【用語解説】『オルタード・カーボン: リスリーブド』に出てくるスリーブ、スタック、エンヴォイって何?【ネタバレ】

©️Netflix

『オルタード・カーボン: リスリーブド』が配信開始

Netflixオリジナルアニメ『オルタード・カーボン: リスリーブド』。2020年3月19日(木)に配信を開始し、注目を集めている。声優陣には、鈴木達央、佐藤利奈ら、人気声優が集結。そのあらすじとキャストは以下の記事からご覧いただきたい。

使われた用語を解説

一方で、「オルタード・カーボン」シリーズは、ジェームズ・モーガンによるSF小説が原作で、Netflixを代表するオリジナルドラマでもある。アニメから「オルタード・カーボン」シリーズに入ったという人は、その魅力的な世界観に圧倒されつつ、聞きなれない用語も多かったことだろう。そこで今回は、既に『オルタード・カーボン: リスリーブド』を観た人のために、ネタバレありで作中に使われた用語を解説していく。言葉を知ることで、同作をさらに楽しめること間違いなしだ。

スリーブ / スタック

『オルタード・カーボン: リスリーブド』の作中でも解説されるが、「スリーブ」「スタック」は「オルタード・カーボン」シリーズの基本になるアイテムで、セットで覚えておくといいだろう。スリーブは“肉体”を意味し、英語で「Sleeve=容れ物」、スタックは意識を収容する手のひらサイズの装置のことで、英語で「Stack=積み重ね/堆積」という意味を持つ。なお、スリーブはドラマ版では「スリーヴ」と表記されている。

原作の舞台は現代から300年後で、ナディア・マキタがスタックを開発した後の世界だ (アニメ『オルタード・カーボン: リスリーブド』では原作から250年前 (つまり現在から50年後) を舞台にしている)。肉体と意識は分離され、人間はスリーブを乗り換えることで永遠の命を手に入れることに成功している。

一方で、これは命にも貧富の差をもたらしている。「メト」と呼ばれる富裕層はスリーブを乗り換え続け、何百年にも渡って生き続けているのだ。富裕層はスリーブだけでなくスタックが破壊されても「バックアップ」と呼ばれる精神の保管を行っているため、何度でも蘇ることができる。

ドラマ『オルタード・カーボン』のシーズン1では、スタックが開発された理由が明らかになる。アニメ『オルタード・カーボン: リスリーブド』では、主人公のタケシ・コヴァッチは“最高レベルの兵士の肉体”のスリーブに入るが、ドラマ版のシーズン2では、タケシ・はアンソニー・マッキーが演じた軍用スリーブに入っている。新たなスリーブに入った際に鏡で自身の姿を確認するのは「オルタード・カーボン」シリーズの恒例行事だ。

アニメ版のタイトルにもなっている「リスリーブド (resleeved)」とは、スリーブに入り直すことを意味している。これは、ヒデキ・タナセダの父が水本組を牛耳るために死を偽り何度も別のスリーブに入り直していたことを指していると思われる。

ニードルキャスト

「ニードルキャストさせてくれるって言ったじゃない」とヒデキ・タナセダに詰め寄るホリー・トグラム。「ニードルキャスト」とは、惑星間で精神だけを移動させる技術および行為のこと。タケシ・コヴァッチもニードルキャストで惑星ラティマーに送られたようだ。ニードルキャストを行う時は、スリーブはもちろん、スタックの物理的制約からも逃れ、惑星間を自由に移動することができる。

このため、「オルタード・カーボン」シリーズは様々な惑星を舞台に設定できる。ドラマ版のシーズン1では地球が舞台に、シーズン2ではハーランズワールドが舞台に、アニメ版では惑星ラティマーが舞台になっている。

タナセダ組 / ヒデキ・タナセダ

「タナセダ組」は、ドラマ『オルタード・カーボン』シーズン2に登場するヤクザの組織。ヒデキ・タナセダが組長だ。ヒデキ・タナセダは、コンラッド・ハーランらと共に入植したハーランズ・ワールドの建国者の一人。シーズン2では、タケシ・コヴァッチとヒデキ・タナセダが300年来の知人であると紹介されており、『オルタード・カーボン: リスリーブド』では二人のかつてのエピソードが語られる構図となっている。ヒデキは300年ほど組長の座に就いているようだ。

なお、ドラマ版エピソード2には、ヒデキのひ孫のユキトが登場する。

ハーランズ・ワールド

「ハーランズ・ワールド」はタナセダ組が拠点を置く惑星であり、タケシ・コヴァッチの生まれ故郷でもある。ドラマ版『オルタード・カーボン』のシーズン2はハーランズ・ワールドが舞台で、建国の秘密が明らかになる。『オルタード・カーボン: リスリーブド』では、「ハーランズ・ワールドでの遺恨」として、タケシ・コヴァッチが「サイトウ組を壊滅させた」と語られているが、ドラマ版ではそのストーリーは語られていない。

クウェルクリスト・フォークナー

VR空間上で、ヒデキ・タナセダは「クウェルクリスト・フォークナーと妹が死んで1年」と語る。クウェルクリスト・フォークナーとは、ハーランズ・ワールドの反乱軍の指導者で、タケシ・コヴァッチの師にあたる。原作小説からは大きく設定が変更されているが、ドラマ版シーズン1、シーズン2ではタケシとクウェルクリストの関係性を中心として物語が描かれる。

『オルタード・カーボン: リスリーブド』では、ケンことタケシ・コヴァッチが両親の影を追うホリー・トグラムに「死んだ人間の声に囚われているだけ」と言い放つ。クウェルクリスト・フォークナーの死とまだ向き合えていない時代のタケシ・コヴァッチが、クウェルクリストの存在を意識していることは確かだ。

CTAC (シータック)

CTACから今回の任務に送られたというジーナことレイリーン・カワハラ。CTAC (シータック) とは植民地戦術強襲部隊のことで、幼いタケシ・コヴァッチとレイリーン・カワハラの兄妹が拾われた組織でもある。幼い頃にレイリーンがCTACからヤクザに売り渡されたことなどから、タケシ・コヴァッチはCTACに対して恨みを持っている。『オルタード・カーボン: リスリーブド』では、タケシ・コヴァッチは「CTACに忍者スリーブ……最悪の仕事だ」とこぼしている。

レイリーン・カワハラ

『オルタード・カーボン: リスリーブド』でジーナと名乗っているレイリーン・カワハラは、タケシ・コヴァッチの実の妹。スリーブを乗り換えられるという設定から、この兄妹がお互いを認識できないという点もこの作品の醍醐味の一つになっている。

CTACによってヤクザに売られた後、レイリーンはタケシと再会し、後述の外交特例部隊・エンヴォイに加わる。レイリーンはCTACのエンヴォイ襲撃によって死んだかに思われていたが、実際には生き延びており、『オルタード・カーボン: リスリーブド』でも分かるように、再度CTACに加わっている。

『オルタード・カーボン: リスリーブド』では、CTACによるエンヴォイ襲撃から一年後の世界が描かれている。なお、タケシとレイリーンの幼少期の物語は、ドラマ版シーズン1の第7話で詳しく描かれている。

エンヴォイ

『オルタード・カーボン: リスリーブド』で「エンヴォイ反乱軍」として言及されているのは、反乱軍と連携する外交特例部隊。クウェルクリスト・フォークナーが率いる特殊部隊のことで、タケシ・コヴァッチとレイリーン・カワハラは、CTACとヤクザから逃げ延びた後にクウェルクリストに拾われ、エンヴォイとして訓練を受けていた。

エンヴォイは特殊な訓練を受けた伝説的な部隊であり、その生き残りであるタケシ・コヴァッチは「ラスト・エンヴォイ=最後のエンヴォイ」と呼ばれ、恐れられている。

AIホテル

今作で意外な活躍を見せるホログラフィックAIの鴎外。ドラマ版でも「AIホテル」のフロントであるポーが意外な活躍を見せる。ホテルの支配人であるAIは建物自体を自由に操ることができ、取り付けられたド派手な銃器で一斉射撃を行うシーンはドラマ版シーズン1からのオマージュだ。

リアルデス (RD)

ドラマ版で「RD」と呼ばれる「リアルデス」は、スタックそのものを破壊すること。つまり、この時代における本当の死=Real Deathを指す。スタックは首の後ろから挿入されているため、「オルタード・カーボン」の世界では、スタックが入っていると思われる首のあたりを狙撃することが多い。頭を吹っ飛ばしても協力者の手を借りてスリーブを乗り換えれば復活できるからだ。

ツギハギ男の歌

タケシ・コヴァッチが「一人で外にでちゃいけない、ツギハギ男に食われるぞ」と歌う「ツギハギ男の歌」は、ドラマ版シーズン1の回想シーンで登場する。父親から虐待を受けていた幼少期にタケシが妹のレイリーン・カワハラに歌って聴かせていた歌で、兄妹で創作したお話が元になっている。そのお話では幼い兄妹が父親に粉挽き機に入れられてバラバラになり、ツギハギ男が誕生したという設定になっている。

『オルタード・カーボン: リスリーブド』では、タケシがこのオリジナルソングを口ずさむことで、レイリーンはケンの正体がタケシであることを知る。

以上が、『オルタード・カーボン: リスリーブド』に登場する主な用語の解説と、ドラマ版との関連だ。アニメ版から「オルタード・カーボン」に入ったという人は、ドラマ版、延いては原作小説までチェックすると、更にその世界観を堪能できるだろう。

『オルタード・カーボン: リスリーブド』で声優を務めたキャストは以下の記事から。

アニメ『オルタード・カーボン: リスリーブド』はNetflixで独占配信中。

『オルタード・カーボン: リスリーブド』(Netflix)

ドラマ版『オルタード・カーボン』はシーズン2まで配信中。

『オルタード・カーボン』(Netflix)

シーズン2のショーランナーは、シーズン3の製作についても語っている。

リチャード・モーガンによる原作小説は、パンローリング株式会社より新装版が発売中。

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