ネタバレ考察『プレデター:バッドランド』ティアは何者? エル・ファニングが語った背景、アンドロイドの系譜は? | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『プレデター:バッドランド』ティアは何者? エル・ファニングが語った背景、アンドロイドの系譜は?

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『プレデター:バッドランド』公開

「プレデター」シリーズ最新作『プレデター:バッドランド』が2025年11月7日(金) より日米で同時公開され、全米首位を獲得。初週末の興行収入はシリーズ史上最高記録を更新し、公開一週間で全世界興収は9,000万ドル(約139億円)を突破している。

話題となっている『プレデター:バッドランド』だが、アンドロイドの役を演じたエル・ファニングにも注目が集まっている。エル・ファニングが演じたティアとは、どんなキャラクターだったのか、今回はエル・ファニングのコメントも踏まえてネタバレありで考察していこう。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『プレデター:バッドランド』の内容に関するネタバレを含みます。

『プレデター:バッドランド』ティアとは

感受性を持つティア

映画『プレデター:バッドランド』に登場するティアは、地球のウェイランド・ユタニ社から派遣されてきたアンドロイドだ。ウェイランド・ユタニ社のチームには人間がおらず、AIのマザーとアンドロイドだけで任務に取り組んでいる。

『プレデター:バッドランド』の舞台は、地球からほとんど人間がいなくなったとされる『エイリアン4』(1997) よりも未来、つまり第1作目よりも200年以上後となっている。もはや世界に人間が存在していない可能性もあるが、ティアは序盤でか弱い人間の代わりにゲンナ星の任務に就いたと話している。

ティアたちの部隊は少し前にカリスクに襲撃され、ティアは上半身のみの身体となっている。そこでカリスクを狩るためにゲンナ星にやって来たプレデター/ヤウージャ族のデクと出会い、歩けないティアはカリスク狩りに協力する代わりに“ツール”としてデクの旅に同行することになる。

ヤウージャを専門に研究しているというティアは、デクとコミュニケーションを取ることができ、旅中でゲンナ星の生態について様々な知識を与えていく。地球に住む狼の群れのリーダーは群れを守る存在である、という話も含め、後にデクに大きな影響を与えることになる。

デクの兄の話を聞き、自分の片割れのアンドロイド・テッサを姉妹だと考えるようになったり、旅の中で出会った青いお猿のような生き物に「バド」という名前をつけたり、ティアには豊かな感受性が備え付けられている。後に明らかになるが、この星の生き物を理解するためにティアには感受性がプログラミングされていたのだった。

ティアのその後

しかし、実はティアはデクを利用しており、自身の下半身と通信装置がある場所まで辿り着くと、そこでテッサたちに連絡を入れる。デクはカリスクを狩ろうとしていたが、ティアたちウェイランド・ユタニ社の狙いもカリスクだったのである。

一度はデクと決裂したティアだったが、捕獲されたデクがテッサによって標本にされることが分かる。ここでテッサはティアを助けたことを後悔していると明かし、テッサは「リーダーは群れを守る者」という定義から外れてしまう。

姉妹としての絆も否定され、ティアはデクの逃走を援護。その後、デクはティアの下半身の助けを借りてティアの解放にも成功する。「群れを守る」を実行したのはデクだったのだ。

最後のシーンではヤウージャの惑星にティアもついてきている。特に役割はないのだが、ヤウージャを専門としていると言っていたので、この惑星に一度来てみたかったのかもしれない。まぁでも、デクが「本当の家族(clan)」と表現したこの3人は一緒に動くのが当たり前になっているのだろう。

ティアのバックグラウンドは?

エル・ファニングが語ったティアとテッサ

『プレデター:バッドランド』でティアとテッサを演じたのはエル・ファニング。ダコタ・ファニングと共に姉妹で俳優をしていることでも知られるエル・ファニングは、これまでに『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008) や『マレフィセント』(2014) といったSF・ファンタジー映画に出演してきた。2025年にはゲーム『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』にもトゥモロウ役で出演している。

子役時代を含め様々なキャラを演じてきたエル・ファニングだが、『プレデター:バッドランド』ではティアとテッサという二人のアンドロイドを演じることに。冷静で感情を持っていないように見えるテッサと、好奇心旺盛で豊かな感受性を持つティアを見事に演じ分けている。

Colliderでは、エル・ファニングはティアを演じる際のチャレンジとして、木に吊されたり、山を登ったりする身体的な点と、ヤウージャの言葉を話すデクとの会話のリズムなどを挙げている。加えて、これまでの「エイリアン」シリーズで様々な俳優がアンドロイドを演じてきたことにも触れている。

ウェイランド・ユタニのシンセ(アンドロイド)を演じて、これまでアンドロイドを演じてきた俳優の皆さんに自分が加わるというのは、とても象徴的なことでした。非常に光栄であると同時に、私たちの作品ならではの個性も欲しかったんです。ロボットのように感じられる一方で、強い個性を持たせる必要がありました。なぜなら、本作には人間が登場しないので、(観客が)繋がっていると感じられる要素が必要だったからです。

エル・ファニングは、デクとテッサのコンビについては「共に壊れた生き物」と表現する一方で、テッサについては「悪役ではあるけれど、ただただ会社のために働いている」「ミッションを遂行しようとしているだけ」と解説している。劇中ではテッサにも感受性を与えられていることに触れられている。デクの処遇についてエッサがマザーに嘘をつくシーンもあり、テッサからはティアとは逆の方向で人間らしさが感じられる。

ティアはハイブリッド?

『プレデター:バッドランド』では、ティアのオリジンについては触れらることがなかった。本作の公開直前に配信されたドラマ『エイリアン:アース』(2025-) シーズン1では、ウェイランド・ユタニ社のライバル会社になるプロディジーが登場。同社が、人間の精神をアンドロイドに移植した“ハイブリッド”を開発したことが明かされた。

『エイリアン:アース』の冒頭では、①身体の一部が機械になっている人間のサイボーグ②人工知能体のシンセ(アンドロイド)③シンセに人間の意識を取り込んだハイブリッドの三種類が“不死の存在”として紹介された。もしティアがサイボーグかハイブリッドであれば、人間としての過去が存在するのである。

『プレデター:バッドランド』では、エル・ファニングの発言にもある通り、ティアはシンセ=アンドロイドとして描かれている。つまり人間としての過去を持たない、AIを搭載したロボットということだ。

一方で、ダン・トラクテンバーグ監督は『エイリアン:アース』の内容を知らないまま『プレデター:バッドランド』の制作に取り組んでいたことを明かしている。ウェイランド・ユタニ社がハイブリッドの技術を獲得しており、ティアがハイブリッドだったという設定は後付けでも成立し得る。

「アンドロイド2世」の設定復活も?

また、『エイリアン4』ではアンドロイドが生み出したアンドロイド、「アンドロイド2世」も登場する。アンドロイド2世は産業を救う存在だと考えられていたが、人間がアンドロイドに指示されることを嫌い、政府はアンドロイド2世を回収(リコール)したとされている。

『プレデター:バッドランド』は『エイリアン4』よりも後の時代が舞台になっているため、ティアがシンセだったとしても、アンドロイド2世である可能性はある。アンドロイド2世の特徴は人間よりも人間らしく、相手が政府であっても不当な計画を阻止しようとする自由意志を持っている。ティアにピッタリ当てはまる特徴だ。

ティアのバックグラウンドが明らかになることはあるのか、「プレデター」シリーズの続編と共に今後の展開と期待しよう。

映画『プレデター:バッドランド』は2025年11月7日(金) より全国公開。

『プレデター:バッドランド』公式

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Source
Collider

『プレデター:バッドランド』のラストの解説&感想はこちらから。

監督が明かした『プレデター:バッドランド』のシリーズにおける時系列の解説はこちらから。

監督が明かしたラストの意図と続編への布石についてはこちらの記事で。

監督が語った『エイリアンVS.プレデター3』制作の可能性についてはこちらから。

『プレデター:バッドランド』と前2作との繋がりについての考察はこちらの記事で。

【ネタバレ注意】『エイリアン:ロムルス』ラストの解説&考察はこちらから。

「エイリアン」シリーズの『エイリアン:ロムルス』までの時系列解説はこちらから。

「エイリアン」シリーズのアンドロイドの系譜の解説&考察はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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