#10億ゲット 発売
第8回ハヤカワSFコンテストで優秀賞を受賞した『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』が2020年11月19日(木) に発売。“サイバー・ギャングSF”と銘打たれた同作は、AIの心を読み取り、認識を欺く技術を持つ人工知能技術者の三ノ瀬と、フリーランス犯罪者で映画マニアの五嶋の物語。三ノ瀬の技術を見込んだ五嶋は、自動運転化された現金輸送車の強奪を持ちかける。“ギークなふたり”が軽快なテンポで繰り広げるSFクライムコメディ小説だ。
同日に発売された十三不塔の『ヴィンダウス・エンジン』と共にハヤカワSFコンテストで優秀賞を受賞した『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』は、第9回創元SF短編賞で新井素子賞を受賞した「アドバーサリアル・パイパーズ、あるいは最後の現金強盗」を元にした作品。長編化にあたって各章に割り当てられたタイトルは「最後の現金強盗」「裏切り者のサーカス」「修士の異常な愛情」で、英題も合わせて各ジャンルの映画タイトルから引用されており、映画ファンにも楽しい小ネタが仕込まれている。
ハヤカワSFコンテスト応募時のタイトルは『電子の泥舟に金貨を積んで』で、『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』への改題は大きな話題となった。この改題の経緯については、著者本人がnoteにて経緯を明らかにしている。
「10億ゲット作者の思う『編集者は敵なのか』 」(竹田人造 note)
「人工知能」ランキング1位
『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』はAmazonの「人工知能」カテゴリの売れ筋ランキングで1位を獲得。2020年11月21日午後12時現在も、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(越川慎司, ディスカヴァー・トゥエンティワン) に次ぐ2位につけている。同カテゴリの新着ランキングでは現在も1位の座に君臨しており、AIに関する専門書と入門書が並ぶ中、圧倒的な存在感を見せている。
堂々のデビューを果たした著者の竹田人造は1990年生まれ。同年代の作家では、「いつかあの夏へ」で第1回かぐやSFコンテストで読者賞を受賞した佐伯真洋の英語デビューが決定したばかり。エンタメ小説の書き手としても高い評価を得る竹田人造の登場は、新世代のSF作家たちの活躍を更に盛り上げていくだろう。
『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』(ハヤカワ文庫JA) は、2020年11月19日(木)より発売中。
『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』と共に第8回ハヤカワSFコンテストで優秀賞を受賞した十三不塔『ヴィンダウス・エンジン』(ハヤカワ文庫JA) も発売中。