ネタバレ解説『プレデター:バッドランド』最後のアレの意味を監督が語る ◯◯登場の狙いとは | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説『プレデター:バッドランド』最後のアレの意味を監督が語る ◯◯登場の狙いとは

©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『プレデター:バッドランド』ラストに注目

映画『プレデター:バッドランド』が2025年11月7日(金) より日米で同時公開を迎え、注目を集めている。米国では初週末の興行収入が3,600万ドルから3,800万ドルにのぼると見られ、「プレデター」フランチャイズとしては過去最高のオープニングになるという。

『プレデター:バッドランド』を指揮したのは、『プレデター:ザ・プレイ』(2022) でフランチャイズを再起動し、『プレデター:最凶頂上決戦』(2025) と合わせてシリーズ3作目の登板となったダン・トラクテンバーグ監督。前2作に続き、新たな「プレデター」作品の形を提示している。

今後の展開にも期待がかかる中、ダン・トラクテンバーグ監督は『プレデター:バッドランド』のラストの展開について口を開いている。あのラストにはどんな意味が込められていたのだろうか。なお、以下の内容は『プレデター:バッドランド』の結末についてのネタバレを含むため、必ず劇場で本編を鑑賞してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『プレデター:バッドランド』の結末に関するネタバレを含みます。

『プレデター:バッドランド』ラストはどうなった?

映画『プレデター:バッドランド』では、一族から追放されたプレデターのデクが、危険な惑星ゲンナで半身のアンドロイド・ティア、小さいお猿のような生き物のバドと出会い、プレデター社会の外にあった新しい価値観を身につけていく。そしてウェイランド・ユタニ社の計画を阻止したデクは、ラストで自分を殺そうとした父ニョールのもとを訪れる。

バドが大きくなっているところを見るに、デクはしばらくの間、訓練を重ねたのだろう。段違いに強くなっていたデクはニョールを倒し、バドがニュールの頭を喰らって三人の旅路はハッピーエンドを迎える。デクは自分で選んだ家族と共に名誉を手にしたのだった。

しかし、『プレデター:バッドランド』はこれでは終わらず、地平線の向こうから巨大な宇宙船が姿を現す。デクはこの船を見て「母上だ」と口にして『バッドランド』は幕を閉じるのである。ようやくデクが厄介ごとを片付けて幸せを掴んだと思ったら、最後にまた不穏なオチが待っていたというエンディングだ。

監督が明かした「母上」登場の意図

この『プレデター:バッドランド』のラストの展開について、ダン・トラクテンバーグ監督は米Entertainmen Weeklyにその意図を明かしている。

間違いなく、皮肉な結末を迎える最高のエンディングだと思っています。映画全体を通してクレイジーな父親と対峙してきた後で、デクがこれから経験するであろうこと、母親の手にかかれば更に悪いことになるかもしれないということが示されます。同時に私たちが実際にそれを目にすることになれば、きっととても楽しいものになるだろうということも示唆しています。

つまり、デクの母親の到着は、明確に“より悪い状況”の到来を示唆する展開だったのである。これまでのダン・トラクテンバーグ監督による「プレデター」作品では、いつもハッピーエンドの後に不穏な更なる展開が用意されてきた。そして、『プレデター:ザ・プレイ』のラストの伏線は『プレデター:最凶頂上決戦』で回収されている。

『プレデター:バッドランド』のラストの伏線は次回作で回収されることになるのだろうか。ダン・トラクテンバーグ監督は、続編が制作される可能性については正式なゴーサインは出ていないとしつつ、実現すれば「ラストシーンが良い布石になる」と語っている。やはり「母上」の登場は『プレデター:バッドランド』の続編を想定した展開だったようだ。

続編はどうなる?

これまで「プレデター」の映画作品では女性のプレデターは登場せず、狩りに現れて人間と対峙してきたのは男性のプレデターばかりだった。多くの場合、プレデターが行う狩りは一人前になったことを示すための儀式であり、その前提は『プレデター:バッドランド』でも踏襲されていた。

『プレデター2』(1990) では、儀式=狩りに失敗したプレデターが一族から見放される場面もあった。そうした厳しい掟もまた『バッドランド』で懐疑的に扱われるという形で活かされた要素だったが、これがあくまでプレデターの男性社会の姿だったとすれば、「母上」が率いる社会にはまた別の掟が用意されているのかもしれない。

独りで戦わなくてはならない、儀式で力を証明しなければならないといったルールを基盤に置く家父長制を乗り越えたデク。しかし、「母上」の登場は、デクたちに新たな試練を与えることになりそうだ。

そもそも、地球や『プレデターズ』(2010) の舞台となった異星など、狩りが行われる場に男性のプレデターしかいなかったのはなぜなのか。食料を手に入れるためではなく、“証明”のためにプレデターの狩りが行われていたのだとすれば、母上たちはどこで何をしていたのか——。

興味は尽きないが、『プレデター:バッドランド』がこの調子で興行成績を伸ばしていけば、あのエンディングの続きが観られる日はそう遠くないのかもしれない。

映画『プレデター:バッドランド』は2025年11月7日(金) より全国の劇場で公開。

『プレデター:バッドランド』公式

第1作目『プレデター』から第4作目『ザ・プレデター』までを収録した『プレデター クアドリロジーBOX』は発売中。

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
¥10,073 (2026/01/09 16:58:30時点 Amazon調べ-詳細)

第5作目『プレデター:ザ・プレイ』ブルーレイ+DVDセットは発売中。

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
¥3,399 (2026/01/08 16:58:43時点 Amazon調べ-詳細)

プレデター同士の戦いを描くコミック『プレデター バッドブラッド』は2025年11月7日発売。

フェーズシックス
¥2,970 (2026/01/09 16:58:31時点 Amazon調べ-詳細)

Source
Entertainmen Weekly

『プレデター:バッドランド』と前2作との繋がりについての考察はこちらの記事で。

『プレデター:バッドランド』ラストの解説&感想はこちらから。

監督が明かした『プレデター:バッドランド』のシリーズにおける時系列の解説はこちらから。

監督が語った『エイリアンVS.プレデター3』制作の可能性についてはこちらから。

エル・ファニングが演じたティアについての考察はこちらから。

 

「エイリアン」シリーズのアンドロイドの系譜の解説&考察はこちらから。

【ネタバレ注意】『エイリアン:ロムルス』ラストの解説&考察はこちらから。

『エイリアン:ロムルス』を含む「エイリアン」シリーズの時系列の解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
お問い合わせ
¥2,200 (2026/01/09 02:50:10時点 Amazon調べ-詳細)
社会評論社
¥1,650 (2026/01/08 22:52:41時点 Amazon調べ-詳細)

関連記事

  1. サム・ウィルソンのスーツ、赤と白はどこへ?『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』

  2. 考察&解説『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』新予告編で描かれる裁判というショー

  3. 『ミッキー17』ジャパンプレミア開催 ポン・ジュノ監督に聞いた、作品に込めたテーマとは?

  4. 『スカイウォーカーの夜明け』に出演したキャスト&吹き替え声優まとめ【スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け】