『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』タイトルの意味は? 「アバター」第3弾、2025年12月米公開 | VG+ (バゴプラ)

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』タイトルの意味は? 「アバター」第3弾、2025年12月米公開

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『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』2025年12月米公開

米時間2024年8月9日(金) より開催されているディズニーのファンイベントD23で、「アバター」シリーズ最新作のタイトルが『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ(原題:Avatar: Fire and Ash)』となることが発表された。2022年12月に公開された映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の続編にあたり、2009年公開の『アバター』から数えて3作目の映画作品となる。

D23のステージにはジェームズ・キャメロン監督も登場。ニュージーランドから会場に駆けつけたという同監督は、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』について、「18年以上の時間をかけてパンドラの世界を描いた『アバター』シリーズの最新作となる第3作目を、皆さんにお披露目することができて非常に嬉しいです」とコメントした。

これまで『アバター3』の仮タイトルで呼ばれてきた『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は、ジェームズ・キャメロン監督は2023年1月の時点で撮影が終了していると話していた。ただし、「アバター」シリーズはVFXの占める割合が大きいため、撮影完了後も膨大な作業が残されていると見られていた。

D23では、「毎日VFX班から届く映像を見て、クリスマスの朝のような喜びを感じています」と進捗を語った。また、「この新しい映画は予想を裏切りますが、期待を裏切ることは決してありません」と宣言している。

タイトルの意味は?

『アバター3』の「ファイヤー・アンド・アッシュ」という副題は、何を意味するのだろう。直訳すれば「火と灰」という意味になるが、これまでにジェームズ・キャメロン監督は、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』では、火山が舞台となり、火が象徴的な役割を果たすと発言している。

D23に合わせて公開された『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のロゴからも、火山の溶岩と炎の要素が読み取れる。

『アバター』では森と空、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では海が描かれたが、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』には灰の民(Ash people)が登場。ジェームズ・キャメロン監督は、これまでの「良いナヴィと悪い人間」という関係性を逆転させるとも発言しており、『ファイヤー・アンド・アッシュ』では、これまでとは一味異なる物語が展開されることになりそうだ。

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』に登場する“灰の民”は炎のナヴィを意味すると見られる。これまでの報道によると、『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-2019) のタリサ・マイギア役で知られるスペインの俳優ウーナ・チャップリンが、灰の民のリーダーであるヴァラン(Varang)というナヴィを演じるという。

ジェームス・キャメロン監督が語った意図

「水の道」を意味する「ウェイ・オブ・ウォーター」から打って変わり、今回は「火と灰」を意味する「ファイヤー・アンド・アッシュ」というタイトルに。「火」からは破壊や戦争、「灰」からは死や消滅という意味も読み取ることができる。

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のタイトルの意図について、ジェームズ・キャメロン監督自身はどう語っているのだろうか。2024年のD23に合わせて公開されたRotten Tomatoesのインタビューではこう話している。

ファイヤー(火)は憎悪、暴力、トラウマ、権力が乱用される可能性などを意味する場合があります。アッシュ(灰)はそうしたエネルギーの結果、つまり深い哀しみと、自分がしたことを抱えて生きなければならないということを表しています

やはりファイヤー=火は「暴力」といったネガティブな現象を、アッシュ=灰は「哀しみ」といった結果を表しているようだ。美しい自然だけはない惑星パンドラの知られざる一面が明かされることになりそうだ。

なお、「アバター」シリーズは全5部作として製作が進められている。ジェームズ・キャメロン監督は、第1作目と第2作目は「紹介」の段階で、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』から始まる残りの3作が「最高傑作」になると発言。脚本は『アバター5』まで完成していると話していた。

D23では、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が2025年12月19日(金) の米公開となることも発表された。全5部作の折り返し地点となる第3作目の到着を期待して待とう。

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ(原題)』は2025年12月19日(金) 米公開。

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Source
Rotten Tomatoes X

これまでに明らかになった『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』の情報はこちらの記事に詳しい。

ジェームズ・キャメロン監督が語った『アバター3』と『アバター4』の製作の進捗についてはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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