『ラブ、デス&ロボット』シーズン3は5月20日配信
Netflixの人気アニメシリーズ『ラブ、デス&ロボット』シーズン3より、公式予告が公開された。『ラブ、デス&ロボット』はケン・リュウやジョン・スコルジーといった人気SF作家の短編小説等を原作にしたSFアニメアンソロジー。2019年3月にシーズン1の配信を開始し、大人向けのアニメ表現で人気を集めると、パンデミックを経て2021年5月にシーズン2の配信がスタート。シーズン2の予告と共にシーズン3製作が発表されていた。
『ラブ、デス&ロボット』シーズン3はシーズン2配信から約1年後にあたる2022年5月20日(金)。18のエピソードが収録されたシーズン1、8つのエピソードで構成されたシーズン2に続き、シーズン3では9つの新たなストーリーが配信される。
最初に紹介されている巨大なカニが登場する作品は、映画『エイリアン3』(1992) 『ファイ・クラブ』(1999)『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008) などで知られるデヴィッド・フィンチャー監督が指揮をとった「Bad Traveling」。原作はイギリスのSF作家ニール・アッシャーの作品だ。
続く「The Very Pulse of the Machine」は、SF作家マイクル・スワンウィックの1999年ヒューゴー賞受賞作「死者の声」(1998) を映像化した作品。独特な世界観のアニメーションを手掛けたのは日本のアニメスタジオのポリゴン・ピクチュアズだ。
「In Vaulted Halls Entombed」はアラン・バクスターの作品が原作。『ラブ、デス&ロボット』シーズン1で「ラッキー・サーティーン」の監督を務めたジェローム・チェンが手がける「Jibaro」はアルベルト・ミエルゴ監督・脚本。アルベルト・ミエルゴはシーズン1「目撃者」でも監督・脚本を手がけ、エミー賞やアニー賞を受賞した。
ティム・ミラー監督が手がける「Swarm」はサイバー・パンクの旗手であり、ウィリアム・ギブスンとの合作『ディファレンス・エンジン』(1990) などで知られるブルース・スターリングが1982年に発表した「巣」が原作。「巣」は日本オリジナル短編集『蝉の女王』(1989, ハヤカワ文庫SF, 小川隆 訳) に収録されている。40年前に発表されたSF小説が最新の映像技術で映像化される。
「Mason’s Rats」もニール・アッシャー原作の作品。ニール・アッシャーはシーズン2の「荒野のスノー」と合わせて、『ラブ、デス&ロボット』3作目のアニメ化作品。そして、「Three Robots: Exit Strategies」はお待ちかね、シーズン1の人気作品「ロボット・トリオ」の続編だ。原作はもちろん「老人と宇宙」シリーズで知られるSF作家のジョン・スコルジー。今回は自ら脚本も手掛けている。
「Kill Team Kill」は、『カンフーパンダ2』(2011)、『カンフーパンダ3』(2016)で監督を務めたジェニファー・ユー・ネルソンが指揮をとる。原作はジャスティン・コーツ。ジェニファー・ユー・ネルソンは、『ラブ、デス&ロボット』シーズン3の全エピソードを統括するスーパーバイジング・ディレクターでもある。
「Night of the Mini Dead」はジェフ・ファウラーとティム・ミラーが原作を手掛けた作品。ジェフ・ファウラーは2020年に映画『ソニック・ザ・ムービー』で長編監督デビュー。米国では続編の『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』も公開された。ティム・ミラーは両作で製作総指揮を務めている。
映像の最後には「ロボット・トリオ」のK-VRCが「奴らはロボットに意地悪だったからロボットに殺されたんだ」と笑う姿が。
『ラブ、デス&ロボット』は、『デッドプール』(2016) の監督として知られるティム・ミラーと、『エイリアン3』などのSF映画の監督でも知られるデヴィッド・フィンチャーが製作総指揮を務めるシリーズ。エミー賞では11の部門を受賞する高い評価を得た。シーズン3では、どんな物語を届けてくれるのだろうか。
アニメ『ラブ、デス&ロボット』シーズン3は、2022年5月20日(金)より、Netflixで独占配信。
シーズン1のアニメーションのメイキング映像はこちらから。
ケン・リュウ原作「グッド・ハンティング」のアニメを手掛けた韓国のアニメスタジオの紹介はこちらから。