Kaguya Planetにて、パレスチナ特集の三作品を一般公開中! | VG+ (バゴプラ)

Kaguya Planetにて、パレスチナ特集の三作品を一般公開中!

Kaguya Planetにて、パレスチナ特集の三作品を無料で一般公開開始!

オンラインSF誌 Kaguya Planetにて、特集「パレスチナ」に掲載した、パレスチナを舞台にしたSF・ファンタジーの短編小説を3編、無料で公開しています! パレスチナを知ることができる短編小説で、いずれも下記のリンクから読むことができます。

また、こちらの3編に加えて、編集部による解説や、パレスチナ問題にまつわるブックレビューやコラムを収録した『Kaguya Planet vol.2 パレスチナ』を好評発売中。収録している小説をより深く味わえる構成となっています。

ウェブマガジンKaguya Planetでは毎月、SF短編小説を配信中! 掲載した作品は、三ヶ月に一回、マガジン『Kaguya Planet』として刊行します。Kaguya Planetの会員になると、配信している短編小説を先行公開に読むことができたり、マガジン『Kaguya Planet』が無料で届いたり、イベントに割引価格で参加できたり……。魅力的な特典が盛りだくさん! 会員登録してKaguya Planetに応援をよろしくお願いいたします。

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ズィヤード・ハッダーシュ「ここの外では」(佐藤祐朔訳)

物語の語り手は〈書き手〉に、外の世界について尋ねる。何かが崩れる鋭く荒々しい音や、人々の叫び声はなんなのか。祈りの声は誰のためのものなのか。外で起きていることを語り手は知りたいと思い、〈書き手〉に嗅覚や視覚などの感覚を求める。徐々に明らかになっていく、外の世界でのできごと。その光景は、その音は世界にとってどんな意味を持っているのか。何が起きていて、語り手をどんな運命が待ち受けているのか。短くも切実な物語。

ズィヤード・ハッダーシュ
1964年イェルサレム生まれのパレスチナ人作家。高校の国語教師としてキャリアをスタートし、短編小説を中心に新聞などで作品を発表。現在までに12の短編集を出版。パレスチナ文学賞ほか数々の賞を受賞し、またノミネートされている。国際文学コンベンションへの登壇講演、朗読会などの活動も行う。現在はパレスチナのヨルダン川西岸地区在住。

ソニア・スライマーン「ムニーラと月」(岸谷薄荷訳・佐藤まな監訳)

舞台は遠い昔、パレスチナの涸れ川に抱かれた村。村を見下ろす柘榴の木が月明かりに照らされて美しい夜に、ジンニーエ(女性のジン)のムニーラは月を相手に嘆いていた。「地上にも、地下の世界にも、私と恋人になってくれる女性はいないの」。すると、どこからか「私がいるよ」という声が聞こえてきて……。愛を求める心、自分のセクシュアリティを肯定して生きていくことに対して勇気をもらえるロマンタジー。

ソニア・スライマーン
パレスチナ系、アメリカ在住の作家。パレスチナの民話や伝承を題材としたファンタジーやSF作品を多く発表している。作品は英語で読めるアラブの文芸を紹介しているメディアArablit、アフリカ系作家によるSF雑誌FIYAHのパレスチナ特集、そのほかFANTASY Magazine、Lackington’sなどさまざまな媒体に掲載されている。

タスニーム・アブータビーフ「継承の息吹」(岸谷薄荷訳・佐藤まな監訳)

大気汚染が深刻化し、パーソナルIDが付与されたガスマスクである「ライフマスク」が手放せなくなった未来。ガザに暮らす少年アフメドは、とある「復讐」を果たすため、町で工務店を営む男性ユーセフのもとを訪れ、工務店で働きながら機会を伺っている。ある日、終業後のユーセフのあとを尾けたアフメドは、彼の秘密を目にすることとなる……。

タスニーム・アブータビーフ
1996年パレスチナ・ガザ生まれ。ガザのアル=アズハル大学を卒業したのち、2018年にアメリカに移住。2015年にスウェーデンとガザの文化交流を目的とした団体Novell Gazaが主催のNovell Gaza短編賞を受賞し、受賞者アンソロジーである『Novell Gaza 2』に作品が掲載。現在はマサチューセッツ州で歯科医をしながら執筆活動をしている。

『Kaguya Planet パレスチナ』好評発売中

特集:パレスチナ
2023年10月7日以降、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃が激化しています。この攻撃は、決して10月7日に突然始まったものではなく、70年以上にわたる迫害と虐殺の歴史とひと続きの民族浄化です。そして、この惨状を招いてしまった責任の一端は、植民地主義や深刻な人権侵害をずっと見て見ぬふりしてきた国際社会にあります。

日本でSFに携わるメディアとして果たすべき責任は何か。そう考えて、「語りと報道の偏りに抗して」と題して、これまで日本にあまり届けられてこなかった、パレスチナのSFを紹介する特集を組みました。
特集では、パレスチナ人作家、パレスチナにルーツのある作家による、パレスチナを舞台にした小説を掲載している他、編集部による解説やテーマに関連したコラムを掲載しています。

コンテンツ
⚫︎小説
ズィヤード・ハッダーシュ「ここの外では」(佐藤祐朔訳)
ソニア・スライマーン「ムニーラと月」(岸谷薄荷訳、佐藤まな監訳)
タスニーム・アブータビーフ「継承の息吹」(岸谷薄荷訳、佐藤まな監訳)
牧野大寧「城南中学校生徒会役員選挙『カレーVSラーメン』」
⚫︎コラム
井上彼方「SFとイスラエルとパレスチナ」
堀川夢「英語で読むパレスチナのSF」
齋藤隼飛「プレイヤーへの期待、その裏にあるキュレーターの責任」
鯨ヶ岬勇士「スーパーヒーローはどこにいるのか。それはあなたかもしれない。」
⚫︎PICK UP
『野球SF傑作選 ベストナイン2024』
『SF作家はこう考える 創作世界の最前線をたずねて』
⚫︎インタビュー
映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』総監督・村瀬継蔵&特撮監督・佐藤大介 インタビュー
SF作家対談 天沢時生×水町綜「不良とバイクとSFと」
⚫︎イベントレポート
IMAGINARC 想像力の音楽
⚫︎VGプラスの活動報告

サイズ:A5
ページ数:108ページ
一般価格:1650円(税込)
ISBN:978-4-911294-01-7

『Kaguya Planet vol.2 パレスチナ』は、Kaguya Planetのオンラインストアと、書店で販売中です。取り扱い書店一覧は以下の通りです。

※『Kaguya Planet vol.2 パレスチナ』の売り上げの一部は、国際連合パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄付します。

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