『ウィキッド』記録塗り替える大ヒット
映画『ウィキッド ふたりの魔女』が2024年11月22日(金) より北米で公開され、公開から8日間で1億9,000万ドル以上の興行収入を記録し、“実写映画化ミュージカル作品”における米国内の興行収入記録で歴代1位に立つ見込みだ。1978年公開の映画『グリース』が持っていた約1億9,000万ドルという米国内の興収記録を、46年ぶりに、それもたった8日間で塗り替えることになった。
また、『ウィキッド』は米国のサンクスギビングの大型連休の金曜日にあたるブラックフライデーの興行収入が3,100万ドルを超える見込み。これは前週の公開初日の興行収入2,700万ドルを上回り、『アナと雪の女王』(2013) の2,680万ドルも上回る数字だ。観客からの評価も高く、公開2週目に驚異的な伸びを見せており、年末に向けて更に数字を伸ばす見込みだ。
なお、『ウィキッド ふたりの魔女』は日本では2025年春の公開を予定している。
『モアナと伝説の海2』も好調
『ウィキッド ふたりの魔女』はユニバーサル・ピクチャーズの配給作品だが、ディズニーのミュージカル映画も負けていない。日本で2024年12月6日(金) 公開を予定している『モアナと伝説の海2』は米国で連休が始まる11月27日(水) に公開され、初日に約5,750万ドルの興行収入を記録した。これは、当時のディズニーアニメ映画の初日興収の記録を塗り替えた前作の約1,550万ドルをはるかに上回る数字だ。
5,750万ドルという『モアナと伝説の海2』の初日の興行収入記録は、サンクスギビングの初日興収としては歴代最高額、アニメ映画の初日の数字としても歴代3位という大ヒットだ。また、世界興収では、『モアナと伝説の海2』は公開週末の日曜日までに既に2億ドルを突破しているという。
米国では、『アナと雪の女王』よりも続編の『アナと雪の女王2』(2019) の方が大きなヒットとなった例もある。ディズニーアニメでも、ヒット作の続編を劇場公開の映画として制作する流れが加速しそうだ。
注目のミュージカル映画
実写映画の『ウィキッド』とアニメ映画の『モアナ2』に共通するのは、共にミュージカル映画ということだ。米国では、サンクスギビングの連休は家族で過ごす年に一回の大型休暇であり、ファミリー向けの映画が強い時期ではある。それでも、この2作が食い合うことなく共に大ヒットを記録していることは特筆すべき現象だろう。
日本では、『レ・ミゼラブル』(2012) が58.9億円、『ラ・ラ・ランド』(2016) が44.2億円、『グレイテスト・ショーマン』(2017) が52.2億円、アニメ映画でも『アナと雪の女王』は日本歴代4位の254.7億円を記録するなど、ミュージカルの洋画が強い。
2024年12月20日(金) には、“超実写版”のミュージカル映画『ライオン・キング:ムファサ』が日米で同時公開される。ミュージカル映画の歴史はどのように塗り替えられていくことになるのか、引き続き注視しよう。
映画『ウィキッド ふたりの魔女』は日本では2025年春ロードショー。
映画『モアナと伝説の海2』は2024年12月6日(金) より日本公開。
実写版『モアナと伝説の海』の情報はこちらから。
『ライオン・キング:ムファサ』の情報はこちらから。