D-レックスやミュータドンらミュータント恐竜も登場『ジュラシック・ワールド/復活の大地』新予告解説&考察 | VG+ (バゴプラ)

D-レックスやミュータドンらミュータント恐竜も登場『ジュラシック・ワールド/復活の大地』新予告解説&考察

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『ジュラシック・ワールド/復活の大地』変わった世界を解説&考察

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は無かったことに?

2025年8月8日(金)に日本で公開される『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の新予告編が2025年5月20日に公開された。そこではミュータント恐竜がクローズアップされ、「ジュラシック・パーク」シリーズをホラーへと戻すギャレス・エドワーズ監督の作風が強調されている。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の舞台は熱帯地域になっており、これは『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022)で一度地球全体に恐竜が広がったものの、現在の地球の環境は恐竜の生息に適さなかったためだとされている。そのため、世界観全体がリブートされ、恐竜は初期の作品のように特定の地域にしか生息していない設定に戻ると考察できる。

また、ギャレス・エドワーズ監督は映画第1作『ジュラシック・パーク』(1993)で観客が抱いたティラノサウルスやヴェロキラプトルへの恐怖心も『ジュラシック・ワールド/復活の大地』で復活させたいようだ。ギャレス・エドワーズ監督は長年「ジュラシック・パーク」シリーズがファミリー映画のように扱われていたことに思うところがあったと後述のインタビューで述べている。

ジュラシック・パークの施設は世界各地に?

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』で主人公たちは恐竜たちに出会うため、インジェン社とハモンド財団の研究部門があった島に向かうことになった。これまでの作品でイスラ・ヌブラル島やイスラ・ソルナ島など様々な研究施設をインジェン社とハモンド財団は有していたことが明らかになっている。

何度も映画で破壊されたにも関わらず、何故、まだ研究施設が残されているのだろうか。恐竜復元のための研究施設が多い理由については原作小説『ジュラシック・パーク』(1990)で事業計画として語られている。

原作小説ではインジェン社とハモンド財団創始者であるジョン・ハモンドはイスラ・ヌブラ島のジュラシック・パークを起点にジュラシック・パークという施設をヨーロッパや日本へと拡大させていく事業計画を持っていたことが解説されている。

事業計画から、インジェン社とハモンド財団の研究施設は、事業拡大のために世界各地に存在していたのかもしれない。そうだとすれば、事業拡大のための研究施設を舞台にさらなる新作の「ジュラシック・ワールド」の作品をつくることができそうだ。

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』ミュータント恐竜を解説&考察

「ジュラシック・パーク」シリーズの再始動となる『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の鍵となるのが、恐竜の遺伝子だろう。本作では遺伝子研究の製薬会社パーカー・ジェニングスは恐竜の遺伝子から心臓病の特効薬ができると考え、陸のティタノサウルス、海のモササウルス、空のケツァルコアトルスの遺伝子情報を手に入れようと画策する。

製薬会社の実働部隊であるスカーレット・ヨハンソン演じる隊長のゾーラ・ベネット、マハーラシャ・アリ演じる船長のダンカン・キンケイド、ジョナサン・ベイリー演じるヘンリー・ルーミス博士の前に熱帯地域に棲息する恐竜たちが立ちふさがる。その中でも特筆すべきなのが、ミュータント恐竜たちだ。

そもそも、「ジュラシック・パーク」シリーズに登場する恐竜たちは本来の姿をしておらず、遺伝子組み換えされたキメラ動物であることはすでに明言されている。『ジュラシック・パークIII』(2001)でのアラン・グラント博士や、『ジュラシック・ワールド』(2015)でグレイ・ミッチェルやヘンリー・ウー博士の口から解説されているのだ。

たとえば、現実の近年の研究で恐竜には羽毛があったのではないかという学説が有力になっている。しかし、その恐竜たちを復元したはずのジュラシック・パークやジュラシック・ワールドの恐竜には羽毛が無い。これは採取したDNAの欠けていた部分を両生類や爬虫類のDNAで補填したためであり、映画公開当時の復元図に近い姿にあえて似せて復活させたことによるものだ。

羽毛が無い姿で復元させたことからもわかる通り、ジュラシック・パークを立ち上げたハモンド財団やインジェン社は最初から正確な恐竜の復元よりも、顧客の求める恐竜の復元を優先したのだ。この考え方は『ジュラシック・ワールド』の投資家の理想像の恐竜を生み出すことを目指したインドミナス・レックスの悲劇にもつながってくる。

ディストートゥス・レックス(D-レックス)

今回の新予告編に登場する遺伝子組み換えによる突然変異で生まれた恐竜がD-レックスだ。通称、D-レックスと呼ばれる巨大な肉食恐竜がディストートゥス・レックスは新予告編で研究所内を暴れ回り、研究員を捕食している。名前のディストートゥス(Distortus)は「歪み」を意味しており、直訳すると「歪みの王」となる。

D-レックスはティラノサウルスの復元実験中に生まれたミュータント恐竜で、ティラノサウルス特有の小さい前足の他に、だらりと太く長い前足も持ち合わせ、ゴリラのようにナックルウォークで歩く。額はコブダイのように膨れ上がり、成長スピードも速く、尾も含めて通常のティラノサウルスを超える巨躯を誇る。

ギャレス・エドワーズ監督はディストートゥス・レックスを使って、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』をホラー要素のある作品にしたいようだ。それは米Vanity Fairのインタビューでもギャレス・エドワーズ監督本人が語っている。捕食者たちへの根本的な恐怖を描くために見慣れないミュータント恐竜が採用されたと考察できる。事実、ギャレス・エドワーズ監督は以下のように語っている。

誰の心の奥底にも、とても原始的な何かが埋もれているんです。哺乳類である私たちには、何かがいつかやって来て、もしかしたら私たちや家族を殺してしまうかもしれません。そんなより大きな動物への恐怖と共に進化してきました。それがスクリーン上で実際に起こっているのを見た瞬間、『ああ、そうだ…… 長い間、恵まれすぎていたんだ』と思うんです。

そんな異形の存在であるはずのディストートゥス・レックスだが、モデルになった生き物はいる。それはこれまでのティラノサウルスのような、映画スターならぬ映画クリーチャーだ。ギャレス・エドワーズ監督曰くD-レックスはH. R. ギーガーのデザインした『エイリアン』(1979)のゼノモーフXX121と、『スター・ウォーズ エピソード6/ ジェダイの帰還』(1983)でジャバ・ザ・ハットに飼われていたランコアを掛け合わせたものだと英Empireで解説している。

ミュータドン

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』新予告編で新しく登場したミュータント恐竜はディストートゥス・レックスだけではない。もう一体のミュータント恐竜がミュータドンだ。直訳すると「変異した歯」を意味するこの恐竜はヴェロキラプトルの要素とプテラノドンの要素を併せ持っている。

ディストートゥス・レックスを偶然生み出したインジェン社とハモンド財団の研究部門は、この実験結果を興味深いものとし、ディストートゥス・レックスを保存することにした。D-レックスの影響か、これまでの予告編でも頭の二つあるヴェロキラプトルなどが保管されている様子が見受けられ、ヴェロキラプトルの復元実験で何かを試していたと考察できる。

ヴェロキラプトルは原作小説ではティラノサウルスを超える危険な恐竜という扱いを受けている。危険なヴェロキラプトルに何故、プテラノドンの遺伝子を掛け合わせたのだろうか。それにはインジェン社とハモンド財団が『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)のインドミナス・ラプトルのような軍事転用可能な恐竜の復元を考えていた可能性が考察できる。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ではバイオシン社により、闇市場を牛耳るソヨナ・サントスがアトロキラプトルの完全なる軍用化を成功させている。ミュータント恐竜なのか、それとも意図的な遺伝子組み換えの恐竜なのかわからないが、ヴェロキラプトルの知能とプテラノドンの飛行能力を持ったミュータドンが世に放たれたとすれば途轍もない被害が出るだろう。『ジュラシック・ワールド/復活の大地』でのミュータント恐竜の扱いにも注目だ。

製薬会社の真の目的は何か考察

ディストートゥス・レックスの保管やミュータドンの誕生など、ミュータント恐竜を生み出す遺伝子組み換え実験を行なっていたインジェン社とハモンド財団の研究部門。そうなると、疑問になってくるのは製薬会社パーカー・ジェニングスの目的だ。表向きには『ジュラシック・ワールド/復活の大地』で製薬会社パーカー・ジェニングスは画期的な心臓病の治療薬に恐竜の遺伝子が必要だとしている。

しかし、パーカー・ジェニングスが欲している恐竜たち古生物はどれも軍事転用が可能なものばかりだ。翼竜のケツァルコアトルは『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』で飛行機を襲うなど、戦闘機に匹敵する強さを見せた。また、モササウルスは海では無敵だ。

他にもミュータドンのような明らかに軍事転用が目的とも言えるミュータント恐竜がいる島から遺伝子の採取を命じていることから、パーカー・ジェニングスも恐竜の軍事転用が真の目的ではないかと考察できる。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』では恐竜たちは世界各地に広がったが、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』では恐竜たちは現在の地球の環境に適応できず、熱帯地域にしか生息していないということになっている。

パーカー・ジェニングスは現在の地球環境に適応できる恐竜として、ミュータント恐竜たちに目をつけているのかもしれない。今後の『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の情報解禁に注目が集まる

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は2025年8月8日(金)に全国公開

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』公式サイト

「ジュラシック・パーク」シリーズ全6作をまとめたBlu-rayボックスは発売中。

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Source
Vanity Fair/Empire

『ジュラシック・ワールド』でオーウェンを演じたクリス・プラットはスカーレット・ヨハンソンにアドバイスを送っている。詳しくはこちらから。

以前、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の公開当時から『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の制作についてプロデューサーが語っている。詳しくはこちらから。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』エンディングのネタバレ解説はこちらから。

メイジー役のイザベラ・サーモンが語った今後についてはこちらの記事で。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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