劇場版『名探偵コナン』シリーズ29作目、「ハイウェイの堕天使」公開
アニメ『名探偵コナン』(1996-) の劇場版シリーズ29作目『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』が2026年4月10日(金)に公開された。多くのファンが公開を待ち望んでいた本作だが、同じくらい待ち望んでいたのがエンドクレジット後の2027年の予告編だろう。
劇場版『名探偵コナン』シリーズでは、作品ごとにエンドクレジット後、次の年に公開される映画の予告編とも言える場面が流れるのが特徴だ。特に、2027年に公開される劇場版『名探偵コナン』はシリーズ30作目という大きな節目のエピソードとなる。
本記事では『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』のエンドクレジット後に流れた2027年公開の劇場版『名探偵コナン』シリーズ30作目の予告編について、今後の展開の考察を述べていこう。なお、以下の内容には『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』のエンドクレジット後のネタバレが含まれるため、本編鑑賞後に読んでいただきたい。
以下の内容は、映画『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』の内容に関するネタバレを含みます。
Contents
2027年、劇場版『名探偵コナン』シリーズ第30作目考察
2027年は「ホームズの黙示録」のリメイクか?
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』のエンドクレジット後に流れたのは、ファンの中でも人気の高いエピソードである「ホームズの黙示録」で、工藤新一が毛利蘭にプロポーズする場面だった。
「ホームズの黙示録」はイギリスの富豪ダイアナ・キングストンの猫を見つけたお礼でイギリス・ロンドンへ旅行することからはじまる。偶然にもウィンブルドンテニス選手権の会場を狙った国際テロリストのハーデス・サハラの爆弾事件に巻き込まれたコナンは、テニス選手のミネルバ・グラスや両親である工藤優作・有希子の力を借りて解決のため奔走する。
このあらすじだけ見ると、爆発する展開の多い劇場版『名探偵コナン』として、リメイクにうってつけの題材と言えるだろう。しかし、「ホームズの黙示録」は原作・アニメを通して、これまであまり触れて来なかった江戸川コナンの問題が浮かび上がってくるエピソードだ。それは、この世に江戸川コナンという人物は存在しないという事実である。
APTX4869の解毒薬
そもそも、江戸川コナンというキャラクターは黒ずくめの組織のジンにAPTX4869を飲まされて幼児化した工藤新一が、毛利蘭に名前を聞かれて咄嗟に名乗ったものだ。そのため、初めから戸籍など存在しないのである。
「ホームズの黙示録」では最初、コナンはシャーロック・ホームズの舞台となったロンドン旅行に喜ぶものの、事情を知る者たちから「どうやって存在しない江戸川コナンとして渡英するつもりなのか」と突っ込まれる。江戸川コナンとしてはパスポートも作れないという事実にぶつかるが、ここでコナンは灰原哀からAPTX4869の解毒薬をもらう。
それにより、一時的に工藤新一に戻り、その姿として渡英し、ロンドンでは江戸川コナンとして過ごして帰国時にだけもう一度、工藤新一に戻るという計画を立てる。しかし、頭の切れる名探偵といっても中身は正義感にあふれる高校生だ。目立ってはいけない、ある意味密航者でもあるにも関わらず、コナンは爆弾事件解決のために動いてしまう。
その上、コナンは帰国用のAPTX4869の解毒薬を利用し、工藤新一の姿に戻ると毛利蘭に告白までしてしまうのだ。このことは薬を渡した灰原哀も予想していたようで、ロンドンにいる工藤優作・有希子夫妻に解毒薬の予備を渡していたが、薬を乱用することを非難している。
とくに灰原哀からきつく言われたのが、解毒薬の副作用の問題で、薬を使用すればするほど効果の持続時間は短くなるというものだ。この問題は後々の「紅の修学旅行」で響き、コナンは工藤新一としていられる時間が短くなったため、服部平次などの手を借りてどうにか誤魔化さなければならなくなっている。
毛利蘭への愛の告白は残酷?
「ホームズの黙示録」はずっと恋人一歩手前だった工藤新一と毛利蘭が正式にカップルになったエピソードでもある。しかし、これは灰原哀からはある意味では残酷な仕打ちではないかと言われている。
それもそのはず、コナンが工藤新一の姿を維持できるのは非常に短い。その上、生きていることが周囲に知られたら黒ずくめの組織が追ってくることは確かだ。それにもかかわらず、工藤新一として毛利蘭に告白することは、彼女を待たせるだけなのではないかというものだ。
また、同じく指摘されているのがコナンは工藤新一の姿でも事件があれば首を突っ込んでしまうことだ。「紅の修学旅行」ではAPTX4869の解毒薬を服用して工藤新一に戻った状態で推理を披露してしまい、その存在がブログに書き込まれている。その結果、黒ずくめの組織のナンバー2のラムの候補者である黒田兵衛、若狭留美、脇田兼則の3人全員に工藤新一の生存が発覚してしまった。
30作目記念は原点であるロンドンへ?
原作本編のリメイクは初?
これまでの劇場版『名探偵コナン』は、本編で断片的にしか語られていなかった要素を広げた展開などをしてきた。テレビスペシャルで第1話を描き直した『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』(2016)があったが、本編の「ホームズの黙示録」の映画リメイクとなると、初の試みとなる。
そのため、もしかすると、「ホームズの黙示録」の後日談という後付けになるのかもしれない。このエピソードでは、コナンがアポロ・グラスという少年に自分はホームズの弟子だと名乗る、毛利蘭との交際を始めるなど、新しいスタートを切るきっかけとなった。
2027年の劇場版『名探偵コナン』では、ホームズの弟子として再び渡英したコナンが、ロンドンで新しい事件を解決する物語になるのかもしれない。そうなると、日本警察はほとんどかかわってこなくなるので、新キャラクターも多く登場すると考察できる。
MI6の本格登場か
また、舞台がイギリスとなればイギリスの秘密情報部MI6(SIS)の登場が期待できるだろう。『名探偵コナン』においては、MI6は赤井秀一、羽田秀吉、世良真純の両親であるメアリー・世良と赤井務武が所属している組織であり、コナン同様、黒ずくめの組織を追っていることが明らかにされている。
現在、明らかになっているMI6の構成員は、APTX4869によって幼児化したメアリー・世良、羽田浩司殺害犯を追って消息を絶った赤井務武、処刑されてしまったスタウトの3名だ。とくに赤井務武に関してはアニメで羽田浩司殺人事件が2026年6月7日より4週連続で「17年前の真相」として放送される。
このエピソードは黒ずくめの組織の根幹にかかわる重要なエピソードである。そのことから、その事件を捜査していた赤井務武を登場させて、2027年の劇場版『名探偵コナン』シリーズ30作目を重要な作品とするため、舞台をイギリスにする可能性は高いと考察できる。
コナンの密航方法
また、コナンがイギリスに行く方法としてAPTX4869の解毒薬以外での方法も、劇場版『名探偵コナン』で確立された。それが2019年公開の『名探偵コナン 紺青の拳』での一幕で、この作品の舞台はシンガポールだ。
パスポートを持たないコナンがどのようにシンガポールに行けたのかというと、怪盗キッドがコナンを眠らせ、X線を通さないスーツケースに入れて不法入国させるというものだった。この際、コナンはシンガポールにはいないはずの人物であるため、アーサー・ヒライという偽名で活動している。
コナンと怪盗キッドの関係は2024年公開の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』で深掘りされている。その真相を当事者である2人が知るかは定かではないが、両者は黒ずくめの組織との戦いでは手を組むことも多いため、2027年の劇場版『名探偵コナン』シリーズ30作目では、怪盗キッドの手を借りとイギリスに渡る可能性も考察できる。
毛利蘭を演じるのは誰?
ファンとして気になるのは、2027年の劇場版『名探偵コナン』シリーズ30作目で工藤新一が毛利蘭に告白した「ホームズの黙示録」を題材にした場合、毛利蘭は誰が演じるのかということだ。なぜなら、現在、毛利蘭役の山崎和佳奈は病気療養に入っており、代役として岡村明美が毛利蘭を演じている。
しかし、『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』のエンドクレジット後に流れた予告編では毛利蘭の台詞は山崎和佳奈が担当している。これは予告編だけ前撮りしたのか、それとも映画本編も一部前撮りしたのか、どちらによるものかわからない。どちらにせよ、山崎和佳奈の早い復帰を願うばかりだ。
映画『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』は2026年4月10日(金) より全国の劇場で公開中
萩原千速の新作ストーリーも収録されている漫画『名探偵コナン』最新刊108巻は、劇場版ティザーアクリルスタンド付き特装版が発売中。
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』オリジナル・サウンドトラックは発売中。
ノベライズ版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』も発売中。
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』ラストの解説&感想はこちらから。
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』に登場したエンジェルとルシファーの解説と考察はこちらから。
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