『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』追加映像についてルッソ兄弟が語る
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)に新規映像を加え、2026年9月25日より全米の劇場で上映されている『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』。アンソニー&ジョー・ルッソ監督が、完結したはずの『エンドゲーム』を再び取り上げた理由と、12月公開の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』との関係について語っている。
以下の内容は、『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』の追加映像(INFINITY VISION版)についてのネタバレを含むのでご注意を。
以下の内容は、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』の追加映像に関するネタバレを含みます。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、サノスとの最終決戦を経てアイアンマンことトニー・スタークが死去。スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカもインフィニティ・ストーンを元の時代へ返した後、過去に残り、ペギー・カーターと人生を歩むことを選んだ。MCUの「インフィニティ・サーガ」を締めくくり、2008年の『アイアンマン』から続いてきたMCUの物語に一区切りをつけた作品だ。
米Marvel公式のインタビューでアンソニー・ルッソは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』を制作していた当時、その先の物語へつなげることを考えていたわけではなかったと説明している。ルッソ兄弟にとって『エンドゲーム』は、新たな物語の始まりではなく、それまで描いてきた複数の物語を終わらせるための映画だった。
そのため、『アベンジャーズ/エンドゲーム』を新たな視点から見直すことについては慎重になったという。しかし数年が経ち、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』へと発展していく物語を考えるようになったことで状況が変わる。アンソニー・ルッソによれば、『ドゥームズデイ』へ進む道筋を考える中で、「『エンドゲーム』で物語を置いてきた場所から、もう一度拾い上げる必要がある」と感じるようになったという。
そこで『エンドゲーム』と『ドゥームズデイ』をつなぐ役割を担ったのが、『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』だ。スティーブ・ロジャースとペギー・カーターが迎えた結末の後、追加映像ではロキが登場。さらに、ロバート・ダウニー・Jr.演じるヴィクター・フォン・ドゥーム/ドクター・ドゥームがブルース・バナーを訪ねる場面も描かれている。
そして、ドラマ『ロキ』(2021-) と映画『デッドプール&ウルヴァリン』(2024) でも舞台になったTVAでは、メビウス、ケイシー、ウロボロスらが、同時に多発するインカージョンによってマルチバースが崩壊していく様子を目撃する。
米ウォルト・ディズニー公式のインタビューでは、ジョー・ルッソはこのTVAのシーンについて、MCUでこれまで起きた出来事の中でも特に重大なものの一つだと説明。タイムラインの崩壊を防ぐことを目的とするTVAの目の前で、数千ものユニバースがわずかな時間で消滅しているとし、「何か破滅的なことが起きている」と語っている。
同記事では、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』で3つの異なるユニバースのヒーローたちが集結することも明かされている。アベンジャーズ、ファンタスティック・フォー、タロカン、サンダーボルツ、ワカンダ、X-MENといった異なる世界のキャラクターたちが初めて同じ物語の中で交錯していくことになる。
『アベンジャーズ/エンドゲーム:アンコール』は単なる再上映ではなく、『エンドゲーム』で一度完結した物語を、『ドゥームズデイ』で描かれるマルチバースの危機へとつなぎ直す役割を担っているようだ。
ロバート・ダウニー・Jr.をドゥーム役に起用した経緯
『エンドゲーム』と『ドゥームズデイ』をつなぐもう一つの大きな存在が、ロバート・ダウニー・Jr.だ。米Marvel公式の別のインタビューでアンソニー・ルッソは、ロバート・ダウニー・Jr.をヴィクター・フォン・ドゥーム役に起用した経緯について語っている。
ダウニー・Jr.は2008年の『アイアンマン』以来、トニー・スタークとしてMCUを牽引。『エンドゲーム』では自らを犠牲にしてサノスを倒し、その物語に幕を下ろした。そのダウニー・Jr.が『ドゥームズデイ』では、今度はドクター・ドゥームという異なるキャラクターを演じる。アンソニーによれば、ルッソ兄弟にとってドゥーム役にはダウニー・Jr.が当初から第一候補だったという。
そして、このキャスティングを検討した過程には、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)を制作した際との共通点があった。『シビル・ウォー』では、スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカとトニー・スターク/アイアンマンが対立。Marvel.comのインタビューでアンソニーは、当時ロバート・ダウニー・Jr.に対して、トニー・スタークとして出演しながら、スティーブ・ロジャースにとっての敵対者になることを求めたと振り返っている。
それまでMCUを代表するヒーローとして描かれてきたトニーを、観客から「悪者」とも受け取られかねない立場に置くことは、大胆な選択だった。しかしアンソニーは、ダウニー・Jr.について、驚かされることを好み、俳優として難しい状況に置かれることを恐れない人物だと説明。ヴィクター・フォン・ドゥームを演じてもらうことを考えた際にも、「非常によく似たプロセス」があったと語っている。
ヒーローとして長年親しまれてきたロバート・ダウニー・Jr.だからこそ、そのイメージを反転させること自体を新たな挑戦とする。ドクター・ドゥームへの起用には、『シビル・ウォー』でトニーをスティーブの対立軸に置いた際とも共通する考え方があるようだ。
ただし、トニー・スタークとヴィクター・フォン・ドゥームに物語上の直接的な関係が存在するのかは明らかにされていない。この点についてMarvel.comから尋ねられたアンソニーは、答えは映画館まで取っておきたいとの姿勢を示し、詳細を明かしていない。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』を制作した時点では、その先へ物語を続けることを考えていなかったというルッソ兄弟。それから数年を経て、『エンドゲーム』で終えた物語を再び拾い上げる必要が生まれ、『エンドゲーム:アンコール』によって『ドゥームズデイ』への道が作られた。そこではロバート・ダウニー・Jr.がドクター・ドゥームとしてどんな姿を見せてくれるのか、公開を楽しみに待とう。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は2026年12月18日(金)に劇場公開。
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