Amazonの新SFドラマ『Solos〜ひとりひとりの回想録〜(原題:Solos)』
Amazonプライムビデオより、新たなSFドラマアンソロジー『Solos〜ひとりひとりの回想録〜(原題:Solos)』の日本配信が2021年6月25日(金) 午前9時より始まる。アメリカでは5月21(金)から配信が始まっていた『Solos』は2020年10月に製作が報じられており、Netflixの人気SFドラマアンソロジー『ブラック・ミラー』(2011-) と同じ形式の作品になるとされていた。
ブラックユーモアを交えて近未来を描く『ブラック・ミラー』に対し、『Solos』で描かれるのは、近未来における人のつながり。様々な立場と事情から孤独に直面し、他者と対峙する人々を全7話で描き出す。5月10日(月) には米本予告編が公開。登場人物達が一人たたずむ姿が特徴的な映像の構成となっている。
『Solos』あらすじ&キャスト
Solos arrives May 21 with a message: We are never truly alone. Every episode features an inspiring performance from one actor and reminds us that even in our most isolated moments, we are all connected.
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— Prime Video (@PrimeVideo) April 19, 2021
『Solos』の最大の特徴は豪華出演キャストだ。第1話の主人公を演じるのは、『レ・ミゼラブル』(2012) でアカデミー助演女優賞を受賞したアン・ハサウェイ。タイムトラベルの方法を発見した天才科学者のリアを演じる。
第2話に登場するのは、Disney+『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) でも見事な演技を見せたアンソニー・マッキー。主人公のトムは余命わずか。残された家族のために自身の分身となる存在を生み出す製品を購入する。
第3話は、『エリザベス1世 〜愛と陰謀の王宮〜』(2005) でエリザベス1世を演じ、『クィーン』(2006) でエリザベス2世を演じてアカデミー主演女優賞を受賞したヘレン・ミレンが主演を務める。主人公のペグはたった一人で宇宙船に乗り、宇宙の彼方へ向かう。その道中、旅に出るまでの道のりについて思いを巡らせる。
第4話の主演はNetflixドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』(2013-2019) でエミー賞ドラマシリーズ助演女優賞を受賞したウゾ・アドゥーバ。サシャはパンデミック下で引きこもり生活を送って数年が経つが、パンデミックが過ぎ去ったことを信じられずにいた。
第5話では『ハスラーズ』(2019) で主演を務めたコンスタンス・ウーが登場。ジェニーは長い間待合室にいる理由が分からずにいる。彼女は次第に過去に犯した過ちへの報いではないかと考え始める。予告編ではマガジンを破り捨てる場面も映し出されている。
第6話ではドラマ『スリーピー・ホロウ』(2013-2017) で準主役を演じ、Netflix『ブラック・ミラー』の「ストライキング・ヴァイパーズ」でアンソニー・マッキーと共演したニコール・ベハーリーが登場。妊娠しているネラは森の中で暮らしている。自宅で出産しようとするネラを予期せぬ困難が襲う。
最終話の第7話は、唯一二人の俳優が主演を務める。『ミリオンダラー・ベイビー』(2004) でアカデミー助演男優賞受賞、『ショーシャンクの空に』(1994) など様々な作品での名演技で知られるモーガン・フリーマンと、映画『美女と野獣』(2017) で野獣、ドラマ『レギオン』(2017-2019) でレギオンを演じたダン・スティーヴンスだ。スティーヴンス演じるオットーは自分が何者なのか、過去に何をしたのかを思い出すことができない。フリーマン演じるスチュアートが助言を与える。
「人のつながり」をテーマに据えて一人の人物に焦点を当てる物語は、パンデミック下の撮影にも適している。基本的に一人の人物が一つのロケーションで語りを見せる構成となっており、実力派俳優たちの演技に期待が高まる。
『Solos』の製作を手がけるのはAmazonで『ナチ・ハンターズ』(2019-) を手掛けたデビッド・ウェル。各話監督には、『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2009) のサム・テイラー=ジョンソンや俳優で映画監督のザック・ブラフ、ドラマ『ウォッチメン』(2019) に参加しMCU『ブレイド(原題)』の脚本を務めるステイシー・オセイ=クフォーらが名を連ねる。
Amazonプライムビデオは近年SF作品への投資を続けており、『ザ・ボーイズ』(2019-) や『アップロード〜デジタルなあの世へようこそ〜』(2020-) など、人気SFドラマを生み出してきた。一方で、『フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ』(2017-2018) やシモン・ストーレンハーグ原作の『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』(2020) といったオリジナルSFドラマアンソロジーについては、シーズン2の話が聞こえてこない。
ハートフルな物語を届けるAmazon『Solos』は、ダークな物語を提示するNetflix『ブラック・ミラー』のような人気シリーズになれるだろうか。
ドラマ『Solos〜ひとりひとりの回想録〜(原題:Solos)』は2021年6月25日(金)の午前9時より日本で配信開始。米国では5月21日(金)より配信されている。
Amazonプライムビデオでは、ケン・リュウ原作のSFドラマ『ザ・クリーナーズ(原題)』やオクティヴィア・バトラー原作のSFドラマ『ワイルドシード(原題)』のドラマ化が進んでいる。