韓国・青江文化産業大学で日韓SF作家交流ワークショップが開催
韓国・京畿道の青江文化産業大学が、韓国SF作家連帯(SFWUK)、日本SF作家クラブ(SFWJ)とともに、9月5日から7日まで学内にて「2026 青江韓日SFワークショップ」を開催しました。このイベントには、韓国と日本で活動するSF作家やクリエイター33名が参加し、両国の創作環境や現代SF文学をめぐる様々なテーマについて意見を交わしました。
ワークショップは、韓日のSFクリエイター間の交流を広げるとともに、青江文化産業大学の在学生に新たな創作の視点と、実践的な作品開発の経験を提供することを目的として企画されました。期間中には、戦争やテクノロジーの変化の中でSFクリエイターが果たし得る役割について考えるトークセッションをはじめ、「○○がない世界」という発想から始めるワールド・ビルディング企画、超短編の創作に挑戦する在学生向けプログラムが行われました。
韓国からは作家のチョン・ヘジンさん、イ・サンファさん、ミン・ジヒョンさんらがゲストとして参加、日本からは林譲治さん、池澤春菜さん、井上雅彦さん、人間六度さんらがゲストとして参加しました。参加したゲストたちは、韓国と日本それぞれのSF創作環境や作品世界を紹介し、異なる文化的背景が作品の題材や問題意識にどのように反映されるのかについて意見を交わしました。
メインのトークプログラムの一つである「世界SF会議ラウンドテーブル:戦争とテクノロジーの時代、SFクリエイターに何ができるのか」では、戦争やテクノロジーの発展が社会や個人に及ぼす影響について、SF創作の観点から考察しました。作家たちは、現実社会が抱える問題をSFがどのように捉え、新たな問いへと発展させることができるのかについて議論しました。
在学生向け創作メンタリングも開催
ワークショップの中では、青江文化産業大学の在学生を対象とした創作メンタリングも実施されました。「ワールドビルディング」プログラムでは、「石油がこれ以上出ない世界」「正確な時間がわからなくなった世界」といった「○○がない世界」を設定。「高騰するものは何か?」「どんな法律が無意味になり、新設されるか?」と言った問いを通して作品の舞台となる世界を設計し、設定の論理性や一貫性を構築する方法を扱いました。
また、もう一つの創作メンタリング「ショートショート―超短編の発想と技法」では、井上雅彦さん、イ・サンファさんらが登壇し、限られた分量の中でアイデアと物語を効果的に構成するための創作の手法を共有しました。
また、プログラムを共同で作り上げた韓国SF作家連帯と日本SF作家クラブが編者を務めた書籍『日韓SF交換日記』に関するトークプログラムも。『日韓SF交換日記』の韓国の版元である連立書架、日本の版元であるKaguya Booksの編集者と書籍に参加した作家たちが言葉を交わしました。
プログラムを振り返って
学生たちは、プログラムを通して、現役の作家たちと作品のアイデアや設定、物語構成について意見を交わしながら、それぞれの創作物を振り返りました。青江文化産業大学は、このプログラムについて、学生たちがこれまで慣れ親しんできた創作方法から一歩踏み出し、異なる文化圏の視点や表現方法に触れながら、自らの作品をより具体的に発展させる機会となったと説明しています。
青江文化産業大学ウェブ小説創作専攻のホン・ソギン教授は、次のようにコメントしました。
今回の韓日SFワークショップは、異なる文化圏の作家たちが集まり、それぞれの問題意識を共有し、創作経験を分かち合う場となりました。青江文化産業大学の学生たちが新たな創作の視点に触れ、それを個々の作品の発展へとつなげることができたという点で、大きな意義があったと考えています。
青江文化産業大学ではこれまで、ウェブ小説、ウェブトゥーン、アニメーションなどのコンテンツ分野において、国内外のクリエイターと在学生が交流できるプログラムを実施してきました。今後も、各専攻における教育と国内外のクリエイターネットワークを連携させ、学生たちが多様な創作手法や文化的視点に触れられる機会をさらに拡大していく方針です。
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