でFBIを牛耳ったフィスクがヴァネッサを呼び戻した。

二人が結婚式を挙げる日にデアデビルと偽デアデビル(ポインデクスター)が乱入し、上述のようにマットがフィスクに正体を明かした。この時、ヴァネッサもその場にいたが、ヴァネッサからマットの顔が見えていたかどうかは微妙なところだ。

この時マットは声色を変えたまま喋っており、フィスクと取引をする際に「カレン」「フォギー」ではなく「ペイジ」「ネルソン」と呼んでいる。それでも、二人とヴァネッサの安全が交換条件にされたことから、ヴァネッサはデアデビルがカレン・ペイジとフォギー・ネルソンに近い人物だということは察しただろう。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』では、ヴァネッサも復帰することが明かされている。ウィルソン・フィスクの切り札がデアデビルの正体とカレンとフォギーなら、マット・マードックの切り札はヴァネッサだ。最重要人物の一人であるヴァネッサがどんな立ち回りを見せるかという点にも注目しよう。

ドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』は2025年3月5日(水) よりディズニープラスで独占配信。

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『キャプテン・アメリカ:BNW』と『デアデビル:ボーン・アゲイン』までのMCU時系列まとめはこちらから。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』の配信スケジュールはこちらから。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』は物語を仕切り直す話もあったという。詳しくはこちらから。

ドラマ『エコー』最終回のネタバレ解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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