見どころは? 11月22日公開『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第2章 赤日の出撃』 | VG+ (バゴプラ)

見どころは? 11月22日公開『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第2章 赤日の出撃』

©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

新生・宇宙戦艦ヤマト、発進!

『ヤマトよ永遠にREBEL3199 第1章 黒の侵略』の公開から4か月。『第2章 赤日の出撃』の劇場上映が2024年11月22日(金)よりいよいよ始まる。『第1章』では登場しなかった「宇宙戦艦ヤマト」が満を持して発進する。その見どころを探った。

侵略者・デザリアムとは

イスカンダル事変と呼ばれるガミラス本星とイスカンダルの消滅から2年。宇宙戦艦ヤマトを含む第65護衛隊は解体され、乗組員は様々な部署に配置転換されていた。そんな折、太陽系外縁部からデザリアムの巨大移動要塞グランドリバースが地球に向かっていた。地球連邦防衛軍の上層部によって「オペレーションDAD」が発令されるも、内通者により防衛は失敗し、グランドリバースは地上に降り立つ。

古代進をはじめとするヤマト艦隊クルーは、「ヤマトに集結せよ!」という指令のもと、地球脱出を試みたが、最後の救助艇発進の際、タラップを駆けあがる森雪は、手を差し出した古代の眼前で落下してしまう。一方、宇宙戦艦ヤマトは、デザリアムの地球侵攻を見据えた地球連邦防衛軍・統括指令長官藤堂平九郎らによって存在が秘匿されていた。

地球から脱出した古代ら旧ヤマト艦隊クルーは、一路イカロス天文台に向かう。地球に取り残された森雪は、デザリアムのアルフォン少佐に介抱されていた。しかし、この事実を知らない古代進は失意のどん底にあり、宇宙戦艦ヤマト艦長としての責務を全うできるかどうか危ぶまれる状態である。

サーシャ・イスカンダル・古代

その「イスカンダルの欠片」と思われるのが、サーシャ・イスカンダル・古代。イスカンダル星の女王スターシャと古代進の兄・古代守の娘である。真田志郎が検疫のために地球外で育てている。『第1章』では、真田がサーシャに詩を読み聞かせるシーンがあり、大きな瞳が印象的だった。11月8日の完成披露舞台挨拶では、2歳の幼い姿が初めて披露されている。

『永遠に』では1年で17歳まで成長したサーシャは、真田志郎の姪・真田澪として小惑星イカロスで育てられた。叔父の古代進に淡い恋心を抱くが、自らの使命のため、デザリアムで短い命を散らす。いまだに根強い人気のあるキャラクターである。

もとよりファンの間では、どのような姿でサーシャが登場するのか、関心が高まっていた。オリジナルの設定ではない2歳の姿で、どのようなストーリーが描かれるのかは、本作『第2章』で明らかになるはずである。

なお、『REBEL3199』では、サーシャの声を潘めぐみが担当することが明らかになった。『永遠に』では潘恵子が演じており、母から娘へ役がリレーされたことにも注目が集まっている。

一方、潘恵子はマザー・デザリアムを演じる。『2205』で謎の「女の声」として潘恵子の声を聞いたファンの間には、衝撃が走った。マザー・デザリアムについては詳細が不明ではあるものの、総監督の福井正敏は、新キャスト発表の場で、サーシャとマザー・デザリアムの掛け合いは「いまのところは」ないと含みを持たせた。本作の中での母子の共演にも、期待が高まる。

森雪とアルフォン

さて、オリジナルシリーズ通り、負傷して地球にとどまることになった森雪。アルフォンのもとで介抱されているのも『永遠に』と共通する。だが、リメイクシリーズの森雪は強い。『第2章』冒頭から、アルフォンとともに部屋を訪れたイジドールの首にペンを突き付けて脅す。しかし、外見は少年のイジドールではあったが、身体を戦闘用に調整しており、雪を軽々と投げ飛ばした。

『永遠に』において、デザリアム人は頭部以外を機械に置き換えたサイボーグであった。アルフォンの最期に明らかになった事実だ。生物として衰退したデザリアム人が、人間の肉体を求めて地球へ侵攻していたのである。雪への想いはかなえられなかったが、雪の膝の上で絶命するアルフォンの姿には、涙を誘われた。

本作では、冒頭からデザリアム人の体が改造されていることが明示されている。「イスカンダルの欠片」を求めていることも含めて、デザリアムの本当の目的は謎である。そのうえで、森雪とアルフォンの関係性はどのように描かれるのだろうか。恋敵となった古代進とアルフォンが直接対峙するのかどうかも、興味のあるところだ。

ガミラスとボラー

『第1章』で、アスカの脱出をサポートした銀河は、月で建設中の第三バレラスに不時着してしまった。地球と同盟関係を結んでいるガミラスが、デザリアムとの戦闘に加担するきっかけに十分なりえる。なお、ガミラス星が破壊されてしまったにもかかわらず、『永遠に』では、ガミラスはデザリアムとの戦いに一切姿を見せなかった。

ボラー連邦も太陽系外縁・第11番惑星近海でデザリアムの巨大移動要塞・グランドリバースと遭遇している。その際、ガミラスにガルマン星を奪われた際の総督で、現・辺境巡視艦隊584 政治将校のボローズは「ウラリアの光」と驚愕の表情を見せている。

ボラー連邦にとって「ウラリアの光」とはいったい何か。また、ガミラスと敵対関係にあるボラーは、デザリアムの侵攻に合わせて地球を攻撃するのか。ガミラス星を破壊した敵であるデザリアムに、デスラー総統はどのように対応するのか。ガミラスとボラーの動きにも目が離せない。

新キャスト&完成披露舞台挨拶レポート

映画『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第2章 赤日の出撃』は2024年11月22日(金)より劇場上映開始。

『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第2章 赤日の出撃』公式サイト

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『ヤマトよ永遠にREBEL3199 第1章 黒の侵略』の見どころ解説はこちらから。

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』までの作品の振り返りはこちらから。

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-』の振り返りと『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』のみどころはこちらの記事で。

 

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揚羽はな

ゲンロン大森望SF創作講座出身。「Meteobacteria」にて第6回日経「星新一賞」優秀賞を受賞。Kaguya Planetに掲載された短編「また、来てね!」がきっかけとなり、2021年、日本SF作家クラブ入会。2022年、第26代事務局長に就任。「形態学としての病理診断の終わり」(『AIとSF』早川書房)など短編執筆のほか、『SF作家はこう考える 創作世界の最前線を訪ねて』(Kaguya Books)に対談で参加している。

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