作家・坂崎かおるが観た『We Live in Time この時を生きて』時間軸が交差する構成の効果とは? プレゼントも実施! | VG+ (バゴプラ)

作家・坂崎かおるが観た『We Live in Time この時を生きて』時間軸が交差する構成の効果とは? プレゼントも実施!

作家が観た『We Live in Time この時を生きて』

アカデミー賞🄬作品賞ノミネート作『ブルックリン』のジョン・クローリー監督最新作、『We Live in Time この時を生きて』が6月6日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開される。エッジの効いた実験的な作品を製作・配給するA24が北米での配給権を獲得したロマンス映画として話題になった本作は、『サンダーボルツ*』をはじめとするMCU作品のエレーナ役としてお馴染みのフローレンス・ピューと、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールドが主演を務める。

『We Live in Time この時を生きて』が注目を集めたポイントはそれだけではない。本作の特徴はジャンル物で見られる“非線形の語り口”で、時系列が入れ替わる構成が見どころの一つだ。昔ながらのラブストーリーを斬新な構成で見せる試みも注目を集めている。

今回は、作家として活躍する坂崎かおるに『We Live in Time この時を生きて』を観てもらい、バゴプラライターの齋藤隼飛が感想を聞いた。坂崎かおるは第1回かぐやSFコンテストでの審査員特別賞受賞を皮切りに、「ベルを鳴らして」で第77回日本推理作家協会賞短編部門受賞、「海岸通り」で第171回芥川龍之介賞候補、『箱庭クロニクル』で第46回吉川英治文学新人賞受賞という快進撃を見せている作家で、作品の構成力にも定評がある。

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気鋭の作家は『We Live in Time この時を生きて』をどう観たのか——

<STORY>
新進気鋭の一流シェフであるアルムートと、離婚して失意のどん底にいたトビアス。何の接点もなかった二人が、あり得ない出会いを果たして恋におちる。自由奔放なアルムートと慎重派のトビアスは何度も危機を迎えながらも、一緒に暮らし娘が生まれ家族になる。そんな中、アルムートの余命がわずかだと知った二人が選んだ型破りな挑戦とは──。

坂崎かおるが観た『We Live in Time この時を生きて』

齋藤:映画『We Live in Time この時を生きて』を観られて、どのような感想を持たれましたか?

坂崎:正直に言うと、すごい王道なラブストーリーなんですが、やっぱり時間軸のギミックがすごい。ただのテクニックにならず、有効に働いていたので面白かったです。観ていて飽きないというか。こういうタイプの作品って、ちょっと飽きちゃう部分って出てきちゃうと思うんですけど、そういう部分があまりなかったので、すごい丁寧に作られた映画だなと思いました。

齋藤:坂崎さんはご自身の作品で“非線形の語り口”は挑戦されたことはありますか?

坂崎:私は、時間軸は結構線系で書きますね。今パッと思いついたのは、《文學界》に書いた「母の散歩」という作品があるのですが、主人公がお母さんの架空の犬の話をしながら過去の思い出を行ったり来たりします。その作品はシームレスに過去と現在がどんどんつながっていくような構成になっているので、ちょっとそれを思い出しました。

齋藤:時間軸が交差して描かれること、つまり物語が非線形に描かれることで、どんな効果があるのでしょうか。

坂崎:基本的に過去と現在って常に繋がっていて、原因の対照に結果が出てくると思うんです。普通は時間軸って過去から未来に流れるので、原因があったら次は結果が来るのですが、『We Live in Time この時を生きて』は割と結果をどんどん見せてくれるんですよね。すると、「この結果の原因って何なんだろう」って、どんどん頭の中で補完していくような感じになるんです。ミステリーとかSFとか、そういうジャンルではないのに想像力を膨らませられるような、そういう効果がありましたね。

齋藤:なるほど。めちゃくちゃ分かりやすく説明していただきました(笑)。私はぼんやり、生と死を扱っている作品で、「ある時」と「ない時」が映し出されて、ある時の尊さと失われていく時の悲しさを感じていました。そこにも今、坂崎さんがおっしゃったような“対比”がありますよね。

坂崎:ですね。一番最初の場面だと、アルムート(演:フローレンス・ピュー)とトビアス(演:アンドリュー・ガーフィールド)が二人で起きるシーン、アルムートが最初に起きて、次にトビアスを起こすシーンがあって、次にトビアスだけが起きるというシーンがあったりして、シーンごとがペアになって対比になっているところもある。そういう時間軸にあまり拘らず、構造を対比にしているという演出もありましたね。

齋藤:他に印象に残っているシーンはありますか?

坂崎:多分、皆さんコンビニ/ガソリンスタンドのシーンを挙げられるんじゃないでしょうか。あれはいいですね(笑)。単純にすごい良かった。あのシーン単体としても良いなって。

齋藤:確かに、あのシーンだけでも短編として成立しますよね。

坂崎:あの店員さんとカップルと……いい話でしたね。あとは私、料理が好きなので料理のシーンは全般的にすごい好きでした。主人公のアルムートが作るのもそうですし、コンテストのために作られる綺麗な料理、最初の小さなレストランで出す料理とか、料理が丁寧に描かれていて、そこもいいなって思いました。映画の中の料理って、物によっては雑なものになっちゃう場合も結構あるので、本作では全般的においしそうに描かれてるのも、本当に個人的な話なんですが、すごい良かったです。

齋藤:アルムートのアシスタントのジェイド(演:リー・ブレイスウェイト)も良かったですね。

坂崎:あの人も良かったですね。基本的にはアルムートとトビアスの二人の物語なんですが、ジェイドもそうですし、端役の人達も良かったですね。トビアスのお父さんもすごい良かったです。

齋藤:主演のお二人、フローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドについてはどう思われましたか?

坂崎:この二人は上手かったですね。多分もうちょっと演技力が劣っちゃうような人だと、ちょっとつまんなくなっちゃうと思うんです。だけどこのフローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドがやっぱりすごい魅力的なんですね。アルムートは結構複雑な役で、ジェンダー的にも複雑な役回りを持っているし、子どもを持つ持たないっていう考え方に関しても難しいところがあると思うんです。そこがあまり影にならず、終始パワフルに演じていたというところは、フローレンス・ピューの凄さなんだと思います。

アンドリュー・ガーフィールドは『アメイジング・スパイダーマン』のイメージがありますが、今回はちょっと気弱な感じもある。その優しさみたいな部分は、ある意味で現代の男性像みたいなところをすごく細やかに演じていて、多分すごい地道な演技を重ねているのだと思うんですけど、とても良かったです。

結局こういうラブストーリーって二人を応援できるかどうかだと思うので、二人の関係を素直に見させてくれるっていうのは、この二人の主演は本当にハマり役だったんじゃないかなと思います。二人へのオファーが決まってから脚本ができたんじゃないかなというぐらい、よく合っていました。

齋藤:バゴプラでは、『We Live in Time この時を生きて』から“馬ミーム”のアクリルキーホルダーのプレゼントキャンペーンを実施します。馬ミーム、ご存じですか?

坂崎:馬ミーム? 何ですか?

齋藤:作中、あるシーンで映るメリーゴーランドの馬の顔がインパクトがあって、この馬の顔が海外でバズったんです。私は一回目は気づかなかったんですが、もう一回観て分かりました(笑)。

坂崎:はいはいはい、あそこのシーンですね。良いシーンですよね。馬の顔はあまり注目しなかったな。確かに変なウマですね(笑)。

齋藤:これでバズっちゃうあたりもA24っぽいですよね(笑)。

坂崎:確かに(笑)。

齋藤:『We Live in Time この時を生きて』は日本でいよいよ6月6日(金) 公開です。

坂崎:私は結構好きな映画でした。あらすじだけ見ると「ん?」って思ったんですけど、観てみると面白くて。飽きさせない感じがすごく良いなと思いました。


バゴプラでは、坂崎かおるさんによるネタバレありの感想レビューを後日公開予定! ぜひ映画『We Live in Time この時を生きて』を観てから読みに来てください。“馬ミーム”アクリルキーホルダーのプレゼントキャンペーンもご参加をお待ちしてます!

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6月6日(金)
『We Live in Time #この時を生きて』
公開記念✨

作家・坂崎かおるの感想コメント公開!
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映画『We Live in Time この時を生きて』は6月6日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開(配給:キノフィルムズ)。

『We Live in Time この時を生きて』公式サイト

『We Live in Time この時を生きて』
監督:ジョン・クローリー(『ブルックリン』)
出演:フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールド
2024年|フランス・イギリス|英語|108分|カラー|スコープ|5.1ch|字幕翻訳:岩辺いずみ|映倫区分:G
配給:キノフィルムズ 提供:木下グループ
© 2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

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