萩尾望都が米“コミックの殿堂”入り タケダサナがアイズナー賞最優秀ペインター、伊藤潤二『死びとの恋わずらい』が最優秀アジア作品に | VG+ (バゴプラ)

萩尾望都が米“コミックの殿堂”入り タケダサナがアイズナー賞最優秀ペインター、伊藤潤二『死びとの恋わずらい』が最優秀アジア作品に

2022年のアイズナー賞発表

毎年サンディエゴで開催されているポップカルチャーの祭典、サンディエゴ・コミコン が開催され、“コミック界のアカデミー賞”と呼ばれるアイズナー賞の結果が発表された。この中で、優れた功績を残している漫画家を選出する“コミックの殿堂”に、『ポーの一族』(1972-)、『トーマの心臓』(1974)、『11人いる!』(1975)、『マージナル』(1985-1987)といったSF・ファンタジー作品で知られる萩尾望都が選ばれた。

萩尾望都は2020年と2021年もコミックの殿堂にノミネートされており、今回晴れて殿堂入りを果たした。日本の漫画家では2018年に殿堂入りした「うる星やつら」シリーズで知られる高橋留美子以来の殿堂入りとなる。『バルバラ異界』(2002-2005)で第27回日本SF大賞、『なのはな』(2011)および全ての作品で第12回センス・オブ・ジェンダー賞生涯功労賞など、数々の賞を受賞してきた萩尾望都に新たな栄誉が贈られることになった。

また、『モンストレス』(2015-)で知られるタケダサナ最優秀ペインター/マルチメディアアーティスト(本編作画)を受賞。日本出身のイラストレーターとしては初の受賞となった2018年に続き、二度目の受賞となった。タケダサナはSF最高賞の一つであるヒューゴー賞でも『モンストレス』でヒューゴー賞グラフィックストーリー部門3連覇を果たすなど、かねてより世界でその実力が高く評価されている。

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今回の受賞を受け、タケダサナは2022年5月に開設した自身のTwitterアカウントで、『モンストレス』のストーリーを手がけるマージョリー・リュウと同作のチームメンバー、そして読者への感謝を投稿している。

日本の作品では、伊藤潤二『死びとの恋わずらい』アイズナー賞最優秀アジア作品に選ばれた。伊藤潤二は2019年の『フランケンシュタイン』、2021年の『地獄星レミナ』『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』に続く4度目の受賞になる。今回の受賞を記念して、Webマンガサイトのソノラマプラスでは、『死びとの恋わずらい』日本語版の第1話と第2話を7月23日(土)から一週間限定で無料公開している。

2022年のアイズナー賞受賞者および受賞作はコミコン公式サイト(英語)でチェックできる。

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